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第39話 ヤツが来た

「"MP"ってのは、簡単に言うと魔力のゲージだよ。これが空になるとボク等は魔法が使えなくなるんだ。」


「へぇ〜…じゃ、レヴェルは?」


「"レヴェル"は、まあ例えるなら自分の"強さ"を表すモノだよ。これは戦ってると知らないうちに上がるんだ。」



「成程〜…イオって物知りだね!」


「イヤン♪他に知りたいことある?」


「んーと…」


イオとソラより少し遅れて歩くアミュとエリア。


「ねぇアミュ?」


「なんにゃ?」


「蛇って…食べられるかしら…?」


「食べられないと思うにゃ…でも」


「でも?」


「ビリビリに引き裂いてやりたいにゃ〜…」


「解るわ…ズタズタにしてやりたいわね〜…」


「「ふふ…ふふふふふ」」


アミュとエリアより少し遅れて歩くルゥと二匹。


「…おっかねぇ…」


「まふ…」


「ききき…」


アミュとエリアは、楽しそうにソラと会話しているイオを見ながら危ないコトを話し合っている。


「…ソング大陸に着いてからずっとこの調子だもんなぁ…」


「まふまふ〜」


「おう?慰めてくれるのか?ガブ…」


「ききききき〜」


「テトラも…ありがとな…この位置…疲れるよな…」




ドカンっ



月が出てきたんで、町の近くに家を出したメンバー。


「わ!」


「どしたのソラ兄?」


「冷蔵庫が空っぽだよ…買い物行かなきゃ!」


「あたしも行く!」


「私も!!」


ほぼ同時に言う二人。


「え?大丈夫だよ?」


軽く返される二人。


「じゃ、ほいっソラ兄!」


「?」


ルゥが投げた財布をキャッチするソラ。


「金持ちの恩恵を受けるがいい!」


「わ!凄い!!…っていいの?!」


「余裕♪そんな端金くれてやるよん♪」


端金…その財布の中にある札束は優に10センチを超えていた。ってか感じ悪いぞルゥ?


「ありがと!」


それを躊躇わずに受け取るソラも凄い。


「行ってきま〜す」


こうしてソラは買い物に出掛けた。一人で。




「にゃ〜!!つまんないにゃ〜!!!!」


「ソラ…」


「ちょっと位落ち着きなよ?見苦しい」


「「はあ!?」」


「そこ!喧嘩しない!!」


ルゥが止めた。すると


「にゃ!?」


飛び退くアミュ。


「? どしたの姉御?」


ルゥが聞く。


「ま!!!!」


「きき!!!」


ガブとテトラも飛び退く。


「? 何!?」


「きゃっ!!!!」


「ひゃっ!!!!」


エリアとイオも飛び退く。


「? なんか居るの?」


そう言って振り向くルゥ。すると


「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」


ルゥの絶叫が闇の空に木霊した。










「5,896円になりま〜す」


「はい丁度お預かり致しますね〜」


「ありがとうございました〜蝿叩きをお付けしますね〜」


「またの御来店をお待ちしております〜」




買い物を済ませたソラ。両手には、大きな買い物袋をぶら下げている。


「さっきの店…レジの店員多すぎだろ…」


どうやら先程の店員の台詞は、それぞれ違う人が言ったみたいですね。


「まあいっか!特売特売っ助かったな〜♪」


どうやら特売してた様ですね。でもその財布なら別に特売じゃなくても良いと思うが。


「蝿叩きついてきたし♪」


謎のオマケに喜ぶソラ。主婦的ですね。










「ただいま〜」



返事が無い。


「?」


不思議に思いながらリビングに向かうソラ。


「…」


「お、おおおかえりなさいソラ…」


「…何してんの?」


メンバーは全員テーブルの上にひとまとまりになって震えていた。


「や、やや…ヤツがいるにゃ!!!!」


「ヤツ?」


「そそそ…その辺だよソラ兄…!」


「??」


「き!来たにゃ!!!!」


「へ?」


カサカサ…


「「「ひゃっ!!」」」


一斉に悲鳴をあげるメンバー。


「…ヤツって…それ?」


ソラの目線の先には、黒くて楕円形をした、長い触角を持ったあのイヤンな昆虫がいた。


「…ゴ○ブリ…怖いの?」


ぶんぶん首を縦に振るメンバー。すると


「!」


ルゥの目に蝿叩きが飛込んできた。







スパぁンッッ!!!!







「「「おお?!」」」



見事ゴ○ブリを仕留めたルゥ。


「蝿叩きさえあれば…オレは無敵だぜ…!!」


キラーンって無駄な効果音まで聞こえそうな位格好良く決めたルゥ。


「凄いわルゥ!!!!」


「格好良いにゃ〜♪見直したにゃ〜♪」


「あんた、なかなかやるじゃん」


「まふまふ〜♪」


「ききき〜♪」


ルゥを見て褒め称えるメンバー。それを見てソラが言った。


「…てか、魔法使えば良かったじゃん」






「「「……………あ」」」


こうしてメンバーの夜は更けていくのでした。





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