第51話 切り裂き美容師
地上に戻って来た九人と四匹。
「は〜い!これでかなりレヴェル☆アップしましたよ〜♪」
と、シルエリ。
「やったじゃん♪つかミーの活躍全く無くない?!」
ドラゴンが言った。
「にゃ〜気にするにゃ〜♪」
「…ごめんな?」
カメが言った。
「ううん!大丈夫よ…って言えたら良いわね…」
「う…」
「ソラ頑張れよ!」
トリが言った。
「うん!焼き鳥!」
「あっひゃっひゃっ!フェニックス!!」
フェニックスのポーズを取るトリ。
「うんフェニックスだからもう燃えてるもんね!」
流すソラ。
「ふっ…君の電気…痺れたよ…☆」
トラが言った。
「死ねハゲ」
ダゴンッッッ!!
「ふぐうっ?!」
ルゥがぶん殴った。
「っ!!!」
ソラが真っ青になる。
「変態教師!!!」
そして叫んだ。
「や、やぁソラ☆」
刹那。ソラの右上段回し蹴りがトラの顔面にミラクルヒットする。
「ぶぎゃあ?!」
トラがぶっ飛ぶ。
「ナイス!ソラ兄♪」
ルゥが言った。
「ホラ?来いよハゲ」
「な、何!?」
トラの着地予想地点で、ルゥがデカいフォークを構えていた。
無論、トラは避けられない。
グサッ♪
「ぎゃああああああ!!」
「「くたばれハゲ?」」
ハイハイ。音声だけでお楽しみ下さい♪
ザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッ
バキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキ
ゴーーーーーーーーー!!
バリバリバリバリバリバリ
ドカンバコンドカンバコンドカンバコンドカンバコン
ドドバシュンドドドびゅわっっドドドえ〜い♪ドドフェニックスドドドきゃははは♪ドドハイドロキャノンドドド
「ぐは…!!て、何皆して!?」
「「「「「「「「あースッキリした〜♪」」」」」」」」
シルエリ達が帰った後。
「…」
自分の髪を見つめるエリア。
「どうしたの?エリ姉その髪…」
「…爪で…」
泣き出すエリア。
「え?!どうしたの?!」
ルゥが焦る。
「びえーーーーーん!!」
「ええ?!」
「鼻炎ーーーーーー!!」
「何が言いたいエリ姉!!!?」
「か、髪がぁ…」
「エリア!どうしたの?」
ソラがやってきた。
「…ソラぁ…どうしよう…」
「にゃ〜斜めにゃ〜」
「こら姉御!」
「はにゃ!ゴメンにゃ…」
「まふまふ〜…」
「きききっ…」
「僕で良かったら揃えてあげるけど…?」
ソラが言った。
時間が止まった。
「………え?僕の家美容院って言わなかったっけ?」
「「「「「ええええええええええ!?」」」」」
「…あ、言ってないや」
ソラが言った。
「で、出来るのソラ兄?」
「うん。よく手伝ってたし―…」
「ほ、本当!?」
「にゃ〜…いいにゃ〜!あたしも切る〜!」
「姉御のはオレが切ってやるよ。耳を」
「やめて?!聞くだけで痛いにゃ!!」
そう言って猫耳を押さえるアミュ。
ごてんっと仰向けになったアミュ。
「ルゥちん?」
「何?」
「暇」
「耐えろ」
「にゃ〜!!!一言会話反対〜〜!ルゥちん冷たいにゃ〜!」
「うっさいな!猫娘」
「何だと蛇!?」
「おう殺るか?猫娘」
「ま、まふ〜!」
「そうだ落ち着けよコラ。」
「きききっ」
「!」
アミュが何かに気付く。
「ルゥちん」
「ん〜?」
「あれ何にゃ?」
上を向くルゥ。
「…」
「…」
「…人?」
「うわああああああああ!!!」
「人にゃ〜〜〜!!!」
「ど、どどいて下さい〜〜〜〜〜〜!!!」
「ふにゃあ!!!!?」
ドシーーン
「…」
「…」
二人きりなので緊張してるエリア。
ソラは手際良くエリアの髪を揃えていく。
「…」
「…やっぱり綺麗だね」
作業を進めながらソラが言った。
「!」
顔を赤くするエリア。
「そそそそう…かしら?」
「うん なかなかこうはいかないよ」
エリアの心臓はバックバクだ!
(こ、こここの流れは…もしかして…もしかして?)
「やっぱり本物は違うよね」
(…本物?)
「自然だもんな…」
何やら嫌な予感…
「な、…何のコト?」
聞かなきゃいいのに…
「うん よく家に髪を染めにお客さんが来るんだけど…」
ヤバイヤバイ。ソラ君もぅそれ以上喋っちゃ―…
「金髪ってなかなか上手く染まんないんだよね〜」
「はは………………そう」
「?」
エリア撃沈。
(…ソラは…"私の髪"じゃなくて"自然な金髪"にウットリしてたのね…)
自分が恥ずかしくなるエリア。
(…完全にお仕事ガラじゃない…)
うなだれるエリア。
しかし
クイッ(顔↑)
「ごめんエリア ちゃんと前向いてて?」
「えっあっ!ご、ごめんなさいっ!!」
うなだれられないエリア。
(きゃあっ!ソラの手が私の顔に…♪)
…
ははは。恋する乙女って幸せですね。
「ったた… ! ごめんなさい!お姉さん!!」
空から降ってきた短めの金髪少年が言った。少年の目も金色で、歳は十歳位だ。
「にゃんお姉さんだなんて…て降りろテメェ」
「あわわわっ!ご、ごめんなさい!!!」
急いでアミュから降りる少年。
「一体何なの?」
イオが言った。
「わあ?!蛇が喋った!?」
「ムッ…何さ…」
「大丈夫か少年?コラ」
「うわ!?ヒヨコが飛んでる!?」
「ああ!?コラ」
「まふまふまふ〜」
「ひゃああ?!何ですかこの生き物は!?」
「まっ!」
少年を見てルゥが感動した。
(コイツ…常人だ…!!)
「何で空から降ってきたにゃ〜!?」
「…ちょっとした手違いで…」
((((どんな手違いでこうなる!?))))
すると
「みんな〜っ!」
ソラが走って来た。
「イヤン♪ソラ!」
「どうしよう!?エリアが…エリアが!」
慌てるソラ。
「どうしたのソラ兄?!」
「エリアがおかしくなっちゃた!!!」
「「「「?!」」」」
「兎に角!来てっ!」
そう言って家に戻って行くメンバー。
「えへ…えへえへえへへ」
家に入ると、危ない笑い声が聞こえてきた。その声は洗面室から。
「エリたん!?顔が真っ赤っかにゃ!?」
「えへえへえへへぇ…」
「何かヤバイもんでも食ったかエリたん!?コラ」
「えへえへえへ…えへ」
「起きろ水女〜」
「えへへへへへ〜♪」
危ないエリアから少し離れた所で
「…ソラ兄?」
「え、何?」
「エリ姉に…何した?」
「へ?!」
「いいから」
「うん えっと髪を揃え終わって、シャンプーしてたらあんなんに」
「…はは…成程…」
「?」
(そっかそっか。シャンプーか。シャンプーって近いもんな。距離が)
ルゥが納得する。
「ソラ兄、部屋に戻ってなさい」
「え?でも…」
「大丈夫大丈夫」
「…解った」
そう言って自分の部屋に戻っていくソラ。
「えへえへえへへぇ…♪」
「ルゥちんどうするにゃ〜?」
「水女起きないよ。」
「とりあえず水ん中にでもぶっ込んどいて姉御」
「了解にゃ!!」
「えへへへへへ…ソラぁ♪」
「…ルゥちん、お湯の温度は何度までオッケーにゃ…?」
「…四十六度ぐらいにしといてやりなさい」
「合点にゃ!!」
「…あの…」
ん?何ですか新キャラ君。
「ぼくって…今回出た意味あるんですか?」
…
「…」
…
「…」
ははは。じゃあまた次回!!!
「ちょっと?!」