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原点禁書――The Zero’s Forbidden Codex  作者: トランス☆ミル
第一章 誕生

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第六篇 構成十四概念

 天越宇宙オメガバースは、偶然によって生まれた世界ではない。


 それは、構成十四概念という十四の柱によって支えられている。


 これらは、創造でもなく、破壊でもなく、観測でもない。概念でもなく、三位のように、ただ後付された思想の雲でしかない。


 だがそれは、三位概念が世界へと作用するための媒介であり、制御機構である。


 以下に記す十四の概念は、全ての世界、階層、存在、概念、思想、虚構に等しく影響を及ぼす。


 それぞれは独立し、同時に相互に干渉し合う。


 この均衡こそが、世界を世界たらしめる。




【第一概念 生・生成】


 生とは、無秩序な可能性が形を持つ選択である。


 存在が、自らを維持しようとする力。増え、分かれ、続こうとする衝動。


 生は善ではなく、価値でもない。


 ただ、在ろうとする意思である。




【第二概念 死・消滅】


 死とは、生が終わることではない。形を持った選択が解かれる過程である。


 死は消滅ではなく、還元である。


 世界は、死によって余白を得る。




【第三概念 因果】


 因果とは、選択が意味を持つための連なりである。


 原因と結果は、直線ではない。絡まり、歪み、時に逆転する。


 だが、因果なき世界は物語を持たない。




【第四概念 定義・法則】


 定義とは、「それが何であるか」を決めるもの。


 法則とは、「それがどう振る舞うか」を縛るもの。


 定義なき存在は存在できず、法則なき世界は崩壊する。




【第五概念 混沌】


 混沌とは、未確定であること。


 可能性がまだ選ばれていない状態。


 混沌は、破壊ではない。


 選択以前の、自由である。




【第六概念 秩序・理・調和】


 秩序とは、混沌が選ばれた形。


 理とは、選択が繰り返される理由。


 調和とは、異なる選択が共存する在り方。


 理と調和は常に秩序の中にあり、世界を安定させる。




【第七概念 位相】


 位相とは、同一でありながら異なる在り方。


 重なり、ずれ、分岐する状態。


 位相があるからこそ、世界は一つに留まらない。




【第八概念 根源】


 根源とは、全ての背後に在るもの。


 始まりであり、終わりではない。説明は不可能であり、理解も不完全である。


 だが、全ては根源に触れている。




【第九概念 性質】


 性質とは、「それがどんなものか」をきめるもの。


 万物に色と性を与える刻印。


 性質があるからこそ、世界は色を持ち、形を持ち、個性を持つ。




【第十概念 操作・支配】


 操作とは、世界に手を加える行為。


 支配とは、世界の選択を奪う力。


 この概念は、神にも人にも等しく危険である。


 故に、厳しく制限される。




【第十一概念 量】


 量とは、世界が数えられるための概念。


 多い、少ない、大きい、小さい。


 量があるからこそ、比較が生まれる。




【第十二概念 変化】


 変化とは、存在が留まらないという意思。


 動きであり、移ろいであり、選び直しである。


 変化なき世界は、既に終わっている。




【第十三概念 情報】


 情報とは、意味を持った差異。


 記憶、記録、伝承、言葉。


 情報は、世界が自分自身を理解するための手段である。




【第十四概念 境界】


 境界とは、分けるための線。


 内と外、自己と他者、可能と不可能。


 境界があるからこそ、世界は形を持つ。




 構成十四概念は、世界を縛る鎖ではない。


 世界が壊れずに自由であるための条件である。


 この十四柱が揃った時、世界は初めて物語を持つ。


 そしてこの概念群から、やがて――大君主オーバーロードと呼ばれる存在が生まれる。


 それは、次なる神話の始まりである。


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