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高校生のパパ  作者: 凰火
7/17

笹神邸にて

拓真

「…そう、だから依頼が来たら連絡して、それと多分夕飯には間に合わないから先に食べてて…それじゃ」


携帯を閉じて、改めて周りを見渡すと


拓真

「デカすぎだろ…」


今いるのは笹神家の敷地内にあるヘリポートだが、前方には大きな屋敷、後方には森、いったいどこまでが敷地内なんだか…


藍那

「拓真、置いて行くわよ」


拓真

「すまん、今行く」


屋敷の正面まで行き中に入った


メイド、執事

「お帰りなさいませ、お館様、お嬢様」


入り口から見て右側には執事、左側にはメイドがざっと見てそれぞれ10人いた


藍那

「拓真、付いてきて」


拓真

「え、あぁ」


言われるまま藍那に付いて行った


拓真

「藍那、2人には何もしないんだよな?」


藍那

「えぇ、2人は別の部屋で使用人たちに遊ばせてるわ」


拓真

「そう…ならいい」


藍那

「…2人が心配?」


拓真

「当たり前だ、娘のことを心配して何が悪い」


藍那

「自分の心配はしないの?」


拓真

「あまりしないな、その時になったら心配はするかもな」


藍那

「ふ〜ん、着いたわよ」


藍那が一つの部屋の入って行き、俺も続けて入った


藍那

「ようこそ、私の部屋へ」


藍那の部屋は、さすが金持ちって感じの部屋だった

広くて、置いてある家具は高級なものばかり


拓真

「うわ、虎!?」


まだ子どもだが、毛が白い虎がいた


藍那

「ああ、この子ね、私が飼ってるの」


そう言うと藍那はホワイトタイガーの子どもを抱えた


藍那

「名前はアリスよ」


拓真

「へ〜」


撫でようと、手を伸ばした


ガブ!


拓真

「イデェェェッ!」


噛まれた、甘噛みではなく本気で噛まれた

反射的に手を引っ込めた


拓真

「イテテ…まさか本気で噛むとは…」


噛まれた手を擦りながら言った


藍那

「拓真はアリスに気に入られたみたいね」


拓真

「どこが?おもいっきり噛まれたぞ」


藍那

「それがこの子なりの挨拶なのよ」


拓真

「ふ〜ん」


もう一度撫でようと手を伸ばした


ガブ!


拓真

「イデェェェッ!!」


また噛まれた





由奈

「ねぇ由美、パパは何処にいると思う?」


由美

「う〜ん、お父さんは笹神先輩の部屋だと思う」


2人は客間でメイドたちとトランプをしていた


由奈

「はい、これでアガリ」


メイドA

「もう…無理です…」


メイドB

「立ち直れそうにありません」


由美

「ずっと由奈が勝つから、メイドの人たち落ち込んだよ」


由奈

「ありゃりゃ…どうしようか?」


由美

「あの人たちが立ち直るまで待とっか」


由奈

「そうだね」






拓真

「…にしても藍那、いつになったら帰れるんだ?」


藍那

「今日は泊まっていきなさい、明日は休みだし」


拓真

「明日は予定がある」


藍那

「なら朝イチで送るわよ」


拓真

「ちなみに歩いて出ていこうとすると?」


藍那

「およそ100人のガードマンに追われるわよ」


拓真

「降参、わかった泊まってく」


藍那

「親子さんにはこちらで連絡するわね」


藍那が近くにあった鈴を鳴らすと


メイド

「お呼びですか?お嬢様」


メイドが部屋に入って来た


藍那

「下にいる2人を部屋まで案内して」


メイド

「わかりました」


メイドは一礼して、部屋を出た


藍那

「さて、あなたの部屋は…」


拓真

「ん?案内してくれるのか?」


さすがに年ごろの異性を自分の部屋で寝させないだろう


藍那

「何言ってんのよ、あなたはここで寝るのよ」


拓真

「はぁ!?何でそうなる」


藍那には常識はないのか?


藍那

「私がそうしたいから、何か問題ある?」


拓真

「問題大ありだ!」


藍那

「なら説明してもらおうかしら」


拓真

「よしわかった、まずはな…」


約20分ぐらい説明した


拓真

「…と言うことだ、わかったか!」


藍那

「ふ〜ん、それで?」


拓真

「あーもー!だから…」


トントン

ドアをノックする音が聞こえた


メイド

「失礼します、お食事の用意が出来ましたのでお呼びに参りました」


藍那

「わかったわ、今行く」


拓真

「あ、お前、まだ話は…」


藍那

「わかったから、あなたには別の部屋を用意させるわ、ほら行くわよ」


藍那はそう言うと部屋から出た

俺もその後に続いて部屋を出た

食事中に由美と由奈に事情を説明し、笹神邸に泊まった






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