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とりあえず、一番近い騎商までなんとか移動して、トゥレトゥスス辺りを買ったほうが安全かもしれない。
トゥレトゥススは魔物と戦えるくらい強いから、需要はある。長生きして賢いけれど、か弱くて初期投資が莫大なトゥアフェーノと違って、お値段も高いけれど出せない額ではないくらいである。
安くて足の速いラシェジルが台頭していても、あれは馬型なので、トゥアフェーノ程ではないものの戦闘力は乏しい。だから、馬車を引く上にいざとなれば戦いに投入できるトゥレトゥススは、どこの騎商でもとりあつかっている筈だ。
まちやその近辺でなく、沙漠や、人里離れた大自然のなかに放り出された場合は、マルジャン達に協力してもらって魔物を捕まえよう。沙漠だったら、やすでさんが狙い目かもしれない。彼ら、強いからな。
マルジャン達は今は弱っていて、あまり元気ではないが、それはこちらの世界があわないだけだ。あちらへもどれは本領を発揮して、マイファレット嬢がいらいらしていたジャンプを見せてくれるだろう。それに、二頭居るから、連携して戦ってくれるかもしれない。恢復魔法も持ってるしね。
それよりなにより、俺には魔物に対してマウントをとれる職業加護がある。強力なデバフ魔法も持っている。収納空間にある魔力薬で恢復しながら魔法で魔物を弱らせ、使役すれば、危険は少ないと思う。その間はマルジャン達に護衛してもらえばぐっと、危険は少ない。
人間が居ないところのほうが、俺には安全だ。冒瀆魔法を沢山つかえるし、悪しき魂がばれるかもと不安になることもない。
よっぽど動きのはやい魔物や、俺よりも魔力で大幅にうわまわっている魔物がいるところに飛ばされないことを祈るしかない。あちらへ戻れるのなら、そう文句は云っていられないのだけれど。
俺と妹は、いろんなサイズ、材質、色のぼたんが詰まった、円筒形の透明な容器がずらっと並んだ前で、どれを買うかを相談する。「これ、貝だって」
「じゃあ、それは買おう。こっちも貝かな」
「プラスチック」
「へえ? 見ただけじゃわかんないもんだな」
感心してしまった。光沢感が貝みたいなのに、プラスチック製らしい。たしかに、比べてみるとわずかに光沢が安っぽいが、お値段が全然違うし、プラスチックなら軽くて扱いやすいだろう。貝ぼたんと違って、洗濯の時にはらはらしなくてもいい。貝ぼたんって洗う時に、変色しないかな、表面がざらざらになったりしないかな、と、不安になるのだ。金糸とか銀糸も、くすんだりしないかな? ってなる。




