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 こちらの技術って凄いんだなあ、と妙なところに感心しつつ、俺は吟味を続けた。ふむふむ、B品でも貝ぼたんは高いのな。

 妹が店員さんを捕まえて、木製のよく似たぼたんがどうして片方は安いのか、質問している。なんでも、材質がまったく違うらしい。ああ、それで貝ぼたんは高いのか。

 その店員さんにそのまま、ぼたんを計量してもらった。材質ごとに分けて、かわいらしい水玉模様の紙袋にいれてくれる。俺がそれをうけとり、すぐ傍のレジカウンタで妹が精算した。ぼたんをおごってくれるかわりに、ラーメンは俺のおごりだそうだ。

 それから、傷も穴のずれもない、数十個ずつ包装されたぼたんが収められている棚の前まで、移動した。妹はめざとく買いもの用の小さなかごを見付け、それにぼたんの袋をぽいぽい放り込んでいく。俺は人目を盗んで、手に持っていた水玉の紙袋を収納した。

 小首を傾げる。

「そんなに買って、大丈夫か」

「お兄ちゃん、値段見てる?」

 振り向いた妹の呆れ声に、ぼたんのはいった袋を手にとってたしかめてみると、四百円くらいだった。安う。

 ううむ、やっぱりあっちに慣れてるから、小さなぼたんを買いこむのは勇気がいる。俺って結構順応性があったんだな。


 小さなぼたんを買いこみ、俺達は外へ出た。ラーメン屋さんは近くだそうなので、そこまで歩くことになる。俺達はぶらぶらと、ゆっくり歩いた。

 途中、パン屋さんがあって、おいしそうな匂いがたまらなかったので、俺と妹は目を合わせて頷き、行列へ並んだ。「なに食べる」

「絶対、クロワッサン。あとデニッシュ。お兄ちゃんは?」

「ベーコンエピは外せないな」

 酵母と小麦とお砂糖とバターの香りが脳天に響く。俺達は財布からお札をとりだして、精算に備える。俺のほうが妹よりは背が高いので、がらす窓越しに店内を見た。

「クロワッサンはひとつ五十円」

「嘘、安すぎない?」

「かなり小さいよ」

「それでもいい、あの外側のぱりぱりが好きなんだもん」

 わかるわかる、クロワッサンの外側の、ぱりっとかりっとしてるの、おいしいよな。でも、内側のもっちりしっとり、バターの香りがふわっとたつ、あれもおいしいぞ。

「デニッシュは三百円、結構大きめ」

「ベーコンエピは?」

「おお、二百五十円だ」

 めちゃくちゃ良心的な値段設定である。これは、いいパン屋さんを見付けたかもしれない。

 安くたって味があれだったらいいお店とは云いがたいが、今回はもう匂いがおいしそうなんだもの。これで味がビミョーだったら逆に凄い。


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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