第50話 試練〜アミュ編〜
「こーこーはーどこかにゃ〜?」
アミュが辺りを見回した。何もない。
「ふにゃ〜?」
歩いてみた。すると
『♪ド〜はドメスティックバイオレンス(家庭内暴力)のド〜』
「! この歌は!!」
『♪レ〜はレーゾンデートル(存在理由)のレ〜』
「ソラソラ!」
『! やあアミュ!』
「…?なんか感じ変わったにゃ?」
『何言ってるんだい?僕と踊ろうよ!』
「にゃ〜ん解ったにゃ〜♪」
あらあら踊り始めたよこの猫。
「『♪ミ〜はミリタリズム(軍国主義)のミ〜』」
ワケ解らんこの曲。
『ははは とっても上手だよアミュ!』
「うにゃ〜ん♪ソラソラ〜大好きにゃ〜♪」
『ははは 僕もだよアミュ…☆』
「! ほ…本当にゃ?!」
『もちろんさ!!』
「へにゃ〜ん…」
あーあ。この猫もう駄目だ。目がハートになってやがる。
…アミュ?ソラの顔を見てよ顔を!おかしいでしょ?明らかに狐じゃん!
「『♪ファーはファイティングスピリット(闘志)のファー』」
何故リズムに乗れるのか不思議でならないよ。
「『♪ソ〜はソフィスティケート(洗練された)のソ〜ラ〜はラボラリー(実験室)のラ〜』」
…
「『♪シ〜はシャングリラ(理想郷)のシ〜』」
この歌は一体何が言いたい!?なんの共通点がある!?
「ふにゃ〜楽しかったにゃ〜♪」
『夢の様に短い時間だったね』
「にゃんソラソラ素敵すぎにゃ〜♪」
『ごめんごめん アミュ』
「ソラソラ〜」
『アミュ』
「ソラソラ〜」
うっぜぇぇ!!!!ヤバイ話が進まない!どうしようコレ!?
「きゃははは!何してんの〜?」
メシア(救世主)来た―っ!
「にゃ?誰にゃ!?」
「ミーは"ドラゴン"だよ」
「!ドラゴン?!」
素早く間合いを取るアミュ。
が、そこにいたのは違うドラゴンだった。
優しい緑色の髪を団子にし、花火の様に四方八方に広げている。肌も健康的な色で、サンバイザーを着けていた。
『ドラゴン様!』
ソラが言った。
「にゃ!?」
ソラを見るアミュ。
「!!!…ソラソラじゃない!!!」
今か?今気付いたのか?!
「恋は盲目にゃ…」
ウザいよ?!
『バレてしまったか〜ゲヒャゲヒャ♪』
「…めるにゃ…」
『ゲヒャゲヒャゲヒャ?』
「ソラソラのナリしてそんな下品な笑い方するにゃ―――――――っ!!!」
ドッッッッカアン!!
一撃でやっつけるアミュ。
「わお!凄いね!!」
ドラゴンが言った。
「ねぇテレビ見ない?」
「ふにゃ?!」
「ね!見よ!!」
「ほ、本気かにゃ!?」
「うん♪」
ポチ…
電源をつけるドラゴン。
[うふふふっ]
[は、はははははっ]
カメと仲良さ気に話ているエリアが映った。
「エリたんにゃ!」
「へぇカメに勝ったんだ!凄い凄い♪」
パチッ
チャンネルを変えたドラゴン。
[まふ〜まふ!!!]
[きききっ!!!]
[死ぬいコラ!!!]
[消えな!!!]
ドッッッッカアン
[痛たたた…解った解りました!…私の負けですよぅ…!!!]
「かーわいーこの子達♪」
(…シルエリが可哀想にゃ…)
パチッ
「!ソラソラにゃ〜♪」
[もうおしまい?トリ]
[ゴホッ…も、もう無理…ソラに喧嘩売った僕が馬鹿だったよ…]
無傷で立っているソラとズタボロのトリが映った。
[うん♪]
[は、はは…日本でも…こうなの?]
[ううん。日本で剣なんか持ってたら捕まるよ]
[…はは…じゃ…ネィバーランドに来て初めて剣使ったのか…才能てヤツ…だね…]
ゴテッ
トリが倒れた。
[わ?!トリ?トリ?!]
[…]
トリは動かない。
[そんな…トリ…]
悔しそうに下を向くソラ。
[…焼き鳥に…してやるからな…!!]
[やめい!!!?]
「トリも負けたの〜?」
「ソラソラ格好良いにゃ〜♪」
パチッ
「にゃ!ルゥちん!!」
[おらおらおらおら!どうしたぁ!?手も足も出てねぇぞ?]
ドドドドドドドドドドッツ
ルゥが巨大フォークを振り回しながらトラを滅多うちにしていた。
[う…美し…い]
[ウザっ!ボルト!]
バリーッ!
[エレクトロン!!]
バリバリバリバリッッ!!
[ライトニング!!!]
ドカァァァァァン!!!
[ブリッヅシュラーク!!!!]
ドッッガァァァン!!!!
[ファスチネイションサンダー!!!!!]
チュドォォォン!!!!!
ルゥの魔法が炸裂する。
「…ルゥちん…一方的過ぎるにゃ…」
「きゃははは!ルゥ最高〜♪キモトラ死亡〜♪」
(…仲間じゃ無いにゃ!?)
[死んだか変態!]
[ふ…ふ…]
ズタボロを通り越して、ケシ炭になっているトラ。
[テメェまだ立てんのか?]
ルゥが呆れた。
[だがこっちとしては好都合だけどね♪]
ニヤリと笑うルゥ。
[テメェがソラ兄にした罪は重い!!!]
どうやらソラの悲劇を聞いたみたいですね。
[オレはなあ、牛乳の次に変態が大ッッッッッッッッッッッッ嫌いなんだよ!]
そりゃそうだ。変態が好きなヤツはいないでしょうよ。
[消し飛べッッ!!!]
ルゥの魔力が増幅した。
[ファスチネイションサンダー!!!!!!]
チュドォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!
その後、トラは動かなくなった。
[ソラ兄…仇はとったよ!!!]
最高の笑顔でルゥは叫んだ。
「皆負けちゃったのか〜♪よぉし!じゃあ私が―…ぶっ!?」
「顔面ガラ空きにゃ♪」
「び…卑怯だ…」
がくっ
「にゃは〜♪あたしってつお〜い♪」
こうしてメンバーは無事レヴェル☆アップしましたとさ。
目指すはセイクリッドです!