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第56話 ステイピット

「…もう我慢出来ない…!」


ソラが言った。


「へ?何?どしたの?」


ルードが聞いた。


「この寒気の正体は何?」


「ケアレスだねー多分」


「そいつは何処にいるの?」


「隣の部屋」


「…行ってくる」


ソラが言った。


「ちょっ待って!?行かせるわけなくない?リュミエール!!」


「行く!!バーンバニッシュ!!」


ソラがルードの魔法を避けながら叫んだ。


「なめないでー!?バーンバニッシュ!!」


負けずとルードも最大魔法を繰り出す。しかし


「超バーンバニッシュ!!」


「んええ!?超!?」


ソラが意味の解らない魔法を…




ドッカァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!







…確かにバーンバニッシュを超えていた。


「じゃあね!」


急いで部屋を出るソラ。


「お…恐るべし…超バーンバニッシュ…」










「ソラ〜!!いやぁぁ!!」


イオが叫んだ。


「ま、まふまふ!?」


「きききー!!!」


「止めてくれエリたん!!これはそんな桃色小説じゃないハズだコラ!!」


小動物達が叫んだ。その時






ばんっ!!






扉が開いた。

部屋の中全員が一斉に扉を見る。

そこには…



「「「ソラ?!!!」」」


「まふ〜!!」


「ききき!!」


「え?何?どういう―…」


「わああああ!?何してんのお前!!!!!?僕の顔で!!!」


ソラが叫んだ。


そこには今にもチューしそうなエリアとソラがいた。


「…チッ」


「!?」


素早く身をひくエリア。


「バレちゃった〜あはははは〜」


一気に顔が変わるソラ…改めケアレス。

それを見て、


「いやそっちの方が格好良いと思うよ!?」


ソラが突っ込んだ。そう。今メンバーの目の前にいるのはかなりの美形君だ。


「あはははは〜ありがとう〜」


「…くも」


エリアが呟いた。


「よくも私を騙してくれたわね!!!!ペリッシュオーシャン!!」


「あはははは〜効かないよ〜」


軽々と攻撃を避けるケアレス。


「このっ!!ペリッシュオーシャン!!」


涙ながらに叫ぶエリア。


「エリア―…」


「ソラは引っ込んでて!!!?」


「は!はい!!」


おとなしく小動物の方に行くソラ。


「まふ〜」


「うん、今出したげる!」


開けようとしたソラ。


ガスンっ


「…鍵かかってるね」


「ええ!?」


「これじゃ無理だね〜」


「もっと頑張れよソラ坊!?コラ」


「うん解った!バーンバニッシュ!!」


「うわあああ!?」


バコ―――――――ン!!


「開いた〜♪」


「まふまふまふ!?」


「きききききき!?」


「ソラ酷し」


「何か変だなソラ坊?コラ」


「え?そう?」


「…まぁ良いか…修業の成果を見せてやれ!!コラ」


「そうだね!テトラ!!」


「ききき!!」


「?」


イオがテトラに巻き付く。


「合☆体!!」


「ききき〜♪」


「合体!?」


ペカーと光出すテトラとイオ。

思わず目をつむってしまう。







「ええええええ!!!?」


次に目を開けると、ソラの目の前には巨大なウネウネした蛇チックなヤツがいた。


「どうなってるの!?」


『合体だよソラ』


ウネウネが口をきいた。


「一体何なの!?」


電気鰻(うなぎ)!!』


「電気鰻!?」


『まぁ見ててよ!』


そう言ってケアレスを睨みつける電気鰻。


『エリア!魔法だよ!』


「解ったわ!ペリッシュオーシャン!!!!」


「無駄だって―…」


『ボルテックウォータ!!!!』


「!!」


一気にエリアの波全体に電気が巡る。


そして電気鰻の髭がケアレスを捕えた。


「な!?」


『カムイン!!』


「やだぁぁ!!!!?」




バリバリバリバリバリバリ







「「す…凄い」」


エリアとソラが言った。


「どうよ?ソラ」


合体を解いたイオが言った。


「凄いよ!イオ!!」


「イヤン♪照れるじゃん!」


「まふまふー!」


「「!!」」


見るとケアレスが立ち上がった。


「まだ…まだだよ…!」


「「死ね?」」


ソラとエリアが言った。


「バーンバニッシュ!!」


「うわあああ!!!!」


ケアレスの体が燃える。


「あらあら熱くて大変そうね?助けてあげる…ペリッシュオーシャン!!」


「ぎゃあああ!!!!」










「ソラ兄!エリ姉!!」


「「ルゥ!」」


「遅いにゃ〜!!速く上に上がるにゃ!!!!」


「「「うん!」」」


こうしてエレベーターに乗るメンバー。

上に参りまぁす!









ばんっ




扉が開いた。


「…なんやもう上がってきたのか」


クルーエルが言った。


「覚悟!だよクルーエル!」


ソラが言った。


「ステっちを返すにゃ〜!!」


「ステイピットか?」


立ち上がるクルーエル。


「こんなヤツ、おどれらにくれてやるわ」


そう言ってステイを投げつけたクルーエル。


「っ!」


「「「ステイ!!」」」


駆け寄るメンバー。

しかし


「…は…な……れ…て…」


スリッパが刺さっているボロボロになったステイは言った。


「「「「!?」」」」


「…く………だ…さ………い…」



ドッッ




「っ!?」


「「ルゥ!?」」


ルゥがメンバーを突き飛ばした。


「何するにゃルゥちん!?」


「…」


「あ……りがとう………ござ……います………ルゥ…………さん」


「「「!?」」」


「…ソ…ラ…………さん」


「な、何ステイ!?」


「"ありがとう"……って嬉し……かった…です…」


微笑むステイ。


「……………さよな…ら」









ドカァァァァァァァァァン







ステイが爆発した。


「「「「っ!!」」」」


血の匂いが充満し、肉片がそこら中に飛び散る。


「「「「………!」」」」


絶句するメンバー。


「…たく…最期の最後まで使えんヤツやな」


「…何だと?」


アミュが聞き返す。


「使えんのじゃ どいつもこいつも」


「エアリアルアイオロス!!」


「ファスチネィションサンダー!!」


「バーンバニッシュ!!」


「ペリッシュオーシャン!!」


メンバーの最大魔法がクルーエルを襲う。


「!」


凄まじい爆煙が巻き起こる。







「…ステイ…」


「…酷いっ!!」


「まふ…」


「仲間を爆破するヤツが何処にいるにゃ…!!」


「ここじゃボケ」


「「「「!!」」」」




ドスッ







「にゃっ…!!」


「「アミュ!!」」


アミュの体に突き刺さっているのは……スリッパ。


「ボケが あんたけの魔法でワシがくたばる思うてんのか?」


そこには傷を負ったクルーエルが立っていた。


「こんな…こんなふざけた武器で…!!!」


「駄目だよ姉御!それ爆弾!!」


「にゃ!?」


急いでスリッパを投げ捨てるアミュ。

すると


ドカァァァンっ


「…これでステっちを…!!!エアリアルアイオロス!!!!」


「雑魚が…ブラッティプレス!!」


「!?」


アミュの最大魔法が負けた。


「にゃあああ!!!?」


「「アミュ!!」」


「エリ姉!!」


「え?」


スパァァァン


「きゃあ!?」


エリアがスリッパで叩かれた。


「何処向いとんのじゃワレ」


「っ!!あなた達は月を落として何がしたいっていうの!?」


「何をわけの解らんこと言うとんのじゃ!月が落ちるわけないやろ」


「!?」


((((月の事知らない?!))))


「ブラッティプレス!!」


「わ!ファスチネィションサンダー連射ヴァージョン!!」


「四連段エアリアルアイオロス!!」


「超バーンバニッシュ!!」


「ペリッシュオーシャン×3!!」




バコォォォォォォォォン!







「…どう?」


「…うん大丈夫みたい。気を失ってるよ」


ソラが言った。


「ステっち…」


「まふ…」


「ちょっと!見て!」


イオが叫んだ。


「「「「!?」」」」


イオがいる窓に近寄るメンバー。すると


「「「「でかっ!!」」」」


月がかなり大きく見える。つまりそれだけ近付いている。


「…急がなきゃだね…!」


「「「うん…!」」」


そうしてメンバーは奥へと進んで行った。









広い暗い部屋。明かりのないこの部屋を照らすのは、月と黄色、緑色、黒色の三つの球。球は部屋の中心に置かれていた。


「…怪しすぎる…」


「そうね…」


「流石にこれは…」


「にゃ〜ん♪宝玉にゃ〜♪」


「「「馬鹿ー!!?」」」


ガコン


「にゃ!?」


思わずルゥの肩を掴むアミュ。


「おわ!?」


思わずエリアの足を掴むルゥ。


「きゃ!?」


思わずソラの手を掴むエリア。


「うわ!?」


こうして仲良く落ちていくメンバー。


「まふ〜!!」


「きき!」


「ボクらも行くよ!」


「おうコラ」


「待てや!あんたらはお留守番や。」


いつぞやの水色の髪の男が小動物たちを捕まえた。


「…帰ってくるなよ?」


願うような声でメンバー達を見送った。









「いったたたた…」


ルゥが起き上がった。


「…?何処だ此処?」


見回すと少し狭い部屋には机とベット、タンスなどが置かれていた。


「ふにゃ〜…ごめんにゃ〜」


「ん?此処何処?」


アミュとエリアが目を覚ました。


「…エリア…降りてくれない?」


「え?」


ソラを見るエリア。


「きゃっ!?ご、ごめんなさい!」


エリアはソラの上に乗っていた。


「にゃ〜?何処にゃ〜此処?」


「ふえ?」


ソラが起き上がった。


「…」


「?どうしたのソラ?」


「…此処、僕の部屋だ…」


「「「ええええ!?」」」


「ち、ちょっと待って!?じゃあ此処って…」


「日本だね」


「「「ええええ!?」」」


なんとメンバーは日本にやって来てしまった。


「ど、どうするにゃ〜!?」


「どうするったって…」


「このままじゃ…」


「…一度外に行って本当に日本か確認してみましょ?」


「「「うん」」」


そしてメンバーが外に出ようとした瞬間


「ちょっと待って!?」


ソラが言った。


「「「?」」」


「…此処って日本だよ!?」


「…?それがどうかしたのソラ?」


「日本で金髪に蒼目に銀髪に紫目に猫ルックは流石に目立ち過ぎだよ!!」


「「「?そうなの?」」」


「うん…どうしよう…」


「じゃあソラ兄だけ外に出てみれば?」


「あ、そっか!確かめるだけだもんね」


「行ってらっしゃいにゃ〜♪」


「じゃあみんなは僕の部屋に…靴脱いでくれない?」


「「「はい?」」」


「日本ってそんなもんだよ」


「「「…はーい」」」









「にゃ〜♪ソラソラのお部屋かにゃ〜♪」


「ななななんか緊張するわね…」


「狭いねぇ」


「てかどうするにゃ〜?」


「「?」」


「お布団一つしか無いにゃ〜」


「「!!」」


「も、もう夜だもんね…」


「…ソラを…待ちましょう?」


「にゃは〜エリたん顔赤いにゃ〜♪」


「そ!そんなことないわ?!」









「…日本だね。しかも僕がネィバーランドに行った日から全然時間が経ってない…」


「ふにゃ〜…どうやって帰るにゃ〜?」


「その前にどうやって寝るかよ…」


「?ベット使えばいいじゃん?」


「!な、何言ってるのよソラ!?どうやって四人―…」


「二人なら入るでしょ?」


「「「!」」」


(ふ、二人!?何を考えているのソラっ!!)


顔を真っ赤にするエリア。


(にゃは〜ん♪ついにこの時がきたにゃ〜♪)


顔を輝かせるアミュ。


(そ、ソラ兄がそんなに不純だったなんて…!!お父ちゃん悲しい…)


悲しむルゥ。

…大暴走異世界組。


「ベット使うのはエリアとアミュで、悪いけどルゥはこのソファー使って?」


「「「あ…」」」


ようやく暴走が止まった異世界三人組。

うん。普通そうだわな。


「?でもソラはどうするの?」


エリアが聞いた。


「え?…ああ大丈夫。気にしないで?じゃあおやすみ〜」


「?おやすみなさい…」


「おやすみにゃ〜」


「おやすみ〜」


そうしてソラは部屋から出て行った。


「…?大丈夫かしら?」


「さぁ?」


「にゃは〜ソラソラのお布団にゃ〜♪」


「キモいぞ姉御」


(…!!そうだわ…ソラの…お布団…)


顔を真っ赤にさせるエリアでした。










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