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こそっと拾って収納空間へいれておいたのを、あとからせっけんで綺麗に洗って、蜜蝋と牛脂豚脂からできたバームをちょちょっと塗っておいた。つやっとしてて綺麗。市場で売っていたバームだが、この羽根の為に買った。銀貨3枚。
だってね! 綺麗なんだもん!
鳥の羽根っていい。形が好きだし手触りも好き。
これは、ほーじくんの背中の羽から落ちたやつみたいで、ペンにできそうなしっかりした軸がある。からすっぽい。でも色はほんのちょっとだけくすんだ白。
羽根持ってるだけで癒される。ほーじくんの羽に包まれたらきもちいーだろうなあ。ふかふかほわほわ……。
ぼーっとしていた。クッキーを危うく焦がすところだ。羽根は仕舞ってお料理!
メイラさんが辛いものをご所望なので、今日のメインは裾野ふう。
まず、お芋とプランテーンを蒸す。
別のお鍋に山羊のぶつ切り肉(骨付き)をいれて軽く火を通す。油は出てくるのでいらない。
鍋底に油が溜まってきたら、スライスしたたまねぎをどっさり追加して、たまねぎがしんなりするまで炒める。しんなりしたら、刻んだアーモンドとドライフルーツ・トマトソースをぶち込む。
丁度セロベルさん達が来たので、厨房の隅にある、臼と杵を指差した。「セロベルさん頼んだ」
「ア?」
臼を中庭へ運んでもらった。ふかしたお芋とプランテーンをいれて、セロベルさんとサッディレくんについてもらう。
「最初は潰す感じ。潰れたらこねてね。力任せにやればできます」
杵がひとつしかないので、ふたりで交互についている。かわいい。
お鍋がぐつぐつしてきたので、お塩で味を調え、大きな青唐辛子の輪切りをいれる。ざっとませたら出来上がり。
サラダは、大根と、ナスタチウムの葉っぱ。
ナスタチウムは洗っただけ、大根は千切りにしてボウルへいれる。
小さなボウルにライムの搾り汁とお塩をまぜてお塩をよくとかし、油を追加してとろっとするまでまぜる。ケイパーの塩漬けと、ほんの少しだけはちみつをいれたらドレッシング完成。大根とナスタチウムにかけて和えればサラダだ。
デザートは、ケーキ。小麦粉・崩潰で潰しておいたアーモンド・たまご・バター・お砂糖をまぜて、寝かせておいた。空気を抜いておかないとふんわりしてしまう。空気が抜けたら型にいれて焼く。
貝がらの型がないから、天板で焼いた。マドレーヌ。かたくて目が詰まったタイプ。甘さは控え目かな。これに、マルメラーダを添えよう。




