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第15話 復讐

「着いた」


シャーンが言うと


「此処だよね」


ルゥが言った。


二人は確信が持てた。


何故なら、二人の目の前の扉に"ぼすの屋部"って書いてあるから。


…屋部ってなんだ?


馬鹿か!?馬鹿なのか?!


「…」


シャーンは扉に耳を当ててみた。


するとエリアの声が聞こえてきた。


『あははっ』


するとドアごしに聞こえてくるエリアの声。


「?」


捕まっているのに元気なエリアに小首を傾げるシャーン。


『ちょ、や〜ん!やめて…くすぐったいよぉ〜』


笑いながらエリアが言った。


「!?」


驚くシャーン。


『…え?』


すると突然笑い声が止まり


『…』


「…」


しばらくの沈黙の後


『………いいよ』


微笑みながらエリアが言った。


「駄目だ〜〜〜〜っ!!」


叫びながら立ち上がるシャーン。


「!? どしたのシャーン?!」


ルゥが尋ねると


「早くエリアを助けなきゃ!この小説が18禁になっちまう〜!!」


頭を抱えながらシャーンが叫んだ。


「はぁ!?」


意味不明な言葉を聞き返すルゥ。


「いくぞ ルゥ!!」


そんなの構わずシャーンが言った。


「お…おぅ…」


ルゥは返事をしながら


(なんかキモいぞコイツ…)


とか思っていた。


バンッ!!


「エリ姉ダイジョブ!?」


「18禁になってないか!!?」


扉を開けたルゥとシャーンが同時に叫んだ。


「…は?」


そこにはエリアと一匹のリボンを付けた猿がいた。


猿はバナナを食べている。


「じ…18禁って…やだ…シャーン…キモい…」


奇異なものを見るような目でエリアが言った。


「キモい!!?」


ショックを受けるシャーン。


「キモいね」


コクンと頷くルゥ。


「うん。キモすぎ…」


コクンと頷くエリア。


シャーンは隅っこに座って"の"の字を書き始めた。


「エリ姉、ボスは?」


そんなのほっといてルゥがエリアに尋ねた。


「う〜んどこ行ったのかしら?」


小首を傾げながら答えるエリア。


「キ〜っ」


バナナを食べ終えた仔猿。


すると


バンッ!!


「エリアちゃ〜ん これに着替えて〜!!!!」


山賊が部屋にやって来た。


「「…あ」」


やって来た山賊は見たことがあった。


ってコトは…この山賊って三人しかいねぇの?ショボいね。


山賊は手にメイド服を持っていた。


しかもフリフリだ。


「メイド服!!?」


素早くシャーンが反応した。


「「キモっ」」


ルゥとエリアが同時に山賊に言った。


「き…キモ!?」


たじろぐ山賊。


「シャーンのあの反応もキモいよね」


ルゥが言うと


「うん。キモすぎ」


しらっとした目でシャーンを見るエリア。


「…っ!!」


再び体操座りするシャーン。


「てめぇらワイを無視しやがって〜!!」


山賊が怒鳴ると


ドスッ


って音がして


「ぐはっ!?」


前方に山賊が倒れた。


「「!?」」


三人が驚いていると


「…邪魔」


山賊の後ろからソラが現れた。


「「ソラ!」」


「ソラ兄!」


同時に彼の名前を呼ぶ三人。


「あ、エリア大丈夫だった?」


エリアに気が付いたソラが小首を傾げながら尋ねた。


「う…うん! ! ソラ!その血…!?」


ソラの服についている血を見て顔を青くするエリア。


「ああ大丈夫。それよりエリア」


ソラはそう言うと


そ…


「?!」


エリアの肩に片手を置き微笑むソラ。


「ちょっと先に外出といてくれる?」


そしてソラが優しく言った。


ドキッとするエリア。


「う、うん!解った!じゃあ先に行くね!おいでテトラ、ガブ!」


顔を赤くしながらエリアは小動物たちを呼び寄せるとボスの部屋をあとにした。


「…ありがとう」


エリアにお礼を言うソラ。


「大丈夫?ソラ兄…その血…」


するとルゥが心配そうにソラに言った。


「あぁ大丈夫だよ これ、僕の血じゃないし」


ニコッっと微笑むソラ。


しかし


((殺気!!!))


ルゥとシャーンは肌で感じとった。


「二人とも酷いよね〜?僕を置いてくなんて」


微笑みながら続けるソラ。


「…ご…ごめん…なさい」


「す…すみません…でした…」


びくびくしながら謝るルゥとシャーン。


すると、ソラの顔から笑顔が消えた。










「…謝って済むと思ってんのか…?」









「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」」


その後きっちりソラにお仕置き(仕返?)される二人でした☆

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