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遠回りで新千歳へ(新十津川~苫小牧~新千歳空港)

経路

 函館本線(滝川~岩見沢)

 室蘭本線(岩見沢~苫小牧)

 千歳線(苫小牧~南千歳)

 千歳線(南千歳~新千歳空港 快速エアポート)



 新十津川駅から歩く事数分。到着したのは新十津川町役場……のすぐ側にあるファミマの目の前のバス停です。ここからは、バスに乗って石狩川を渡って、滝川駅へ向かいます。

 既にバス停には大勢の客(ほぼ鉄ヲタ)がおり、地味に車のファミマ出入りを阻害していました。殆ど毎日この状態でしょうから、もしかしたら地元の方もこの光景には慣れているのかも知れません。程無くして、定刻から五分くらい遅れて滝川駅行きの「中央バス」という会社のバスがやって来ました。元々車内はそこまで混んでは無かったのですが、鉄ヲタが乗車して一気に大混雑に。鉄ヲタこえぇ……。バスは出発すると、数分で石狩川を渡り、滝川市へ。途中のバス停で数人増えたのでさらに車内は混みます。思いの外都会な滝川市街を通り、最後は滝川駅に到着です。新十津川から滝川駅まで僅かに十分強。最高のショートカッティングです。結局新十津川から乗った客は全員乗り通し、ぞろぞろと駅へ一直線でした。自分もその集団の後方につけて駅に入ります。っていうか何で昨日と一昨日居た人が今日も居るんですか。

 滝川からは再び函館線で南下し、岩見沢へ向かいます。乗るのは当然普通列車。時間があったので待合室で少し休憩します。札沼線があんなにも混んでいるとは思っておらず、パンでものんびり食べようかと考えていたら、そんなのは全然出来ませんでした。ですからその時用のパンをここで食べる訳です。

 暫くダラダラしていると、目的の列車の改札が始まりました。それに合わせて改札の中に入ります。鉄ヲタ集団は特急に乗ったり、旭川方面に行ったりして現在ホームに居る人数はあまり多くありません。それでも鉄ヲタと違って、普通に函館線を利用する方は多かったです。

 やって来たのは散々乗り散らした721系。と言っても四回目ですが。一応この列車は滝川始発なので、乗客は乗っていません。特急の通過待ちをして発車です。


 列車はゆっくりと加速していき、高速運転に入ります。美しく晴れた昼間なので、景色が非常に綺麗です(窓ガラスは少し汚かったですが)。青々とした空、雪化粧した山々、その裾まで広がる真っ白な雪の大地。何回も言いますが「ザ·北海道」感が凄いです。

 今さらですが、石狩北部って何で「川」ってつく街が連続しているんですかね。旭川、深川、滝川、砂川……。しかも「かわ」と読むものもあれば「がわ」もある。アイヌ語で同じ感じの発音がされていたんですかね。不思議。

 という事を考えていると、列車は間も無く終点岩見沢です。ここからは乗り換えです。


 ホームに降り立ち、辺りを見回すと、ゲッ、一番線に何か居るぞ……。行ってみると、そこには721系。何だまたか、という感じかも知れませんが、ご安心を。一番線に停車しているのは六両編成で「uシート」を持ち、さらにデッキの仕切り扉無い──調べたところ、8次車です。うおー、721に「uシート」付いてるの初めて見たーとか、うわっホントに仕切り扉無い、シートの色黒っぽいなとかそんな感じで興奮してましたはい。とは言っても、この列車に乗って函館線を南下する訳ではありません。別の路線の列車に乗るのですが、時間があるのでまずは改札を出ます。

 岩見沢駅は、函館線の札幌圏にギリギリ引っ掛かる端の駅で、人口八万余人の岩見沢市の中心駅でもあります。特急も全てが停車するターミナルです。駅舎は十年くらい前に新しくなったようで、ガラス張りと赤いレンガっぽいのが格好良いです。駅舎内は割りと簡単な作りで、コンビニ、トイレ、待合の座席、窓口、改札というものです。

 さて、岩見沢駅を出て昼飯をゲットしに行きましょう。

 駅から少し行くと商店街のような場所に出ます。そこからまた暫く歩くと、目的のパン屋さんに着きます。岩見沢市では「岩見沢バーガー」なる商品が販売されているらしく、それを購入しに来た訳です。しかし……お店には「closed」の札が。え? 今日定休日じゃないって調べておいたはすなんだが……? はぁ? という感じで辺りを彷徨いていましたが、まぁ休みみたいでした。何でなんだよぅ。「岩見沢バーガー」は近くのホテルでも販売しているそうなので行ってみると……うんこれレストランとかで注文できるみたいな感じだよな、テイクアウト出来ない系だよな。という事で今回は諦め。

 ヤバいノロノロし過ぎだ。あと一時間無いぞ。

 という訳で全力で飲食店を探して、大きな商業施設の前にある小さなお店「味華亭 きこ松」にお邪魔しました。ここでは日替わり定食を注文。餡掛け炒飯におかずと汁物を頂きました。急いでましたが、非常に美味しかったです。ご馳走様でした。

 競歩の日本代表になれそうなくらいのスピードで岩見沢駅に急ぎました。改札に着いたのは12:47。あと五分で発車というところでした。危ない……。息切れしつつ、一番線に向かいます。

 停車していたのは、またまたこんにちは、なキハ40形二両。サクッと写真を撮り終えて、乗り込みます。


 間も無くして発車です。

 この列車は、室蘭線普通列車の苫小牧行きです。室蘭線は岩見沢から苫小牧、東室蘭を通り、函館線との合流点──長万部駅まで延びる路線です。札幌を経由しないので距離としては、旭川方面から室蘭方面へ抜ける最短ルートです。室蘭線の沼ノ端~長万部は札幌~函館の特急「スーパー北斗」が走っており、JR北海道の最も重要な路線の一つです。かつては本州と北海道を結ぶ寝台特急「カシオペア」「北斗星」「トワイライトエクスプレス」や急行「はまなす」も通るバラエティーに富んだ路線でもありました。これらの優等列車が函館線を経由せずに距離の長い室蘭線を使うのは、室蘭線が平坦な線形なためスピードを維持できるからです。故に急勾配路線の函館線の長万部~小樽は超ローカル線となっています。

 しかし、それと同様に室蘭線の特急が通らない区間は閑散としています。岩見沢~沼ノ端は普通列車のみが運行されるローカル線です。沿線人口は少なく、石狩平野の南東をのんびりと走ります。

 列車は岩見沢を出ると、暫く函館線と並走してから急カーブを取り、南へ進路を定めます。元々はもう少し手前で函館線と分岐していたみたいなのですが、どういう訳か線路が付け替えられたようです。

 これぞローカル線という感じで、地元の女子高校生やおじいさんおばあさん、一緒に乗ってきたらしいチビッ子が乗っていました。全然人がいない訳でもなく、かといって多すぎる訳でもない。こういう感じが乗っていて一番好きです。

 室蘭線は一応幹線で、当時はそれ相応の重要路線でもあったのかも知れなく、こういったローカルな区間にも時々複線が見られます。今の時代、非電化複線って妙な感じがするんですよね。

 で、いつの間にか眠っていたらしく、列車は追分駅に到着していました。

 追分と言えば、一昨日通った駅ですね。ここは室蘭線と石勝線の接続駅です。ここでは、遅れている石勝線普通列車との待ち合わせのために数分停車します。ホームに降り立って、夕張方面にシャッターを向けました。やって来たのはお馴染みキハ40形。しかし、ただのキハ40形ではありません。この列車は鮮やかなブルーが特徴の日高線色(ここ全然日高線じゃないけどね)。いやぁアレにも乗りたかったなぁ。というか、ここで乗り換えてしまえばもっと早くに新千歳に着けるのですが、一応室蘭線の苫小牧までと千歳線を乗り潰すのが目的なのでやりません。そういった感じでシャッターを切っていると、アナウンスも何も無しに、いつの間にか苫小牧行き普通列車の向かいに列車が到着していました。

 ハァッ!? という感じで、慌ててそちらにもカメラを向けます。こちらもキハ40形にはキハ40形なのですが、二両編成の先頭車は「道央 花の恵み」車両です。キハ40形を良い感じに改造したヤツなのですが、先頭の幕が「臨時」になってるんですよね。またもやハァッ!? という感じで、側面に回ってみます。中を見ても誰も乗っていません。何かしらの送り込みだと思われましたが、生憎こういった特別列車の時刻は何も調べていなかったので、ただただ驚くだけでした。後々調べてみると、この車両はどうやらその時開催されていた「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」に出席したゲストの移動に使われていたようです。恐らく帰りの列車として、夕張まで回送されていたのでしょう。いやぁ、珍しいものを見た。

 再び室蘭線に乗車します。ここから先の区間は、2018年の9月に最大震度7が記録された北海道胆振東部地震で大きな揺れを観測した地域です。ここら辺では旅行の少し前にも大きな余震があり、この旅の時には徐行運転を行っていました。先程、石勝線の列車を待っていた事もあり、苫小牧到着は定刻よりも大幅に遅れると思われました。しかし苫小牧では乗り換えに充分な余裕を持たせていましたので、取り敢えず問題はありません。

 列車はゆっくりと運行され、のんびりとした旅がさらにのんびりとしてしまいました。

 途中安平に到着。安平町は震度6強、厚真町は震度7を観測してました。この地震では土砂崩れが発生したり、遠く離れた所で液状化現象が起こったりしました。一時、北海道全域が停電するブラックアウトという被害も出ました。自分の中では2018年で最も記憶に残っている災害です。

 列車は地震の影響が懸念される地域を抜けると、一気にスピードを上げます。制限一杯で、遅れを回復しようとするのでしょう。とは言っても遅れはもう20分くらい出ています。焼け石に水って感じですかね……。沼ノ端で千歳線と合流し、電化区間へ。キハ40形は苫小牧まで真っ直ぐな線路を爆走します。

 漸く終点苫小牧ですが、既に函館方面行きの特急は出てしまっており、乗り換えは不可能。まぁ自分が乗る訳では無いのですが。


 苫小牧は岩見沢と似ていて、こちらもJR北海道の札幌圏にかろうじて引っ掛かっており、近郊列車の南端です。実は電化区間は室蘭まで続いているのですが、こちらには通勤近郊型の電車普通列車は走っていないのです。元々711系が室蘭~苫小牧の輸送を担っていたようなのですが引退してしまい、また札沼線の電化開業によって余剰になった苗穂所属の気動車がここ──苫小牧に転属となったためそれらを使用しているようです。とは言っても、折角の電化が「すずらん」以外に使われていないのは非常にもったいないですね。

 さて、ここからは千歳線の普通列車で南千歳に向かいます。跨線橋を渡り、一番北側のホームへ。停車していたのはこちらも再登場721系です。ただ、この車両、721系のF-2107編成だったんです。元々F-7編成だったのを制御方式をVVVFインバータに変更の上、MT比を2M1Tから1M2T化した車両です。721系の中で唯一編成番号(車体番号)に2000番台が付与されているんですね。いやぁラッキー。

 発車まで時間があるので、ホームをブラブラ。苗穂から転属してきたキハ143形や「すずらん」789系や元「スーパーホワイトアロー」の785系が見れました。いやぁ北海道良いなぁ……。

 札幌行き「すずらん」の発車後、721系手稲行き普通列車が発車します。


 綺麗なVVVF音で発車した721系はまずは沼ノ端まで爆走です。どう考えても東海道線より速いんですがそれは。そして、もう一つ気になったのは停車直前のぷ~んという音です。ん? これ純電気ブレーキですか? VVVFとか仕組みはよく分からないのですが、ぷ~んとなれば純電気という風に記憶していたので少し気になりました。あの音好きなんですよね。まぁどうでも良いけど。

 列車は室蘭線と分かれ、南千歳方面へ。この辺りは殆ど民家も見えず、林の中です。美々駅(現:信号場)は全国の交通系ICカードが使える駅の中で初めて廃止となった事で有名です。まぁ林の中に駅あってもねぇ……という感じですかね。

 列車は千歳線を相変わらず爆走します。暫くしていよいよ南千歳です。


 一昨日は通過しただけですが、ホームに降り立ってみると、すぐ側に空港が見え、もうすぐ帰るんだなという気がしてきました。色々ありましたが、結局一人で北海道を旅するのも楽しかったです。旅が終わりに近づいてくると、妙な感慨がありますね。

 降りたのと同じホームに733系快速エアポート新千歳空港行きが到着します。


 乗り込むと、車内はスーツケースやらやたらデカいリュックやらを持った人が大勢。京急で羽田に向かう光景に似ていました。やっぱり、空港に行くんだなという気がします。

 間も無く新千歳空港という旨のアナウンスがあると、皆降りる支度を始め、列車はホームに滑り込みます。

 ここを降りれば、もうJR北海道とはお別れです。

 JR北海道、ありがとうございました。

 北海道胆振東部地震で被災された方にお見舞申し上げます。

 また、亡くなられた方のご冥福も重ねて申し上げます。

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