アルバムⅡ
ひたすら書いてみる。
―愛悦―
密やかな吐息が
幽かに耳に触れる
密やかなこの距離が
たまらなく心地いいの
愛してるの 大好きなの
いびつなの それでもいい
あなたの手が
私を抱きすくめるの
たまらなく たまらなく
心地いいの
愛が壊れたときは
一緒に崩れゆくの
離さないわ
離さないわ・・・・・・・
―恋Ⅰ <男>―
おかげで目が覚めた
恋なんかいつかは終わって
あとには何も残らない
ただの幻覚だと
もう幻覚なんかに 騙されない
―恋Ⅱ <女>―
でも輝きは残るでしょ?
恋の気持ちは忘れないでしょ?
鼓動も
痛みも
愛しさも
どこかに残るでしょ?
だから恋を捨てないで
気持ちを幻覚だって言って
なかったことにしないで
うまくはいえないけど
痛みに任せて気持ちを捨てないで
いつかまた
出会えるから
立てるから
―恋情―
ほらすぐわかるよ
君の甘い香りが漂ってくる
麻酔薬のようにこの香りは
僕を一瞬で痺れさせるの
もう逃げられない 離れられない
廊下ですれ違うたび
僕の心は跳ね飛ぶの
甘い香りに気づくたび
僕は君を見れなくなるの
陰から見てるだけ 見てるだけ 見てるだけ
目が合えばさっとそらすけど
なぜか目で追ってしまうの
ほらほら気づけ
君が近づくたびに
顔が熱くなっていく
僕の心に
気づけ 気づけ
切なすぎて 甘すぎる
この心の名は
―失恋―
「ごめんね」
どうして臆病なの
そうやって逃げるの
こんなに行き場のなく
苦しく切ない思いをさせて
散々悩ませて
さいごに「ごめんね」だなんて
よくいえたもんだわ
一人で前に立つこともできないくせに
人伝てならそんな一丁前の科白を吐くの
そうして
廊下ですれ違うときだけ
傷ついたみたいな顔をするの
あなただけが どうしてそんな
わ た し だ っ て き ず つ い た わ
恋愛シリーズ、恥ずかしきジャンルですね。
愛悦とか怖い。
恋情と失恋はペアです。
恋情の男の子、はじめは女の子で書いてました。
っていうかわたしのことですけど何か。