カブトムシはなぜ甘党?
夏といえば、アイス、スイカ、カブトムシ!この3つは譲れない。私にとっての夏の三種の神器といったところか。
そうそう、これは昆虫記だったな。カブトムシは、私が幼い頃から身近にある生き物だよ。
私の一番古い記憶では、半透明のケースの中にそれはいた。暗褐色の卵型の体に、木の枝がついている?恐る恐る手を近づける。
「噛んだりしない?」
怖くなった私は、隣にいた父に聞く。何と答えたかは覚えていない。固い背中を指でなぞってみる。形容しがたい、独特な匂いがする。カブトムシは、もぞもぞと動くだけだった。
それから数年後、私は自分の意志で雑木林に向かった。落ち葉をかき分けてみた。落ち葉が動いたと同時に、褐色の生き物が姿を現す。初めて私の手で捕まえたカブトムシは、あまり大きくはなかったが、大きさはさほど大事だとは思わなかった。自分の手で捕まえたという事実が大事なのである。
近年、外国産のカブトムシを店で見るようになった。そのうち種類別に紹介していくが、絶対に自然の中に捨てたり逃がさないように。まず、生態系が狂う。混血の問題などがあるが、一番かわいそうなのは捨てたり逃がされたカブトムシである。彼らにとって日本は暑すぎるか寒すぎるかである。
飼う前によく考えてみてくれ。どれくらい生きるのかとか、最後まで飼えるのかとかを。
急に飼えなくなったら誰かに引き取ってもらうか、最悪自分の手で殺すべきだと私は思う。残酷な奴だとか思ってくれてもいい。しかし、これは言わせてくれ。生き物を飼うのはそんな生易しいものなのかと。一度飼うと決めた覚悟はその程度なのかと。生き物を飼うのは命を預ける事だという事はあなたもわかるはずだ。カブトムシに限った事ではないが、生き物を飼う時はよく考えてみてほしい。