表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3514/6871

3374


 さいわい、ほしいものの単価が安いし、とんでもない額のお金が必要な訳じゃない。尚更、感じのいいひとを選ぶ。まあそもそも、おじさんがつれてきたひとだから、信頼できるのは当然なのだ。()()おじさんだからな。

 妹はにこっとする。

「それじゃあ、後は水佳達の仕事だね。お兄ちゃんに必要なもの、おじさんとふたりでちゃんと用意するから、心配しないで」

「お前とおじさんに任せて、心配する人間は居ないよ」

 それは大真面目に、本気で云ったのだけれど、妹は冗談と捉えたようでくすくす笑った。


 食後、会議室へ戻ると、鑑定の様子を見ていても仕方ない、とおじさんが云ってくれて、俺と妹はおじさんとは別行動をとることになった。

 まだ、宝石を幾らで売るか、など、決まってはいない。ある程度の金額にはなると予測はしているが、そのお金が今、手許にある訳じゃない。

 けど、俺には子役時代の蓄えと、おじさんの旅館で働いていた時のお金が少しある。親が昔契約してくれた定期預金もあるし……。

 封印は(メニューを見るに、だが)今すぐ解ける訳ではない、といっても、いつ何時、急速にカウンタがまわりはじめるかわからない。それはおじさんにも妹にも、説明はしてある。

 おじさんには俺が悪しき魂だとか、封印されたのだとかは云っていない。その辺をぼかしてだったので、俺の説明をいまいち理解できていないらしかったが、もしかしたらいきなり異世界へ戻ることもあるかも、というのだけはなんとか通じている。だからか、今から必要そうなものを買うのがいいだろうと助言された。

 おじさんは、トレジャーハンターとしての発言以外はほぼすべて信頼できる。俺と妹はお部屋へ戻り、備え付けのPCを起動させた。使用料を別に払えば、PCもつかえるのだ。チェックアウトの時にしっかり請求されるから問題ない。

 妹がネット通販のサイトを開いている。「別料金で、明日中に配達してくれるって」

「急いだほうがいいかな」

「いいと思う」

「じゃあ、それで」

 妹はお辞儀のような真似をしてから、はちみつを注文した。容器はなんでもかまわないが、はちみつ100%のものを買うように頼んである。「あ、百花蜜って云うのもあるけど。うわ、こんなに高いん? 百花蜜つかったお菓子、売ってたよな、ここ」

「百花蜜はたしかに、結構な価格だけど、それでも感覚としては、あっちでは三倍から五倍くらいの値段になるよ」

 妹はしかめた顔をこちらへ向ける。不機嫌な狛犬みたいな顔だ。可愛くて、笑ってしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ