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第78話 ミミガー

「行くぞ!」


「「「「「おー!」」」」」


シャーンが"遠からず近からず"の扉を開いた。


「…壁?」


シャーンが言った。

メンバーの目の前には高い壁が直下立っていた。


「…外れ…なのかしら?」


「でも扉は三つしかなかったにゃ〜?」


「ウホッウホッ」


「はい此処にパーゴリラ発生ー危険ですので黄色いラインまでお下がり下さーい」


ルゥが言った。


「どうしたのジャンヌ?」


ソラが問う。


「咳よ!!」


「風邪?」


「風邪じゃなくて咳よ!!」


「それは大変だね…無理しないでね?」


「ウホッ!!」


「にゃ〜!!ずるいにゃメガネー!!あたしも風邪惹くにゃー!!」


「わ…私も…」


「おい此処登るとなんかあるみたいだぜ?」


シャーンが言った。


「え?あ、本当だ!」


ソラが壁の上の方を見ながら言った。

壁の上には赤い旗が見える。


「でもどうやって登るのさ?」


ルゥが言った。


「この壁…真っ直ぐだし…垂直だよ?」


「そうだね…」


「ジャンヌは?」


エリアが言った。


「階段の時みたく…」


「ウッホウッホ」


「…無理っぽいわね…」


エリアが諦めた。


「はにゃ?」


「どうしたのアミュ?」


エリアが問う。

アミュはシャーンを向いていた。


「…成程」


「?どったのエリ姉?」


エリアはシャーンを向いていた。


「…成程」


「どうしたのルゥ?」


ルゥはシャーンを向いていた。


「…あー!」


「ウホッ…ウホッ…!!」


こうしてメンバー全員がシャーンを向いた。


「…何だよお前ら…?」


シャーンが問う。


「にゃは〜♪」


「うふふ♪」


「いひひっ♪」


「ははは♪」


「ゲヘヘウホ」


「な、何の笑いだ?!」


メンバー全員がシャーンにじりじりと寄ってくる。

同時にシャーンも後退りする。


「「「「箒」」」」


「マンボウ!!」


「はぁ!?俺の箒は二人乗りが限界だぞ!?」


「にゃはは☆そんなの三回に分ければいいにゃ〜♪」


「あ、危ないだろ!?もし上に敵がいたらどうすんだよ?!」


シャーンが言った。


「それならオレとソラ兄が先に行くよ」


「うん そうだね」


ルゥとソラが言った。


「お…男だなお前ら…」


ボウンッ


シャーンが箒を出した。


「…飛べ…箒」


フワッと箒が中に浮き、ルゥとソラの方に飛んだ。


「じゃ行ってきま〜す」


ルゥが言った。


「五時までには帰ってくるのよー!ウホッ」


「はーい」


ルゥとソラが上がって言った。



暫くすると箒が戻ってきた。


「次はエリアと猫だな」


シャーンが言った。


「にゃ?何でにゃ?」


アミュが聞いた。


「…もし後ろから敵が来ても大丈夫な様にだ」


シャーンが言った。


「だ、大丈夫なの?シャーン」


「ゴリラが居れば敵も逃げるだろ?」


「そ、そうね!」


エリアが言った。


「ウホッ…ウホッ!!」


「じゃあまたね?シャーン」


「おう!」


「いっくにゃー!!」


エリアとアミュも上がっていった。


「ウホッ!!」


「…大丈夫か三編み?」


「45度の熱が出てるわ!!」


「ギリギリ死んでるな」


「ウホッウホッ!!」


「…そんなんで戦えんのか?」


「よ、余裕よ!!鼻水ボンバーよ!!」


「まあ…それはサンタと言えど精神的大ダメージだわな」


「ゲヘヘ」


「…でも最低限女でいろよお前」


シャーンが言うと箒が戻ってきた。


「乗るわよ豚足!!」


「…そうだな」


ジャンヌとシャーンが上がっていった。



「待たせたわね!!皆のアイドルが今来たわよ!!」


「誰がアイドルだ」


「これでみんな揃ったね」


ソラが言った。


「よかった…敵はいなかったんだな…」


「そうみたいだねシャーン」


ルゥが言うと


「まふ〜」


「「「「「!」」」」」


「?」


懐かしい鳴き声が後ろから聴こえてきた。


「ガブ!!」


ソラが言った。


「まふ〜♪」


ガブリエルが寄ってきた。


「不思議クマさんね!!」


「兎だよ!!」


「いや兎でもないと思うぞソラ?」


「きききっ!」


「テトラ!!」


テトラが現れた。


「あら豚足がもう一人」


「三編みテメェ!?」


ジャンヌがテトラを見ながら言った。


「全く…置いてくなんて酷いね」


「イオ!」


「わ!イオ!」


ソラが目を輝かせる。


「いやん♪ソラ久しぶり!」


「危ねぇトコに置いてくとはいい度胸してんじゃねぇかコラ」


「き…違うにゃ…えっと…?」


「クリオルだコラ!!」


「あーそうそうそんな感じにゃ」


「表出ろテメェコラ」


「…でも何で無事なんだ?」


ルゥが言った。


「は?無事じゃ悪い?」


イオが返す。


「違う違う…此処って…サンタがいるとこだろ?」


「…サンタ?」


「そうにゃ〜!!真っ先に食われるハズにゃ!特にヒヨコ」


「…キャハハ☆確かに食べられたよ!!」


クリオルが言った。


「ふにゃ!?キモッ!!」


「え?どういう―…」


「ボクらは食べられたっていってるんだよルゥ」


イオが言った。


「え?…イオはここにいるじゃ―…」


「キャハハ☆まーだ気付かないの?」


「! みんな伏せてっ!!!!」


「「「「「!」」」」」


ソラが叫んだ。と同時に


ボワ――――――ンっ


気の抜ける音がした。


「?なんにゃ〜?」


「馬鹿っ姉御!!」


「ふにゃ!?」


ルゥがアミュを伏せさせた。


じゅわっ!!


「にゃ―――!?あたしの耳が―――――っ!?」


アミュの耳の上の方が消えた。


「耳――――――――!!ミミガ――――――!!」


「大丈夫!?姉御!?」


「ミミガ――――――!」


「治まったみたい…」


ソラが言った。

メンバーが立ち上がった。


「キャハハ☆ソラくんなかなかやるぅ〜♪」


「猫のお姉さんはちょっとなくなったみたいま」


「それより早くなさいあトリ」


テトラが喋った。


「…」


ガブリエルの耳が上に伸びその先に空色の光りが集まる。


「…どう考えてもヤバイねあれ」


ルゥが言った。


「どうしよう?」


エリアが聞く。


「どうにもならないあ♪エリアちゃん」


「っ!!」


「…壁…」


ガブリエルが喋った。

と同時に


びょ――――――――ん


またしても気の抜ける音がした。


「「「「「「!?」」」」」」


空色の輝きがメンバーと小動物を包んだ。







「う痛たたたたた…」


エリアが起き上がった。


「何処よ…てかこの展開多くない?」


「え…エリア…お…重…」


「きゃあ!?シャーン!?何してるの!?」


エリアの足の下にシャーンがいた。


「それより…今重いって言わなかった!?」


「…いや…だって…」


「…ふんっ!」


ドスッ


「はぅっ!!!?」


「シャーンなんて知らないんだから!!」


「エリア…!そこは止めろそこは…!!」


「シャーンの馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ー!!」


ドスドスドスドスドスッ


「…っ!!!!」


「私が一番…じゃない…二番目に気にしてる事なのに〜!!」


一番目は敢えて気にしないでおきましょう。


「馬鹿ー!!」


ドスッッッ!!


「っ!!!!!!!!!」


シャーンは泣きそうだ。

さてさてエリアちゃんは一体シャーンくんの何処を踏んでいるのやら…


「ふふっエリアちゃん駄目あ♪男の子にそんな事しちゃあ」


「!!」


エリアの後ろからテトラの声が聴こえた。


「カメっ!!」


エリアが言った。


「正解あ♪」


テトラが髪の長い女性に変身した。


「何でテトラに成れるのよ?」


「元々私の一部だったからあ」


「…?」


「それで暫く前に美味しく頂いたあ♪」


「食べちゃったの!?」


エリアが驚く。


「さあ戦うあエリアちゃん!」


「ま…負けないわ!!」


エリアが杖を出す。


「そう来なくちゃあ!!」


カメは懐から…明らかに懐にはしまえない大きさの銃…ロケットランチャーを出した。


「…何よその無茶苦茶な武器は?」


「ふふっ♪」


「…いいから…早く退いてくれ…」









「…痛っ…」


アミュは仰向けに倒れていた。


「おはよアミュちゃん♪」


アミュの頭上にクリオルが現れた。


「…キモいにゃ早く元に戻れにゃドラゴン」


アミュが起き上がった。


「キャハハ☆負けないよ!!」


クリオルがドラゴンになる。


「耳が痛いにゃ…」


ヴ―――――――ィン☆


「にゃ!?なんにゃその物騒な武器わ!?」


「何処から刻まれたいアミュちゃん?キャハ☆」


ドラゴンがチェーンソーを持ち出した。


「町の敵討ちにゃ!!」







「トラか…」


ルゥがフォークを巨大化させる。


「そうだま!君のパパだま!!」


イオは既にシルクハットを被ったトラになっていた。


「パパね…」


「パパの言うことは訊かなきゃ駄目ま!」


トラが言った。


「これ以上オーブの邪魔しちゃ駄目ま!!」


「やだ」


「…悪い子ま…お仕置きが必要ま!!」


ドルルルルルルルルルルル


「あっぶない武器ぃ」


トラはドリルを取り出した。


「えぐるま♪」


「させるか!」









「…ふぁ?」


「チッ!起きたかモヤシ」


「うわ!?近い近い近い近い近いよジャンヌ!?」


ジャンヌはソラの喉元にソラの剣をつき立てていた。


「チッ…あと一秒遅ければ…」


「な、何する気だったのさ…!?」


ソラが剣を退かしながら起き上がった。


「煮豆に」


「何がどうなれば僕が煮豆になるのさ!?」


「…あら来たの?」


ジャンヌが言った。


「?」


ソラが振り向く。


「ガブ…?」


「…」


ガブリエルは赤い髪と白い仮面をした男に変形した。


「わ!?」


「…」


「…トリ…!!」


ジャンヌが言った。


「へ?」


「…」


「やっと…やっと…!!…覚悟なさい!!」


「…」


トリはメスを構えた。


「行くわよ!!」


ジャンヌがトリに向かっていった。


「てか剣返せ!?」











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