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第59話 私が貴方で貴方はだぁれ?

「ん〜…美少年くん達なかなかやるなぁ…」


カーフェイが一人呟いた。


「もう三つ宝玉を持ってるんだよな…?」


指で輪ゴムを持て遊びながら考え込む。


「…宝玉を台座に乗せさせない為には… あ!」


ぴゅんっとゴム鉄砲を斜め上に飛ばすカーフェイ。

前方にあった林檎の木からぶちっと林檎が枝から離れ、カーフェイの手元に落ちてくる。


「台座を壊せばいいじゃん♪」


ぱしっと林檎を掴むとカーフェイは走り出した。









「姉さんデートしない!?」


ヴェルナの目の前には四人の男がいる。


「…私、急いでるんだけどぉ?」


「いいじゃんちょっと位♪」


「楽しいコトしようよ☆」


「…」


ヴェルナは懐へと手を伸ばす。

大きな胸に思わずおおっと反応してしまう男達。

が、


「「「「っ?!」」」」


次の瞬間血の気が引いた。


「死ぬか?ブタ共」


ヴェルナは黒く冷たい光沢のある拳銃を懐から取り出した。


バキュン


男の足元に向けて銃をぶっ放つヴェルナ。


「「「「ひいっ!」」」」


男達は一斉に去っていった。


「はぁ〜…台座って何処だったかしらぁ?」









「赤と緑のキャメロニアン〜♪ぐつぐつ茹でて〜マヨネーズ〜♪ピンクのポパイを入れましょう〜♪」


クロレカが楽し気に歌いながら黒いドロドロした液体が入った大釜を巨斧でグラグラ掻き混ぜていた。


「ここで更に隠し味〜♪頭が良くなる鮪の目玉〜♪それって本当?知らないよ〜♪」


ごろごろとデカい鮪の目玉を十個位入れる。


「極めつけは〜甘納豆〜♪」


ばふっと小爆発が起こる。


「は〜い♪魔物ちゃんの出来上がり〜♪」


大釜に大量の魔物が現れた。


「うふふっ♪これでリアラちゃんも大喜びね!」


巨斧をしまいながら言った。


「…セル君も…褒めてくれるかな?きゃっ♪」


そんな事を言いながら、クロレカは魔物を外に放した。









「…眠い」


セルシオが呟いた。


「おうガキ!こんな所でつったってるんじゃねぇよ!!通行の邪魔だ!!」


「あ?」


目の前に若いお兄さんが現れた。でろんでろんに酔っている。


「…おかしな仮面なんか着けやがって!お洒落か!?面見せろ!!」


そう言って仮面に手を伸ばすお兄さん。


しかし




ザシュッ




「…触んじゃねぇよ」


セルシオの暗剣がお兄さんの脳天に突き刺さった。


「がっ…?!」


「あーあ 弱いって悲しいね」


暗剣を引き抜くセルシオ。


「弱いやつは喧嘩売る資格すら無いんだよ」


そう言ってセルシオは歩きだした。


「…ついでに酒は二十歳になってからだ」










「何でリアラが此処におんねん?」


エフラムが聞いた。


「…"見張り"よ」


白い大きな魔物"キロロ"に乗っているリアラが答えた。


「…相変わらず冷たい表情やなぁ?」


「…」


『バオ…』


「…煩い」


『…』


「クロレカ様に言えばええやんか?」


「…」


「それってクロレカ様のミスやろ?リアラの感情が極端に―…」


「黙りなさ―…ゴホッ」


リアラがむせた。


『バオバオ…?』


「薬切れたんとちゃうか?」


「コホッ…そんな事…」


エフラムが身を伏せた。


「…?」


「…敵さんのおでましやで」


「…!」


キロロも同じ様に身を低くする。









「ソラソラ〜♪」


「何?アミュ」


「寒いにゃ〜…暖めてにゃ〜♪」


「何言ってるのかしら?アミュ?」


笑顔のエリア。


「そう言えば寒いね」


ルゥが言った。


「雪でも降りそうね?」


「まぁ今から行くところは雪国だからねぇ〜」


「そうなの?」


「うん だからその前にコートとか買わなきゃね」


そんな会話をしていた傍らで、


「アミュ、寒いの?それは大変だね」


ソラが言った。


「にゃ〜ん…ブルブルのガチガチにゃ〜」


「そっか なら僕が暖めてあげるよ」


「!」


予想外の言葉に驚くアミュ。


「ソラソラ〜♪あたしの気持ちが漸く伝わったのにゃ〜!?」


両手を広げ、ソラに向かって走るアミュ。


「ファイア」


アミュ着火☆


「にゃ〜〜〜〜〜!!?」


「どう?あったかいでしょ?」


笑顔。


「あっついにゃ〜〜!!」


「それが僕の気持ちだよ?」


「にゃ?!」


(熱い炎…熱い炎…熱い炎…愛の…炎?!)


顔を赤くするアミュ。


「にゃ〜ん☆ソラソラ〜♪」










「「…」」


「どうする?リアラ」


『バオバオォ』


「コホッケホッ…」


咳き込んでいるリアラを見て驚くエフラム。


「おい?!大丈夫か!?」


「…大丈夫よ」


そう言って、口の縁に付いた血を拭うリアラ。


『バオォ!』


「リアラ!!」


「…平気…それより」


メンバーを見るリアラ。

メンバーはこちらに向かって歩いている。


「おいおいおい…どないすんねん?」


『バオ…』


「…このままじゃ私…戦えないわね…コホッ」


『バオォバオ』


「じゃあ?」


エフラムが聞いた。


「…敵…退いてもらうわ」


リアラが立ち上がった。


「おい?!」


リアラの右手に紫色の光が宿る。


「…トランスフォーメーション…!」


ぶわっと紫の波動が広がる。




どさっ




「リアラ!!」


『バオオ』


そうしてリアラとエフラムを乗せて、キロロは闇に消えていった。











「ふぁ…なんか…眠くなってきた…」


ソラが言った。


「…あたしもにゃ〜…」


「ソラ兄…家…」


「…うん」



ドカンッ




急に強い眠気を感じ、今日は早めに寝ることにしたメンバーでした。










ピーチチチ…

清々しい朝。小鳥のさえずりが聞こえて来ます。

いつの間にか外は雪景色。きっと夜に降ったんでしょうね。ん?雪が降ってたのに小鳥?…まぁいいでしょう。


「うーん…」


いつもと同じ様に目覚めるソラ…ん?おや?今日は違うみたいですね。


「…朝ご飯…作らなきゃ…?」


自分の声に疑問を抱くエリア。


「…え?…あれ?僕?!」


ベットから飛び降りて鏡の前に立つエリア。


「………………嘘ぉ?!」


部屋を飛び出すエリア。

そしてソラの部屋の前に立つ。



ばんっ!!



勢いよく扉を開くエリア。するとその音でソラが目を覚ました。


「…どしたのエリ姉…?」


ソラが目を擦りながら言った。


「…?あれ?声の調子がおかしいな…ソラ兄みたい…」


「"エリ姉"ってことはルゥ!?」


ソラに向かってエリアが言った。


「ふぇ?」


寝惚けているソラ。


「ちょっと鏡見てよ!!」


エリアに腕を引っ張られて鏡の前に立つソラ。

すると


「ええええええええ!?」


ソラが仰天した。


「どうなってるのかな??!ルゥ!!」


「え…エリ姉…?」


ソラが聞いた。


「違うよ!僕はソラ!!」


エリアが言った。


「ええええええええ!?」


再び仰天するソラ。


「ど、どどどどうなってんのオレら!?」


ソラが言った。


「わわわ分かんないよ!」


エリアが言った。


「…は!」


「?!どうしたの!?ルゥ」


「……………ソラ兄を見下ろしてる…!!」


「へ?」


聞き返すエリア。


「凄い!!オレ高い!!」


目を輝かせるソラ。


「そうか…!背が高いとこんな視点になるのか…!!」


「ちょっ…ルゥ!?」


「わあ!良いなぁソラ兄!!」


「僕の姿で"ソラ兄"って言わないでくれる?!」










「おはよう〜」


アミュがリビングに降りてきた。


「おはよう」


ソラが返した。


「あら?ソラ朝御飯作らないの?」


アミュが言った。


「オレ作れないし…ってかソラ兄今作ってるよ?」


「え…?ええ!?じゃあ貴方は誰!?」


「何言ってるの?姉御、オレはルゥだよ」


「ええええええええ!?」


頭に手をやるアミュ。

すると


「ね!猫耳!!!?」


アミュが驚いた。


「…その様子だと…エリ姉だよね?」


「え?」


ソラに"エリ姉"って言われて顔を赤くするアミュ。


「じゃあ今ソラ兄が朝御飯作ってるよ エリ姉姿で」


「ええええええええ!?」


アミュが仰天する。


「ソラが…私に!?」


顔を真っ赤にするアミュ。


「うわあ!?」


「「!?」」


キッチンからエリアの悲鳴が聞こえてきた。

急いでキッチンに向かうソラとアミュ。すると


「…何故だ!?何故料理が出来ない!?」


エリアが頭を抱えていた。見ると、フライパンの中の水色の目玉焼きが絶えず小爆発を起こしている。


「「…」」


「ねぇどうしようっ!?料理が出来ない!!」


取り乱すエリア。


「お、落ち着いて!?私!」


「いやいやソラ兄だから」


「おはようにゃ〜」


ルゥがリビングに入ってきた。


「?声がおかしいにゃ〜?ルゥちんみたいっ♪」


すると


「! にゃ〜ん♪ソラソラ〜♪」


ソラの元へ走っていくルゥ。


「ソラソラおはようにゃ〜♪」


がばっ


「うわあ!?オレ!?」


ソラが言った。


「ふにゃ?ソラソラが"オレ"って言ってるにゃ〜?格好良いにゃ〜♪」


ルゥが顔に手を当てて顔を赤くする。


「やめて?!オレの姿でそんな行動しないで姉御?!」


「ふにゃ?」


ルゥの動きが止まった。


「オレの格好で"ふにゃ"とか言うな?!」


ソラが言った。


「あたしがもう一人いるにゃ〜!?」


ルゥがアミュを見て驚く。


「"あたし"とか言うな?!」


ソラが言った。


「アミュ?私はエリアよ」


アミュが言った。


「にゃ?!ってことは…」


ソラを見上げるルゥ。


「…オレはルゥだ」


ソラが言った。


「にゃにゃ?!って事はあたしはルゥちんになってしまったのかにゃ?!」


ルゥが叫んだ。


「…どうりでちんちくりんにゃ」


「オイ?!」


ソラが突っ込んだ。


「どうしよう…料理が…出来ない…」


エリアが膝をついた。


「どうして?!体が変わった位で…」


「ソラ…なんか…ごめんなさい…!!」


アミュが涙を流した。


「私…私のせいだわ…!!」


「あのエリたんがソラソラかにゃ?」


「"エリたん"とか"ソラソラ"とかオレの口から発するな!?」


「にゃ〜♪ソラソラ〜♪」


「やめろ!?オレの格好でエリ姉姿のソラ兄に抱きつくな!?」


「…何故だ!?何故なんだ?!」











「…つまり」


ソラ…ルゥが言った。


「ソラ兄はエリ姉になってて、エリ姉は姉御になってて、姉御はオレになってて、オレはソラ兄になってるんだよね?」


「「「うん」」」


メンバーが頷いた。


「…なんにゃ〜?!このお約束の展開は!!」


「ファンタジーって感じね…」


「何故料理が…?」


思い思いの発言をするメンバー。


「…どうしてこんなことに…?」


ルゥが言った。


「なんでかにゃ〜?」


アミュが続く。


「兎に角、早く戻らなきゃ!」


エリアが言った。


「そうだね」


とソラ。


「さぁ早く戻りましょ!!まずは医者よ!医者!!」


エリアが言った。

家を素早く出ようとする。


「エリ姉?何そんな急いでるの?」


ルゥが聞いた。


「だ!…だって…」


エリア姿のソラを見るエリア。


「…それじゃトイレもお風呂も着替えも出来ないじゃない…」


顔を真っ赤にするエリア。


「………………………あ」


ソラが気付いた。


「わぁ!本当だ?!急ごうみんな!?」


ソラが言った。









「わぁ!雪だ!!」


目を煌めかせるルゥ。


「にゃ〜♪本当にゃ〜♪」


アミュも煌めかせる。


「「早く行くよ?」」


アミュ顔のエリアとエリア顔のソラの笑顔。


「「…はい」」









暫くして漸く街が見えてきた。


「待ちに待った街よ!」


エリアが言った。


「本当だ!!」


メンバーは王都"ケセンディア"に到着した。


「ソング大陸の王都だよ」


ルゥが言った。


「ふにゃ〜久しぶりにゃ〜♪」


アミュが言う。


「此処に緑の台座があるハ―…」


「「いいから病院!!」」


「「…はい」」


そして病院に直行しようとした瞬間。


「待ちなさい?」


「「「「?」」」」


メンバーの目の前にエメラルドグリーン色した髪を三つに三編みにした少女が仁王立ちで現れた。


「ウチの名前はドキドキよ!!」


「「「「はぁ!?」」」」










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