表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3562/6869

3422


 なんでもいい。とにかく、炭を燃料にしてつかえるだろうから、あれも買おう。どうして、今日ホームセンターへ行った時に、思い付かなかったかな。

 軽い自己嫌悪におちいった。俺は呻きながら、寝返りを打つ。こうやっていられるのはあとどれくらいの時間だろう?

 両親にもう一度会って、そしてきちんと説明すべきかなと、思った。


 眠ってしまったらしい。妹に揺すられて、起きた。

「お兄ちゃん」

「ああ……今日、まだ六日か?」

 目をこすって妹を見た。妹は頷いて、俺の隣に腰を下ろす。「疲れてる?」

「少し」

 欠伸が出た。マルジャン達の状態異常をもらう。状態異常無効は、すぐに働いてくれる。本当に便利なスキルだこと。

 妹がケータイでどこかへ連絡した。すぐにケータイをマナーモードにして、妹はローテーブルになにやらひろげる。

「なに、それ」

「お兄ちゃんの云ってたこと、整理してみた」

 妹は淡々と云う。ローテーブルにひろげられたのは、A4サイズの紙だ。そこには俺が妹に喋ったことが、ざっくりとまとめられている。

 妹は、あちらでは高価なもの、手にはいりにくいもの、をまとめてある部分を示す。「お酒も要るかもと思うて、おじさんに相談したら、エタノールならようけあるち。あと、かつおぶしと、干しあわびとか干しなまこも、レストランで出してるからいつもの卸しさんに頼めるらしいわ」

「あ……」頷いた。「ありがとう。丁度、考えてたところだった」

 妹はにこっとする。本当に、この子は有能だ。


 干しあわびなど、乾物は、あさってには届く。お酒は明日の午后までに用意してくれるそうだ。まぜもののないエタノールで、レストランでパンやピザをつくる時に、調理台をそれで消毒しているらしい。なので、毎週納入してもらっているのだが、その分量を増やしてくれるそうだ。

 それからふたりは、俺にないしょでもっと凄いものを用意してくれていた。

「崖崩れの所為で遅れてしもうたけど、銀も沢山用意してるから」

「え?」

「お兄ちゃんが持ってたもの、考えてみてよ。あんだけの量の、金やらプラチナやら」

 呆れたような声だ。俺はなんとなく、首をすくめる。妹は優しく微笑む。

「それだけあったら、銀を沢山買うのくらい、なんでもないらしいわ。ほいでおじさん、銀の延べ棒とか、チップみたいにしたやつとか、運ばせてると途中やって」

 うへえ。

 物々交換、ということではないだろうが、よくよく考えてみればこちらの世界では、金やプラチナに比べれば銀は安い。だから、俺が金やらプラチナやらを持っていたら、それを売って銀にかえればてっとりばやい。どうして気付かなかったかなあもう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ