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使役はかなり強力な関係性だと、マルジャン達を使役してみてわかった。
呼び出しをしてわかった、というのがより正確かな。マルジャン達は、俺が呼び出すとぱっと目の前にあらわれる。どうやら、俺はその際に魔力を消費しているらしかった。かすかにだが。
魔力を消費したら瞬間移動させることができる、という強力な結びつきだ。駆使魔法でもそんなふうにはならない筈である。だって、ニーバグを飼っている学生さん達は、必要な時にはつれて歩いていた。
それに、駆使魔法が使役のように便利なものではないという傍証がある。荒れ地おくりだ。
駆使魔法が使役のように、強力な結びつきのものであれば、荒れ地におくられた罪人が、その場で駆使魔法をつかって、駆使していた動物を呼び出すことが可能な筈だ。
それがもしできるのならば、駆使魔法はもっと地位が高く、重用されるだろう。だが、一部の動物を扱う職業にでもならなければ、駆使魔法は必要なものではないと考えられていた、と俺は感じている。少なくとも、騎商や養蜂家以外、更に行商などで馬車をひく動物に云うことをきかせないといけないひと達を除いて、駆使魔法がつかえて凄いと誉められているひとや羨ましがられているひとを見たことがない。
駆使魔法の一番身近な使い途は、まちへの出入りだ。警邏隊がそこに居て、動物が魔につかれていないかを調べるのに、駆使魔法をつかう。
駆使魔法が使役のように、魔力を消費しさえすればどんなに遠くからでも支配下に置いた動物を呼び寄せるもの、であれば、絶対にあんな扱いではない。だって、それができれば、荒れ地おくりされても簡単に生還できるだろう。大型の動物を呼び出して、荒れ地から脱出すればいい。
もともとつかえなくても、魔法屋で幾らでも魔法を売っているのだ。それを買えばいい。
それに、動物の扱いだってかわるだろう。使役すればなんでも自由にできる。駆使魔法もそうなら、動物に強力な魔法を覚えさせて、その子を駆使すればいい。動物の魔法をほかの動物へ移すことはできるのだから、あまり強くない動物を駆使してから、強力な魔法をカット&ペーストすることだってできる。
でもあちらでは、駆使魔法をそんなふうにつかっているひとは居なかった。なら、そういうつかいかたはできないのだ。
駆使魔法は目立たないし、つかえても、動物を相手にする商売でなければ無駄だと思われていた。あちらの感覚では。
使役がどれだけ、規格外の便利な能力か、実際につかってみてやっとわかった。悪しき魂が即座に滅却、もしくは封印される訳である。荒れ地におくっても、使役をつかえたらすぐに脱出してしまうのだから。




