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マルロさんは、警邏隊の隊長に就任したので、レントから出ていない。隊長さんも留任で、警邏隊は二隊長制になった。娼妓殺しなんかもあったし、増員が決定になって、四月に漸く実施されたのだ。マルロさんは、仕事が増えて大変ですー、とぼやいていたが、仕事ぶりの評判はとてもいい。
バルドさん、ヨーくんは、去年末から四月の雨亭に泊まっている。やっぱり不心得者は居て、給仕五人衆や俺に対してろくでもないことをしようとしてくることが多発し、警邏隊が数名泊まってくれることになったのだ、シェアハウスより高づくけど、食事二回がついてくるから大した損害ではない、とのこと。給仕五人衆は自分たちが辞めれば、と云ったのだけれど、セロベルさん夫婦が承知しなかった。実際のところ、五人衆はお客さんにうけいれられるどころか支持されているし、辞められたら損害が激しい。
バルドさんヨーくんは、貝貨を払って長期滞在してくれている。実は、ヨーくんとウイザリオさんがいい感じなのだが、ふたりが仲好くしてるとバルドさんの目付きが険しくなったり。暢気で申し訳ないが、そういうことなのかなーとにやにやしてしまう。
ダストくんとハーバラムさんは、あれからふた月に一回くらいのペースでレントに来ていて、それ以外の時でもたまに手紙でやりとりがあった。勿論、レントに来た時は、四月の雨亭に泊まってくれる。ダストくんは一回髪をばっさり切ったのだけれど、やっぱり慣れねえや、と、また伸ばしている。それと、きっかけは解らないのだが、園児用のお菓子を買いに来るマイファレット嬢と喋るようになった。入山が決まっているマイファレット嬢はダストくんの後輩になる訳だし、お喋りするくらいは普通なのかな。セロベルさんも、たまにマイファレット嬢と喋ってるし。歴史の話みたいだから俺にはちんぷんかんぷん。
ハーバラムさんは特に変化なし、だが、それって凄いと思う。仕事が巧く行ってるって証拠だもんね。そうそう、ダストくんだけじゃなく、二回くらい、セムくんもハーバラムさんにくっついてきた。セムくんは一回目で、エウゼくんとご飯を食べに来たルッタさんに一目惚れしてしまったらしく、二回目には話しかけていた。頑張れ青少年。
当のルッタさんは、生パスタのお店が軌道にのって、たまに従業員を連れてご飯に来てくれる。そういう時は、エウゼくんも大体一緒。エウゼくんも井で巾着切りとして頑張っているらしく、食堂で居合わせたお客さんにお礼を云われているのを、何度か目撃した。




