その他の部員の皆様
感想krkr(((やm
「ふぁぁあ、おはよ、お兄ちゃん…」
「あ、おはよう千乃」
大きな欠伸をし、まだまだ眠そうな僕の大事な妹、千乃がリビングへ起きてきた。
髪はボサボサで、この髪を梳かすのも僕の役目だ。千乃はオシャレとかその辺りのことにはかなりダメなのだ。料理も苦手なようで、この前の家庭科の授業ではやらかしてしまったらしい。
まあ、食事を作るのは僕の役目だし、幸い僕はそこら辺りのことに長けている。幼い頃から親が家に居なかったからだろうか。
しかし、我が妹は流石と言うべきか、他の教科は上の下くらい。うん、シスコンってよく言われる。気にしたら負けだと思う、うん。
「お兄ちゃぁん、今日の朝ごはんなにー??」
「ん?今日は和風にまとめてみた」
今日の朝ごはんは白米にだし巻き卵、魚だ。今はあまり見かけない古風な朝食。……とは言っても、他の家の朝ごはんなど見たことないのだが。
さて、今日も学校だ。
◇◇◇
ーー放課後。サークル活動場所にて。
「オラぁ、リア充爆発せいやぁぁぁあ!!!!!」
「って、美紀!?どうしたんだよ!!?」
「ぁん??」
部屋に入るや否や美紀の怒声が聞こえ、驚き、そのまま美紀に声をかけただけなのに物凄い形相で睨まれた。…ぼ、僕が何かした??
「あらぁ、会長じゃないですかぁ♥いつもより早いですね??」
いきなり満面の笑みを浮かべた美紀。声のトーンもすごい上がっている…。女の子とは恐ろしい。
どうやら僕をやっと僕と認識してくれたようだった。今まで何と認識してたんだろうな?
「……。今の叫びはなんだったんだ?」
「リア充が憎たらしくて…。でもでも、美紀は会長がいれば幸せ…ハァハァ。会長、女装しましょう、そしたら美紀……ぐへへへへ♥」
美紀がキモい笑をする。これじゃあせっかく可愛い容姿なのに、おっさんみたいで台無しだ。だから彼氏できないんだな。僕、こいつの将来が心配になってきた。警察の世話になったりするんじゃないだろうか。
「そういえば、千乃ちゃんは???」
「ん?今日は友達と遊ぶから来れないってよ」
「ぇ♥やった!」
「何か言った??」
「いえ、別に?」
「ふーん…」
沈黙。美紀にしてはめずらしく黙り込んでいる。でも静かな方がいい。そういう結論に至り、僕は備え付けのソファに座り本を読み始める。今日持って来たのはさっきここへ来る時に買った本だ。どんな内容だろう。
……………………………。(※スーパー読書タイム)
「って、ぇえぇえぇえええ!!!!!!???」
「うわっ、なんだよ!?」
「美紀がいるのに無視して読書ですの!!?」
「はぁ、面倒臭い。黙れ」
「ぁあん、今日の会長、ちょっとドライ☆でもそういうのも素敵♥だって美紀、マゾですもの!」
「はいはいワカリマシタ」
「ちょ…」
「はーい、注目ぅ!一昨日ぶりです、赤羅嬢!」
「ぁ、茶知佳じゃん。昨日は来なかったから一昨日ぶりであってるな。お前、時間音痴なのに」
「へっへーん、赤羅嬢、当然っす!なんたって今日は万梨阿も来てるっすからね!万梨阿に教えてもらったっす!」
茶知佳の影から、眼鏡をかけた大人しそうな少女がのぞいた。万梨阿だ。
「……こんにちは、赤羅さん」
実は万梨阿が一番まともに名前を呼んでくれている。茶知佳なんて赤羅嬢、嬢だってよ。…酷いよね、僕男だし。美紀はなぜか会長と呼ぶし、千乃はお兄ちゃんだ。
これで美紀、僕、茶知佳、万梨阿が集まった。この場にはいない千乃以外に、まだ1人サークルのメンバーがいる。その人以外は全員集まったことになる。
「赤羅嬢~、今日の活動は?」
「んー、そうだなー」
僕が決め兼ねていると、
「それはやっばり沙神赤羅ファンクラブの設立の準備ですわ!」
「ぉ、ナイスアイデアっす、美紀っちさん!」
「私も……いいと、思います……。会長を…好きな人は、たくさん…ですから」
「なぜそこで頬を赤らめる!」
突っ込みどころ満載だったが今日は疲れたので、まだまだ元気そうな三人に任せて僕は一眠りすることにした。
◇◇◇
「うへ、会長の寝顔可愛いわうへへへ♥」
「美紀さん……不気味…。でも…赤羅さん、可愛い……」
「うんうん、本当っすね!」
「今のうちに女装させて写真撮らない??うふふふふふ♥」
「ぇ、それはさすがにマズイんじゃないっすか??」
「大丈夫、ファンクラブ設立のために、って言えば。会長そういうのに何も言い返せないタイプだから♥」
「赤羅さん……写真………寝顔…….欲しい♥」
「んじゃあ早速撮っちゃいますっすか?」
「撮っちゃいましょう!」
「………撮っちゃお…?」
◇◇◇
目覚めた時、既に時刻は19時。千乃の夕飯作ってないや。早く帰ろう。皆はもう帰っちゃったのかな??まあいっか。
「ねぇねぇ、そこの彼女、一人ー??俺らと遊ばね??」
「僕男ですけど」
いつものようにナンパを追い払おうとする。それにしてもまだ頭が…寝ぼけているようだ。
「またまたぁ、僕っ娘なのかな??可愛いー!でもスカートとか穿いてるじゃーん」
「ふぇ??……ぇぇええ!!!??またあいつらか……!」
そのまま僕はなんとかナンパ野郎を追い払い、ピンクの服、スカートのまま家に帰った。
千乃は結構帰りを待っていたようで、僕が帰ってくるなり文句を言おうとしたが、僕の格好を見ると、
「ふん、美紀のババアもいいセンスしてやがるじゃん…」
「なんか言ったか、千乃」
「ううん、なんでもない!またあの人たちにやられちゃった??早く中に入って!」
今日はとても疲れた…。