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第37話 物置の強度

「…か…傘?」


ガクッと膝をつくエリア。エリアの腹には傘が突き刺さっていた。


「! エリア!!」


「いつの間に!?」


乱暴に傘を引き抜くエリア。


「だ…大丈夫よ…!」


杖を持つエリア。


「…リカバリー!」


暖かい水色の光が辺りを包む。


「…どんなに傷付けても私は死なないわ…!」


「すっげぇエリ姉!」


「ゴキヴリ並の生命力にゃ〜!!」


「変な例えやめてくれない?!」


「…でも…ずっとってわけじゃないわよね。」


「!」


相変わらず表情が変わらないリアラ。そう言えば、前に会った時も笑っていたが顔は笑っていなかった。



「?どういうコトにゃ?」


「…敵と話すつもりはないわ。」


そう言うと、リアラが向かってきた。


「ボルトっ!!」


バサッと傘を開き、電撃を完全に防いだ。


「何っ!?傘にそんな使い方が!!!?」


思わず感心してしまったルゥ。

いいえ。普通傘は雨や日光を防ぐ為の道具です。良い子の皆さんは絶対に真似しないで下さいね。



そのまま突っ込んで来るリアラ。


「うわ!?」


辛うじて避けるルゥ。


「マリンショット!!」


「…弱いわね。」


エリアの魔法を軽々と防ぐと、傘を閉じ、落下しながらエリアを傘で叩き付けた。


「きゃ!!!?」


「エリア!!リュミエール!」


「…発動までに時間がかかる魔法なんか…当たらないわ。」


ボッッッッッ!!


と燃え上がる瞬間、華麗に避けるリアラ。


「…でも不思議だわ。何故あなたの様な異界人が魔法なんか使えるのかしら?」


「!?」


「…隙ありね。」


傘を突き刺すリアラ。それをなんとか剣で防ぐ。しかし、勢いで後ろに吹っ飛ぶ。


「うわ!?」


「ソラソラ!」


「ライトニング!!」


「…無駄よ。」


再び防がれる。


(クソっ…あの傘が無ければ…!)


リアラの攻撃を防ぎながら考えるルゥ。


(傘の弱点…傘の弱点…)


なんか色々考えるルゥ。そして、




(――…あった!)


「ボルト!」


「…学習…しないわね。」


再び傘を開くリアラ。その時



「姉御!!魔法だよ!!」


「にゃ?了解にゃ〜!!」


「…!」


「ウィンドスパイラル!!」


渦巻く風がリアラを襲う。ついでに










バッサァッッ!!




リアラの傘が見事に逆向きに広がった。いわゆるキノコ状態だ。


「…しまったわ。」


それでも表情を変えないリアラ。クールビューティー?透かさずソラが叫んだ。


「リュミエール!!」


「…遅いって―…?」


リアラが何かに気付く。


そう。忘れてはいけない。先程から出てきている他にも、メンバーに仲間がいるという事を。




「まっふ〜!!」


「ききききき〜!!」


「っ!?」


謎の兎と猿に足を押さえられているリアラ。よって動けない。


「っ!」


「今だよっ!!」


「まふまふ〜♪」


「ききき♪」


ソラの掛け声で同時に退く二匹。と、同時に




ボッッッッッッッッッ!!



「……くっ!!」


蒼い焔に包まれるリアラ。


「にゃ〜ん♪やるじゃんガブテト〜♪エアカッター!!」


無数の風の鎌がリアラを襲う。


「痛いじゃない!バブルインパクト!!」


いくつかの大きめの泡の弾丸がリアラを撃ち抜く。


「おまけっ!ライトニング!!」


紫色の雷がリアラを貫く。


「くっ…る…ヴニー…ル!!」


そう言ってリアラが引き上げて行った。






「お疲れ様です皆さん!」


「フィーナ兄も、それ解いていいんじゃない?」


「あ、はい!」


そうして地面に付いていた片手を離すと、何事もなかった様に木が消えた。


「あーめっちゃしんど…」


「フィーナ?」


「あ。いえ!さあ城に戻りましょう!」


そうして城に戻るメンバー。




「…街の人達はどうなったのかしら…?」


暗い表情でエリアが呟いた。


「あー大丈夫ですよ〜?」


「「「「?」」」」


「どういうコトにゃ〜?」


「家の物置は1000000人乗っても大丈夫なんです!」


「「「は?」」」


「あーその手があったか〜!」


「はいルクレツィア様!皆さんも見てみますか?」










「凄い…!!」


「本当に1000000人乗ってるのかにゃ〜?」


「はい!」


「てかなんで物置?」


「その点は触れないで下さい ソラ。」


「あ、はい」


「でも、街の皆が無事で良かったわ!!」


「てかいつの間に移動したにゃ?」


「その点は触れないで下さい アミュ。」


「あ、はいにゃ」


「さ、王室に向かいますよ!!」


「「「「はーい」」」」



こうしてメンバーは王室に向かって歩き出した。








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