アルバム
なんか書き溜めた短い詩歌の数々。
一個だけだと文字数がたりんくて投稿できないんよ。
―砂時計―
砂時計の中身がさらさらと逃げてゆく
砂時計を倒して時を止めてる
現在がずっと在ればいいのに
哀しい音をたてながら
時は下へと 堕ちてゆく
掻き乱される私たちを抱いて
笑うかのように 流れ去る 砂
ぱたりと返して砂時計
現在は少し哀しすぎて
今 昔に戻りたい
たった三分だけでも
大きな砂時計が 狂い始めてる
けど
前に進むためには 仕方ないでしょう?
もう戻れない 帰れない
あの時以上の幸福を求めて
また砂時計を元に返した
今始まったんだ
今始まったんだよ
―空―
空が輝く
飛行機雲が空を横切る
白い一文字が空を断つよ
空が染まる
夕日が地平線で切れる
日の丸が空を紅く塗るよ
空を遮る
雲が空の扉を閉める
大きな綿が空を閉ざすよ
空が導く
その小さな手をかざして
空から朱の血を融かす
白い光る円が命を照らすよ
空が光れば
命が光るよ
空がきらめき
君もきらめくよ
―白い月のかぐや Kaguya in the white moon―
空から舞い降りてきた堕天使が
輝きながら 僕を抱いた
白い月の光のなかで
彼女は僕をみつめてる
ねぇ君はどこ?
人間に混じりこんだ 魔性の少女
僕だけの ものでいて
ものでいて
君はその愛らしい唇で
「ねぇ、私は月に帰るのよ」
と囁くの
するとね
僕は慌てて君を抱き締めて
「戻らないで 帰らないで」
と必死にすがるの
そうしたら君は唇に 笑みを乗っけて
少しだけ ほおを染めるの
白い月から舞い降りた
輝く光のような
真っ白い魔性の乙女
ねぇ君はどこ?
雲が晴れたら何か光ってた
それは君だったの
そして僕は君に叫ぶの
「やぁ そこから見る景色はどうだい?
やんなっちゃうでしょ 虫けらばかりで」