プロローグ
カアーッ、カアーッ。
現在四月中旬の17時手前。空が僅かに橙色を帯び始めた頃。俺は駅のホームに設けられた三人掛けのベンチの右端に座り、何か考えているわけでもなくボーっと、向かい側で談笑している俺と同じ制服を着た男子の集団を見つめていた。
カッ、カッ、カッ。
近づいてくるその足音に気付いて横を向いた時には、ついさっきまで俺しか座っていなかったこのベンチの左端に制服を着た一人の女子生徒が座っていて、少し口角を上げながらスマホの画面を見ていた。
その横顔を見ていると何故か、心の奥から何かが込み上げてくるような感覚がした。
『まもなく~~~~が参ります。ご乗車されるお客様は今一度確認をお願い致します』
不思議な感覚に気を取られていた俺は、流れていたアナウンスの違和感に気付くことなく、やって来た車両に慌てて飛び乗った。
そのまま扉のすぐ横の空いている席に座った俺は、瞬く間に意識を失った。
『次が終点となります。ご乗車されましたお客様は今一度確認をされた上でご降車ください。本日も飛世界特急をご利用していただきありがとうございました』
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