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本の森に迷い込んだら  作者: 雪時
5/6

久々の夢。


その日、僕は夢を見た。

久々の夢だった。


大きなドラゴンの背中に乗って、森の上を飛び回り、羽休めにドラゴンの巣穴に連れて行かれた。そのドラゴンは昔の夢に出てきたドラゴンだった


昔よりも大きく、大人になっているような気がした。

何故、過去に夢で見たドラゴンだと思ったのかはわからないがきっとそうなんだろうと思った


巣穴には一つの卵があった。大きくて、丸くて茶色とも緑とも赤ともつかない不思議な色の卵。艶があり見たこともないほど美しい卵だった


ドラゴンはその卵と僕の方、目線を行ったり来たりさせて目配せした。まるで僕に受け取れというような表情だった。ドラゴンに表情というものがあるのかはわからないが何となく訴えられているような気がした


僕は思わずドラゴンの頭に手を伸ばした。


ドラゴンは悲しみ、慈しみ、嘆きの入り混じったような複雑な瞳をして、僕の手が届くように頭を伏せてくれた


僕の手が頭に届くとドラゴンは瞳を閉じた。その時一筋の雫がこぼれ落ちた。


何故か僕の目からも涙が落ちていた。


そして、ドラゴンは勢いよく飛び立っていった。僕は風圧で巣穴の奥まで吹き飛ばされた


卵と一緒に。


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