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ホームセンターはすぐに見付かった。俺は軽い足取りで、キッチングッズの棚へ向かう。移動中に、マルジャン達から状態異常をもらったのだが、おいしいものを沢山食べて体力も魔力も充分だったらしく、気持ちの悪さはすぐにおさまった。
マルジャン達、きちんと隠れられているのかな。ご飯はどうしているだろう。たまに魔力を譲渡してはいるが、こちらのものを食べて具合が悪くなったら可哀相だ。
それこそ、化学肥料とか抗生物質とか、そういうものをつかってお野菜でも食肉でも育てるのが普通だからなあ。こちらの人間なら平気でも、あちらの世界出身のマルジャン達には、微量なそれらがもの凄い毒かもしれない。
ううむ、難しい。俺は状態異常無効を持ってるし、こっちの世界出身の伽羅子さん達は、高い能力値だったり癒しの力を持っていたり、状態異常に対抗できうるひと達だからなあ。
あっちの世界の環境が、こっち出身の人間には毒だった、なんて可能性もあるのだ。状態異常無効は役に立つんだけど、それの所為でわからないことも増えちゃったな。
包丁数本、スライサー、手回し式のフードプロセッサー、パスタマシーン、ピーラー数種、おろし金数種、アイスディッシャーにすり鉢すりこぎ、手回し式の泡立て器、円形のまな板、サイズ違いのボウル沢山、などなど。
それらを買って、旅館宛てに発送してもらった。手続きをすると、レジのひとの顔の緊張が解れる。このところ、物騒な事件も相次いでいるし、包丁を何本も一度に買っていく人間は、警戒されてしかるべきである。
ホームセンターはなんでも置いてある。お酒も沢山あった。ワインはあちらでも、おおっぴらにではないが売られているし、りんご酒は還元されたおいしいものが幾らでもある。
なので、エタノールを買うことにした。収納空間の容量は大きいんだし、備えあれば憂いなし、転ばぬ先の杖、とりあえず持っておいて損はあるまい。
運転免許証を持っていない人間がどうやって年齢確認をのりきるか? という命題には、さまざまな答えがあるだろうが、俺は常にパスポートを持ち歩いている。だってオーダー24でもお酒買う時には年齢確認されるもん。これくらい強力な身分証はなかなかないぞ。
という訳で、お酒を買うことにも成功した。そちらも、追加料金を払って、旅館へ送ってもらう。明日の朝には着くらしい。
よし、これで、ほしいものは結構手にはいったかな。戻って、貝ぼたんとはちみつを収納しよう。俺と妹で注文したものも届いているかもしれない。




