表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3585/6871

3445


 そのあと、妹の友達から複数回連絡がはいり、どうも世界各地でUMAの目撃情報があがっているらしいと、俺達は認識した。やっぱり、これだけの数の目撃譚が一斉に出てくるのは、変だ。自然にひょいっと転移してきた、というのは、違うかも。

「封印……だろうな」

 俺はそう云って、右手で頭をかいた。そのまま頭に手をあてる。これって、やっぱり、ほーじくんがやってるってこと? 封印。

 これだけの数を?


 妹は友達に返事を送ってから、いったんケータイ電源を切った。

 ロビーにはひとが沢山居るが、皆さんケータイで崖崩れのニュースを調べたり、どこかへ連絡したり、従業員に泣きそうな顔でなにやら切々と訴えていたりと、俺達兄妹を気にはしていない。会話も、聴こえてはいないだろう。距離もあるしな。

 俺はまるで、最初から腰の後ろにそれを置いてあったみたいに、あちらでつけていた日記もどきをとりだした。単に後ろに収納空間の口を開いただけだが、収納空間を知らないとわからないだろうから、大丈夫。

 日記を開いて、魔物について書いているページをさがした。それはたいした数ではない。クロイダイド……は、大きな鳥みたいなやつ。やすでさん。リューさんのことで苦い思い出のある、ホートリット。ホートリットは大きいし、羽があるし、悪魔っぽいかもしれない。

 気分が悪い。

「でもさ」

「なに?」

「あっちでは、連絡網がそんなにないっていうか」

 伝糸はあった。あったけれど、新聞が一般的じゃなかったし、出自のわからない変な格好の人間があらわれた、となったら、もしかしたら国家機密とかになって、ほかの地域にその話が伝わらないかもしれない。

 それに俺みたいに、転移してすぐに自分の特殊能力も職業もまずいものだと気付いて、転移者であることをひたかくしにしているひとも居るだろう。考えたくないけれど、転移した場所がまずくって転移直後に死んでしまったり、捕まって身動きとれなくなったひとだって、居ると思う。

 ってことは、もしかしたら、俺と同時期に転移したのは、伽羅子さん、京介さん、コマちゃんの三人だけじゃないのかもしれない。ほんとはもっと沢山の転移者が居て、たまたまあの三人と知り合っただけかも。

 ならこれだけ多くのUMA目撃譚が出てくるのも、変なことではないって可能性もある。こっちでは世界の裏側のことでもすぐにわかるような情況だから、情報が集まるのがはやいだけ。知らない=ない、じゃないだろう。


感想ありがとうございます。はげみになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ