表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3570/6868

3430


 材料は、俺が持っているものにした。あちらで買ったものも含まれる。だから妹には手伝ってほしくない。なので、丁重にお断りしたのだが、妹は反論してきた。

「もう充分元気やし、お医者さんももう大丈夫やって云ってたやん」

「いや、それとこれとはまた別の話だって。こっちの世界のものならいいけどさ、もしかしたらあっちの食べものはお前には毒かもしれないんだし」

「それはないわ」

 妹はずばっと切り返してくる。「お兄ちゃん、あっちの世界で、こっち出身のひとと知り合うたんやろ? そのひと達、具合悪そうやった? そんなことないんやろ」


 ちょっと考える。

 コマちゃんは元気いっぱいだった。でもそれは、俺みたいに状態異常をなんとかするスキル持ちだからかもしれない。

 黒騎士についてあんまりくわしいことを聴いていないから、判断できないが、魔王の系統の職業っぽいのだ。使役も(俺と違って使役できる数に制限があるみたいだけれど)つかえるって云っていたし、だから状態異常軽減くらいは持っているかも。それは訊いていないし、コマちゃんから教えてもらってもいない。だから判断できない。

 京介さん伽羅子さんは、具合が悪そうな様子はなかったし、どちらも元気っぽかった。

 けれど、京介さんは偸利みたいな、生きものから生命エネルギーを奪うっていう特殊能力を持っているし、伽羅子さんはたしか、恢復(かいふく)魔法をつかえる筈だ。その効果、かもしれない。マルジャン達も、ヤラの燕息が多少はきいているみたいだし、伽羅子さんも燕息はつかえるんじゃなかったかな。

 緑珠さん……は、うーん。

 具合悪そうじゃなかった、と思う。それに、具合を悪くしていたって話も聴いていない。緑珠さんは、転移後の行動について、俺にかなり細かく教えてくれている。もし、あちらの世界の空気なりお水なり食べもの飲みものなりが、緑珠さんの体には負担があるものだったのなら、云ってくれたんじゃないかな。

 ってことは、こっちの人間があっちのものをつかったり、食べたりしても、大丈夫ってこと?

 そういえば妹にも、ジーナちゃんのクッキーや、あちら製のパンを食べさせてしまっていたが、それはなんともないみたいだ。食べさせたあとで、マルジャン達のことがあって、別の世界のものは毒になるんじゃないかって考えになって……。

 うーん。大丈夫、と考えても、いいのかな。

 俺がうんうん唸っていると、妹はしびれを切らしたのか、包丁を手にした。

「ほら、お料理しよ。お兄ちゃんが平気やったら水佳も平気に決まっちょるわ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ