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第29話 トラップ

透き通った海中を進むメンバー。


「凄い!!水の中で息が出来る!!」


驚いたようにエリアが言うと


「はい!!これが私の魔法ですぺったんこ様!!」


にこっと笑いながらチモシーが言った。


(っ!?ぺったんこ?!)


衝撃を受けるエリア。


「台座までどのくらいかかるんだ?」


シャーンが尋ねると


「はい短足様!!煩いんで黙ってて下さい!!」


にこっと笑いながらチモシーが言った。


(っ?!短足!?煩いから黙ってて!?)


衝撃を受けるシャーン。


「えへへ♪ルゥ様〜!!」


ルゥの腕に抱きつくチモシー。


「うわ!?ひっひっつくな?!」


チモシーから離れる為にその腕をブンブン振るルゥ。


「なかなかやるにゃ…」


そんな積極的なチモシーを観察しながらアミュが呟いた。


「凄い…凄いよガブ!!テトラ!!僕泳げてる!!」


「まふ〜!」


「キキー♪」


泳げている自分に目を輝かせながらガブリエルとテトラにソラが言った。


「ソラソラ〜あたしたちもデートしようにゃ〜☆」


そんなソラに近付きながらアミュが言った。


「泳げるって素晴らしいなあ!!」


「にゃ…」


完全に自分の世界に入っているソラ。


「…よぅし!俺だって!」


その雰囲気に便乗してエリアの方を向くシャーン。


しかし


「…ぺったんこ…ぺったんこ…ふふ…もういいわ…」


「エ…リア…」


エリアのネガティブオーラは半端じゃなかった。


自暴自棄のエリアを目の前に、手も…短いから足も出ないシャーン。


「黙れ畜生!!」



「…シカトは良くないと思うよ?」


やっぱり可哀想なシャーンくんでした。










巨大な岩の洞穴の前にやって来たメンバー。


「やーん…もう着いちゃいました〜」


残念そうにチモシーが言った。


「やっと着いたか…」


溜め息をつきながらルゥが呟いた。


「岩の洞穴?」


ソラが小首を傾げると


「はい!この扉の向こうに台座があるんです!!」


チモシーが言った。


と言うわけで洞穴の中に入ってゆくメンバー。


すると


だだだだだだだだだだっ


「「!!!!」」


何処からか放たれた無数の矢がメンバーを襲った。


「…気を付けて進みましょう…この先は罠がいっぱいあるんです」


なんとか避けきったメンバーにチモシーが言うと


ドシーンっ!


「「?!」」


メンバーの後ろで、大きな何かが落ちた音がした。


一斉に振り向くメンバー。


そこには


「にゅう」


「「タコ?!」」


巨大なタコの魔物がいた。


「にゅうにゅうにゅう!」


魔物は八本の足を素早く動かしてメンバーに攻撃を仕掛けた。


「うわあ!?」


「きゃあ!!」


その攻撃によって吹っ飛ぶシャーンとエリア。


「!! シャーン!!エリ姉!!」


ルゥが声を張ると


「ルゥ様!後ろです!!」


チモシーが叫んだ。


チモシーが叫んだ通り、巨大なタコの足がルゥの背後に迫り来る。


「いひひ♪なめんなよ」


ルゥは不敵に笑うと


「ライトニング!!」


叫んだ。


バリバリバリバリバリ!!


「にゅ〜…」


激しい雷撃によって消滅する魔物。


「いひひ♪楽勝だね」


頭の後ろで腕を組みながらルゥが言うと


「凄いです!!ルゥ様!」


黄色い声をあげるチモシー。


すると


「…本当…」


「…凄いわね…」


「…痺れたにゃ…」


「オイ…ルゥ…場所考えろ…?」


ソラとエリアとアミュとシャーンが静かに言った。


「へ?」


そんなメンバーの声に振り向くルゥ。


そこにはぐったりとしたメンバーがいた。


「!? みん―…」


ルゥは驚いている途中で


「あ…ここ水中だ…」


ハッとなるルゥ。


メンバーは魔物と一緒に感電してしまったのでした。


「ゴメーン!!」


「「ゴメン済むか!!」」


謝ったルゥにメンバーが突っ込むと


「…ここからは下に行くみたいですね」


そんなメンバーにチモシーが言った。









ガコンッ…


「「…?!」」


この洞穴の一番奥にある小部屋に辿り着いたメンバーが目を見開いた。


「…台座が…無い…?」


ルゥがその場の説明をする一言を言うと


「う…嘘?」


衝撃を受けるチモシー。


すると


ゴゴゴ…


「「!!」」


メンバーの後ろで扉が閉まる音がした。


詰まりメンバーは小部屋に閉じ込められてしまった。


「扉が…閉まった?!」


ソラが言うと


「しまった!!」


フランクなジョークをかますシャーン。


「にゃ〜!!開かないにゃ〜!!」


扉を引っ張りながらアミュが言った。


「…ごめん…なさい…」



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