表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3577/6868

3437


 お握りうまい。高菜も持っていこうかな。あっちで見なかった気がする。そうだ、高菜の種と梅の木を持っていこう。梅漬けと高菜漬けがなかったらつらい。プラムの塩漬けもまずくはないけど、梅漬けとは根本的に味が違う。プラムやいくりの塩漬けは、酸味が足りないんだよね。香りもフルーティすぎて、それに皮部分にかなり苦みがある。あれをとりのぞくのが大変なのだ。

 プラムとかいくりはそのまま食べるか、ジャムがおいしい。梅漬けにするのはやっぱり梅の実じゃないと。

 梅漬けは梅の実とお塩とはかり、それに容器があれば、素人にだってつくれる。完熟の梅をつかった、やわらかい梅漬け、すっぱくて最高なんだよな。

 俺は誰がなんと云おうと、塩分濃度は18%にする。それは譲らない。ていうか、だいぶ譲歩して18%だ。ほんとは20%でもいい。

 しそをいれたものもつくるけど、いれない白梅が好きだ。考えてるだけでおなかがすいてくる。食欲のない時だって、梅漬けを口に含んだらおなかがすいてくるものである。

 高菜漬けも、高菜の葉とお塩、あとは唐辛子くらいだ、材料は。それに、はかりと容器があれば、できる。

 だから、高菜と梅を栽培できれば問題ない。どこか、田舎のほうにいい土地がないかな。

 お漬けものには材料と道具だけでなく、時間も必要だ。梅漬けをおいしく食べられるようになるまで、一定の場所で過ごすことができるか、も、問題だな。

 こんな時だけ、収納空間の時間が停まっているらしいのが憎い。お漬けものだけ時間がすすんだりしないかなあ。そんなうまい話はないかあ。


 とりあえず当座に食べる分として、ここの旅館自慢のすっぱい梅干しを、幾らか分けてもらおう。レストランで注文すれば出てくるから、それをこっそり収納すればはやいかもしれない。

 鑑定さんの部下のひと達が、ごちそうさまをして立ち上がった。廊下へ出て行く。手を洗うのだろう。俺と妹は、残ったお握りを見詰める。高菜がよっつ、オムライスがやっつ、かしわ飯がふたつ、かつおぶしがいつつ、チャーハンもいつつ、柴漬けをまぜこんだのがよっつ、カレーチャーハンがふたつ、特大の餃子を具にしてあるのもふたつ、明太子といくらの魚卵コンビがみっつ、ささぎめしがひとつ。

「じゃんけんぽん!」

「あーまけた!」

「よし!」

 協議するまでもなく行われたじゃんけんによって、俺の勝ちが決定した。鑑定士さんにどれもひとつずつは残さないといけないので、ふたつしか残っていないものはひとつ俺がもらえる。あとは妹と分ける。平和的な解決法である。

 いや、後々恨まれるかなあ……白石くんに、もうちょっとお握り追加してって頼んどこ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
[良い点] めっちゃヨダレでたw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ