第48話 試練〜ルゥ編〜
「クソっ!何なんだコレ!!!」
ルゥが悪態をついた。
「やーいやーいチビ助やーい」
「お前チビのクセに白髪かよーだっさー」
「うっさーい!!因みに言っときますがコレは白髪じゃなくて銀髪です〜!!」
「「「白髪じゃん」」」
「黙れい!!!」
「「「わー!!」」」
ルゥは今、黒いランドセルを背負って小学校へと向かっている。
(くっそ…オレって高校生だよな?!年齢的に!!)
悲しかったので下を向くルゥ。すると一枚の紙切れが目に止まる。
「?」
拾いあげるルゥ。
("そいつらをイジメぬけベイベ☆"?)
すると少年Aが
「お前の母ちゃん出〜べそ〜!!」
(ははは ばぁか オレの母ちゃんは王女だ)
続いて少年B
「お前の白髪ってぜってー貧乏白髪だぜー!!」
(ははは ばぁか オレの財産はすっげぇぞ?)
最後に少年C
「チビチビ〜お前牛乳飲めねぇだろー!!」
(ははは そうだよ飲めねぇよ!!!)
全員に心の中で突っ込むルゥ。
(覚悟しとけよテメェ等?)
そう思って、ルゥは小学校へ走り出した。
朝の昇降口。
「うわ!?上履きの中に画鋲が!?」
叫ぶ少年A。
(馬鹿が…オレがそんなに甘いわけねぇだろ?)
「!…違う画鋲じゃない!!」
少年Bが叫ぶ。
「…まち針だ!!」
「「何ぃ〜?!」」
少年Aの上履きにはびっしりとまち針が並んでいた。しかもまち針で"む"と形作られている。
(フハハ 意味の無さに悶え苦しむがいい!!)
教室。
「あれ?!おれの机がない?!」
「僕は椅子だ!!」
「俺はどっちも!?」
そして少年Aが叫ぶ。
「!み…見ろ!」
一斉に少年Aの指先を追う二人。
「…絶妙なバランスを保って積みあがってる!!」
「「何ぃ〜?!」」
三人の机と椅子は、本当に絶妙なバランスで積みあがっていた。少しでも動かせば崩れてしまう様な、繊細且つ大胆なオブジェだ。これはもはや芸術だ。
(フハハ この絶妙さには手も足も出まい!!)
授業。
「ショータ?今日は教科書持ってきた?」
先生が少年Cに言った。
「へーん!今日は持ってきたよーだ!!」
「お!偉いじゃない!じゃ、三十八ページを読んで?」
面倒臭そうに教科書を捲るショータ。しかし
「!な、何!?」
ショータが叫んだ。
「…三十八ページだけ破れてる!!」
「「何ぃ〜!?」」
ショータの三十八ページ(三十七ページも)は綺麗に抜き取られていた。それはもう最初からそのページが無かったのかと思う位自然になくなっていた。
(フハハ 最高の陰湿さに恐れおののくがいい!!)
昼休み。
「つうかケンタ、ショータ…おれ最近う○こが出ねぇんだ…」
少年Aが少年Bとショータに言った。
「マジかよ?!それは便秘の薬飲んだ方が良いぜ?アキラ」
ケンタが少年A言う。
「だよな…でもおれ薬持ってねぇし…」
「あ、オレ持ってるよ」
ルゥが言った。
「マジかよ?!お前良いやつだな!!」
「だろ?」
「よーし水道行くぞー!」
「「おー!!」」
ルゥが手渡したお薬は"スリッパ下痢止め"というものだ。これではただでさえ栓してあるお尻が大変な事に!!
(フハハ それは下痢止めだ!う○こが体に蓄積されていく恐怖をとくと味わうが良い!!)
放課後。
「こら!アキラにケンタにショータ!ワックス掛けしてきなさい!!」
「えー面倒臭ー…」
「つべこべ言わない!」
「「「ふぇーい…」」」
渋々ワックス掛けを始める三人。
「手伝ってやるよ!」
ルゥが言った。
「マジかよ?!お前本当に良いヤツだったんだな!」
「だろ?」
「じゃ、先帰るな?」
ルゥが言った。
「おう!」
「「ありがとなー!」」
そしてルゥが見えなくなってからアキラが気付いた。
「! …やべぇ!」
アキラが言った。
「…退路を絶たれました隊長!!」
「「何ぃ〜?!」」
(フハハ 自分の知性のなさに嘆くがいい!!)
ルゥは出入口だけ集中的にワックスを掛けていた。
(あー…スッキリした♪)
晴々した顔をしているルゥ。コイツは敵に回したくないですね。つうか小学生に"チビ"って…
「あれ?」
気が付くと小学校とランドセルは消えていた。
「美しい程陰湿だったよベイベ☆」
背後から高くも低くもない素敵な声が聞こえてきた。
「?」
振り向くルゥ。
そこには背が高く、長めの金髪の男が立っていた。……ってタイガー先生じゃん!!
もちろんルゥはタイガー先生を知ってるわけもなく。
「誰?!」
と聞く。
「私はタイガー…じゃない"トラ"だ!」
「何の用?」
「君は試験に合格したのさベイベ☆」
「その喋り方やめろ?」
段々嫌になってきたルゥ。
「ふふっ…君、ソラと似ているね♪」
「!?ソラ兄を知ってるの!?」
「ああ、さっき会った。」
「へぇ…意外と近いんだ…」
「残念だけどこの空間にはいないよ」
「?」
「私がトリの空間に呼び出されて行っただけだ」
ふっ…と笑みを溢すトラ。
「ソラちゃん…可愛かったな…」
(キモっっっ!!!)
ルゥの全身に鳥肌が立つ。
「…君も…なかなかいいんじゃない?」
「やめて?!」
「そうか」
「よし良い子!」
「あ、次の試験はこの私を倒すことだよ!」
「おう!」
「ま…君みたいなチビじゃ何も出来な―…ぐはっ?!」
フォークの柄の部分でトラをどつくルゥ。
「誰がチビかあああ?!」
「う…美しく…卑怯だね」
「どっちだああああ!?」
人の悪口を言うのはよくありませんね。
因みに言っときますが、皆さんはルゥみたいに友達をいじめないで下さいね☆
…あれ?タイガー…じゃない、トラって前回ソラに塩酸かけられて…




