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新聞部長山下慎一郎~抜擢 コミック工房版 for NAROU Version  作者: 文:藤堂俊介/絵:SABO
3/10

第一回 合格発表

挿絵(By みてみん)

 三月十六日

 県立東高校の

 合格発表日。

 僕こと山下慎一郎、幼馴染みの川野忠、それに若野美佐子の三人組は、受験番号票を持ち発表を待っていた。

 忠は、苦手な英語がうまくいつてなかったようで、落ちたらどうしようの顔をしていた。美佐子は、

 《大丈夫。三人で一生懸命勉強したから・・・。》

 忠を励ましている。それでも忠は、詰襟の制服の胸に手を当てて心配の表示が募っていた。発表まであと一分。掲示板を持って来た。とても長い時間が流れた気がした。掲示板が立てられ、すぐに僕たち三人の番号が見かり、おめでとう。抱き合って喜びを表した。


挿絵(By みてみん)

 不安もあるけど、今は合格の喜びが勝っていた。

 忠は、「受かった!」の声をかけ中学時代の友人、真田孝浩君、和田浩太君も、

 「忠と通えない高校生活なんて」なんて言いながら、合格の喜びを称えあった。

 中学時代はやせていて、背も一番低かったから、引っ込み思案なところもあったけど、

 「勇気と度胸、美佐子にかっこいいところを見せよう」との和田君の勧めで、柔道部に参加して体力をつけた。

 柔道の本を買い込み、受け身をすぐに習得して、立技、寝技も覚えた。もちろん、筋力つけるトレーニングや走り込みも十分にしたと思う。

 一通り覚えると、強くなりたいと欲が出る。

 僕より背も体重もある和田君を練習試合で投げ飛ばすと、回りからすごいと歓声が上がってからは、度胸がついた。


 そんな中、くじ引きで、生徒会副会長の立候補が決まった。


挿絵(By みてみん)

 忠の応援演説が、あまりにも受けてしまったおかけで当選してしまった。

 彼いわく、

みなさま、こんにちは。

は、ウケ狙いじやなかったのにななどと言っていた。

 真田君に言わせれば、「あれは狙っていたよ。川野のやりそうな

ことだから」だと振り返る。それでも自信がついた僕には、よい経験につながった。

 桜が咲き、花びらが舞い、ほのかな香りに包まれた入学式。憧れのブレザーの制服に袖を通した。

 会場に入ると、僕に視線を集める生徒たちがいた。別の中学校の

出身者のようだった。身長が一番低かったから目だったのかな。

 とても驚いているような表情が多かったような気がする。



検印なきものは無効です。

挿絵(By みてみん)

版權所有 盗版必究

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