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 さてご飯は食べたぞ。やることがない。

 用を足し、洗面所で軽く歯を磨いた。収納空間の便利さが身にしみる。

 サローちゃんのマウスウォッシュで口をゆすぎ、収納空間に吐き出した。シャンプーとコンディショナーは考えなしに妹へ提供してしまったが、あちらの世界のものがこちらの世界に悪影響を及ぼさないという保証はないのだ。あれも回収するべきかなあ。妹が喜んでいたから、とりあげるのは可哀相だけれど、でも健康被害が出たりしたらいやだし。

 マウスウォッシュの壜を収納した。俺が歯に相当気を遣っていることについて、サローちゃんはめずらしがるとともに好ましいものだと感じていたらしい。コンディショナーのおまけにマウスウォッシュをくれることがたまにあった。あちらでは、歯に気を配るのはおもに女性だけど、男女問わず歯は大事にするべきだとサローちゃんは考えていたみたい。

 サローちゃん、どうしているかな。俺が悪しき魂だということを、あまり重くうけとめないでほしい。おなかの赤ちゃんに悪い影響があったら申し訳ない。

 ツァリアスさんの話からすると、レントのひと達には、俺が悪しき魂だったということは伝わっていないらしかった。

 けれど、それはツァリアスさんが「戻った」時点での話だ。時間がたったら御山(おんやま)が発表するかもしれない。行方不明になったマオは悪しき魂だ、と。

 ほーじくん達は、どうして俺を封印したと云っていないんだろう。ツァリアスさんの話だと、俺は不可思議な失踪をしたということになっていた。だから俺は、自分は荒れ地を突っ切ってもとの世界へ帰ろうとしたんだと思っていた。

 俺が悪しき魂で、だから封印した。そう云えばすむのに、どうして云わないんだろう。ほーじくんは、あちらの常識からすれば、正しいことをしたのだ。みんなだって、それを受け容れただろうに。


 リエナさんも、大丈夫だろうか。

 ほかのひと達にも迷惑をかけているだろうけれど、リエナさんとサローちゃんは特に気になる。

 あのふたりは、あたらしい命を授かっているのだ。せめて無事に出産するまで、俺が悪しき魂だったということは隠していてほしい。いや、授乳期間が終わるまで、かなあ。お母さんの不安って、赤ん坊にも伝播してしまうと思う。だから、隠していてほしい。

 警邏隊がなにか訊きに行ったとしたら、そこから知ってしまうかな。セロベルさんやグロッシェさん、メーデさんや工房のひと達が、防波堤になってくれていたらいいんだけど。

 俺の所為で不幸になるひとが増えたら、いやだ。


感想ありがとうございます。はげみになります。

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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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