第44話 ルポ族の街
「赤の台座はここら辺だよ」
「…何も…ないわよ?」
「にゃ〜?何言ってるにゃ〜?あたしの故郷にゃ〜♪」
「故郷?」
「まふ〜?」
辺りを見回すメンバー。
「にゃ?見えないにゃ?」
「「「うん。」」」
「…あ」
何かを思い出すアミュ。
「そうだったにゃ!皆此処で待っててにゃ!!」
そう言って駆け出すアミュ。
すわっ
「「「!」」」
次の瞬間、アミュの姿が消えた。
「たっだいま〜♪」
暫くして、アミュが戻って来た。
「そうにゃ!この村はルポ族にしか見えないにゃ〜♪」
「ルポ?」
「猫娘みたいに、人と動物が混じってるヤツだよ。」
「へぇ〜…」
「皆〜そこから動かないでにゃ〜♪」
「「「?」」」
「にゃは☆」
ぱぱぱぱっぱぱ〜
某アニメの効果音が聴こえた。
「スモ〜クライトぉ〜!(ド○えもん風)」
「だから著作権―…」
エリアが危ないアミュの発言に注意するや否や
「スモークライトパワー!メ〜イク★アッ〜〜プ!」
ピコーーーーーーーーーー
「「「うわ?!」」」
スモークが巻き上がった。
「何が出るかは、お楽しみにゃ♪」
「まふ〜まふ〜?」
「ききき?」
「一体これなんなの?猫娘。」
「ルポ族変身ライト(パーティ用)にゃ〜♪」
「なンだそれ化け猫コラ?」
「これに当たれば三日は、ルポ族にゃ〜♪だから街に入れるにゃ〜♪」
スモークが晴れた。
「て…なんだよこれ姉御」
「わ!なんかモコモコしてるわ!?」
「み、耳が生えてる?!」
「ふにゃ〜ん♪皆可愛いいにゃ〜♪徐々に語尾が変化するにゃ♪」
「直せ…今スグ直せ姉御」
ルゥの頭には二つの巨大な耳がついていて、顔には左右合わせて六本の髭、お尻にはピンクの細長い尻尾がついている。
つまり、鼠。
「はんっ!背の低さが強調されるスタイルだね」
「ぶっ…チビ助、似合ってるぜコラ!!」
「ふ…ふざけんなでチュー!!」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・チュー?
「ぶっ!さ…最高だぜチビ助!!」
「こ…今世紀最大の屈辱でチュー…」
「だ、大丈夫かメェー?」
「にゃ〜♪エリたんは羊さんだにゃ〜♪」
「メェ!?語尾が変になってるメェー!!」
「もう…嫌だワン…」
エリアは、両耳にぐるぐるした角が生えていて、モコモコした白いヘッドドレスを着けている。
ソラは、頭に軽く前に折れている耳が二つあり、お尻にくりんとした尻尾が生えている。
つまり、犬。
「この語尾…どうにかならないワン?」
「ならないにゃん♪さあ!街に行くにゃ〜♪」
「「「はあ…」」」
「アミュ?…アミュだよな?!」
「ふにゃ?…!シオりん!!」
「…だからその呼び方やめろ…」
・・・
・・・・・・えっと
コイツって確か・・・・
「「「シャーン?!」」」
「はあ?」
ハイハイ。勘違いは良くありませんね。
こちら赤髪でシャーンそっくりの男の子は"シオりん"ことシオン君です。
それに良く見ると全然違うじゃないですか!
彼は前髪を上げているし、黒い猫耳に猫髭、尻尾までありますし、何より彼は足が長い!!
これではシャーンには到底似つかない!!
「赤の台座…?コレだぞ」
「コレかよっ?!」
「にゃ〜♪良かったにゃんソラソラ〜♪」
「うわ?!」
アミュがソラに抱きついた。
「ア〜ミュ〜?」
「ふにゃあ!??」
「相変わらずだね…ソラ兄…」
「…」
「?どったの?シオ兄」
「…」
シオンは無言でソラを睨みつけていた。
「にゃ〜折角だし、あたしの家に行くにゃ〜♪」
夕方。
「おい 犬。」
「?」
「面貸せ。話がある」
「…うん?」
そう言って、二人はアミュの家から出ていった。
街の外の一本の大木が生えている小高い丘。
その大木の下に来た二人。
「…で、話ってなんだワン?」
ソラが問うた。
バンッ
「!?」
シオンが大木の幹に片手をつけ、ソラを覆った。
そう。これは恐喝のポーズです。
「てめぇ…人の女に手ぇ出すとは良い度胸してんじゃねぇか…!!」
シオンが切り出した。
「へ?」
さっぱりなソラ。
「ゴメン…何の事?」
「ふざけてんじゃねぇよ!!」
「…」
(なんでシオンは語尾が正常なんだろ…?)
聞いてないソラ。
「てめぇ聞いてんのか?!」
「へ?あ、ゴメン聞いてないワン」
最悪だよソラ。
「…ふざけやがって!!エイビィ!!!!」
「うわ?!」
突然地面から蔦が伸びて、ソラを襲う。
「あっぶなあ?!」
「……チッ」
蔦は、ソラの右肩を少し霞めただけなので舌打ちするシオン。
「シオン!?」
「黙れ!!エイビィ!!」
「だ、だからなんなの?!」
避けながらソラが問う。
「ア…アミュに近寄るな!!」
顔を真っ赤にして叫ぶシオン。
「? うん解った!」
「な、なにぃ?!!!」
予想外の返事におったまげるシオン。
「おまえ…ア、アミュとはなんでもないのか?」
「? 無い!!」
言いきったソラ。
「そっか…俺の勘違いか…良かった…」
「?」
「すまなかったな…犬」
「大丈夫だワン」
「…つうか、なんだよその語尾?」
「…直して欲しいワン…」
「直して欲しいって…自分の意志でやってんだろソレ?」
「ちっ、違うワン!!」
「ふっ…変なヤツだな―…っておわ?!」
バシャーンっ!!
シオンが川に落ちた。
「シオン!?」
ソラが叫ぶ。
「ったたた…何やってんだよ俺…」
意外に浅かったこの川。足がつく。まあ、シオンの腰よりは上だが。
「大丈夫かワン!?」
「ああ―…」
ぐにっ
「ん?何か踏んだか?」
嫌な予感がする。
ザバーーーーーーーー!!
案の定。
「ぎゃ―――――っ!!」
シオンが叫んだ。
「い、犬!たたたた助けてくれっ!!!」
「…」
「オイ?!何してんだよ!?」
「…」
動かないソラ。
「ま、まさか…さっきの仕返―…」
「…」
「…チッ!!マジかよ!?」
そう言って、掌を上に上げるシオン。
バフンッと巨大なモップが出てきた。どうやらそれが彼の武器。
「んなろっ!!」
攻撃を仕掛けるシオン。が、
「ファイアっ!」
「おわっ!?」
ソラの魔法によって、それは止められた。
「何しやがる 犬!!!」
「グルル…」
巨大生物が唸る。
シオンは顔を真っ青にする。
ソラは顔を輝かせる。目なんかもうキラキラしている。
「鰐っっっっ!!!!」
そう言って、巨大生物、改め、鰐に駆け寄るソラ。
「ばっ…死ぬぞ 犬!!」
そんな言葉など全然耳に入ってないソラ。
「鰐〜〜〜〜〜〜〜♪♪」
「グワッ?!」
鰐に抱きつくソラ。これには流石の鰐もびっくりだ。
「うわあ!鰐だ!!!!」
めっちゃ嬉しそうなソラ。
「お、オイ…犬?」
その声に振り向くソラ。
「もう!シオン!?鰐に攻撃を仕掛けるなんて最悪だよ?!」
「はあ?!」
ていうか攻撃してないし。
「鰐はね、爬虫類の王様なんだよ!??」
「い、いや知らねぇし…つうか大丈夫なのか?」
「…何が?」
「いや…その鰐…」
鰐を指差すシオン。
「キュ〜ン…☆」
「おわ?!鰐が恥じらってる?!」
見ると、鰐が顔を赤らめながらソラに顔をすりすりしていた。
つまり、コイツは雌。
「可愛いいな〜♪ははは」
「キューン♪」
「…恐るべし爬虫類使い」
「ただいま〜」
「にゃ〜ソラソラにシオりん どこ行ってた…………に゛ゃ?!」
「どしたの姉…ごっ?!」
「お帰りなさいソ…ラっ!?」
「どうしたワン?皆?」
「キューン☆」
「「「鰐〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」」」
こうしてメンバーの賑やかな夜が始まった。
つうか爬虫類好きも大概にしろ?ソラ。




