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アウトオブあーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 45話 敵城視察

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。


『アウトオブあーかい部!』は、そんなあーかい部のみんなの活動記録外のお話……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。


『アウトオブあーかい部!』は、そんなあーかい部のみんなの活動記録外のお話……。






日曜日の朝。現在時刻8時25分。


きはだはとある公園へと向かっていた。




「流石にもう来てるかぁ。」




公園の中がぼんやりと見え始める頃、腰まで伸びた藤色の髪をフワフワと靡かせ、こちらにブンブンと手を振る同い年くらいの少女の姿をベンチに見つけた。




「……はいはい。」




きはだは肘から先だけで、ヒラヒラと小さく手のひらを振り返した。




「目ぇ良いなぁ……。」




きはだが公園へ入ると、少女改めウィスタリアは快晴の笑顔を向けて手を振っていた。




「キハダさん♪♪」


「早いねぇ〜ウィスタリアちゃん。」


「今日はちゃんと待ち合わせの10分前に来ました!」


「うんうん偉い偉い♪」




公園のベンチできはだを待ち構えていた少女の名前はウィスタリア。ハーフだけど純日本育ちでエセ外国人なこと以外、きはだはウィスタリアのことをよくは知らない。




「……頭。」


「頭?」


「撫でてくれないですか……?」


「え、何で?」


「わたくし、偉いのに……?」




ウィスタリアは敢えてきはだよりも目線が低くなるように姿勢を低くし、銀河のような瞳をウルウルさせきはだを見つめた。




「あーうん、偉い偉いいーこいーこ。」




きはだは魅入られないよう、敢えて雑にウィスタリアの頭をポンポンした。




「えへへ♪///」


「ところでさぁ……、」


「はい?」


「初めて会ったときから思ってたんだけど……、




きはだはウィスタリアの頭から足元まで視線を送った。




「その格好……なに?」


「へ?」




ウィスタリアは自分が被っているちっちゃいツバがあるベージュ色の帽子を触り、身に纏っているベージュ色のトレンチコートを見下ろし、ダークブラウンのブーツの踵をトントンすると、ポッケから丸い虫眼鏡を取り出しておもむろに空を……




「それで太陽を見ちゃいけませんッ!」




見ようとしたらきはだにそっと手のひらでレンズを塞がれた。




「むぅ……、」


「……で?これから推理でもするのぉ?」


「な……、何故バレたッ!?」




ウィスタリアは歌舞伎の見栄のようなオーバーリアクションで驚いて見せた。




「そりゃそんなに露骨に探偵の格好してたらねぇ……。」


「フッフッフ……さすがは名探偵キハダ……。わたくしのしょーたいを暴いただけのことはあるよーだ……!」


「うんうん、じゃあ今日何するか教えてぇ?」




今日の待ち合わせはウィスタリアから持ちかけられたものであり、きはだには行き先は秘密にされていた。




「むぅ……も少し余韻にヒタヒタさせてくれてもいーじゃないですか……。」


「もうビッチャビチャなんだよねぇ。」


「……。」




ウィスタリアは公園の時計を確認すると、




「そろそろいー時間ですし、キハダさんに案内してもらいましょーか♪」




ベンチから立ち上がり快晴の笑顔でキハダを見下ろした。




「案内って……嫌な予感しかしないんだけどぉ。」




きはだは日曜日なのに何故か着てくるようにと指定された池図女学院の制服を見て行き先を察した。




「フフ♪話が早くて助かります♪♪」


「えぇぇ……本当にぃ……?」




きはだもしぶしぶ立ち上がると、制服と探偵服の不思議な組み合わせの2人組は池図女学院へと向かった。






「……着いたけど。」


「ここが我が学舎(まなびや)……!」




ウィスタリアは目をキラッキラさせて校舎を見上げた。




「随分と難しい日本語をご存知なんだねぇ。」


「わ、わたくし難しい言葉わかんなーい……。」


「うんうん、『ご存知』をご存知で。」


「はうっ……!?」


「……で?『我が学舎(まなびや)』って言ってたから想像つくけどさぁ。どうしてこんな所に来たのぉ?」


「……。」




ウィスタリアは俯いて黙ってしまった。




「……、」




やがてウィスタリアは両手の拳を強く握ると、キハダを強く睨んだ。




「だってしょうがないじゃない!!キハダがいるのよ……?初めてのオトモダチがいる学校なんて、入りたいに決まってるでしょ?…………もう、こうするしか……ッ!」




ウィスタリアはこわばった両手で前髪をぐしゃぐしゃにして顔を見て覆い、壊れそうな声で捲し立てた。




「探偵が自白しちゃったよ……。」


「というわけで!」




ウィスタリアは両手でパンッ!と軽快な破裂音を鳴らすと、さっきまでの態度から一転して快晴の笑顔をきはだに見せた。




「今日はテキジョーシサツです♪どうでした?どうでした……!?わたくしの自白!」




ウィスタリアは飼い主に構ってほしい子犬のように小刻みに身体を上下させ髪をフワフワさせた。




「うんうん、なんか後ろでザッパーン!って聞こえたよぉ。」


「荒れる海の断崖で自白するの、一度やってみたかったんです♪」


「うんうん、良かったねぇ。」


「えへへ♪///」




きはだは無意識にウィスタリアの頭をポンポンしていた。






正門前で立ち話をしていると、休日の校舎から始業5分前を知らせるチャイムが鳴ってきた。




「そろそろ約束の時間ですね……。いきましょーか♪」


「わたしも行くのぉ……?」


「はい♪応接室までせんどーしてください♪」


「うへぇ……。」




ウィスタリアを応接室まで送り届けると、きはだは独り、あーかい部の部室へと消えていった……。








ウィスタリア、きはだ(2)




ウィスタリア:終わりました!


きはだ:お疲れ様〜

きはだ:どうだったぁ?


ウィスタリア:面接はヨユーでした♪


きはだ:お、おう……


ウィスタリア:きはださんは今どちらに?


きはだ:そこら辺ぶらついてる


ウィスタリア:じゃあお昼一緒にいきましょー!


きはだ:じゃあちょっと抜けてくるから待っててねぇ


ウィスタリア:『抜けてくる』……

ウィスタリア:きはださん、ぶらついてるのは嘘ですね?


きはだ:おおっと、こいつぁ墓穴だった

きはだ:流石だねぇ探偵さん


ウィスタリア:で、どちらに?

ウィスタリア:お迎えに行きます!


きはだ:教えたところで1人で来れるのぉ?


ウィスタリア:はうっ!?


きはだ:応接室でいい?


ウィスタリア:はい!待ってますからね♪


ウィスタリア:ウズウズ…


ウィスタリア:ソワソワ…


ウィスタリア:チクタク…


ウィスタリア:しょぼん……

きはだ:うるさいだあっとれ!!


ウィスタリア:キハダさんっぽい方見つけました!


きはだ:不審者しかみえ


ウィスタリア:会えました♪♪


キハダ:直接話そうよ……

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