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少食の獏  作者: 光輝
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獏という組織

国家秘密組織ー(バク)


・所属人数

 現在わずか15名、うち5名は未成年。


・加入条件

 自らの(バク)を保有し、(バク)を従えるもの。


・職務内容

 自らの(バク)を用いて夢に介入し”特異な夢”を処理し、国民の安全を守ること。


・特異な夢

 上記で述べた特異な夢というのは何らかの心理的原因で起こる夢である。

 通常の夢とは異なり自力で目を覚ますことの出来ないため、

 生命活動維持に必要な食事などが行えないため放置してしまうと死に至る。

 この夢には他者をも巻き込む性質があり、

 巻き込まれた人物も自力で目を覚ますことは不可能である。

 強力な夢は現実への具現化が可能、その際の周囲への影響は計り知れない。


これが俺の所属する組織”(バク)”の簡単な説明だ、

よくわからないが仕事をする前にこれを一読するルールがある、

先輩いわく企業理念読み上げみたいなものらしい、

必要か?とは思うが給料出てるし、そんなものかと思い一応読んでいる。


俺の名前は(あき)、現在(バク)は大体の年齢で3つのグループに分けられており、

俺は一番下の年代、つまり未成年のグループのリーダーをやっている。

一つ上のグループは全員が幼馴染のグループで6人、

一番上のグループは4人と人数は少ないが場数が段違いなので一番仕事ができる。


俺らは(バク)の力を借りて他者の夢へと介入することができる、

そうして夢の中でその人の夢の原因を見つけ出し、夢の根源を(バク)に喰わせる。

俺らの仕事は世間には知られていない、もちろん特異な夢もだ、

そもそも(バク)なんて空想上の生き物だ、俺らもこいつらよく分からんし、

(バク)いわく選び方はそれぞれ異なるが、

自分が喰いたいと思える夢を見る人間を選ぶそうだ、

夢にも量と質があって俺の(バク)は質、つまり内容で俺を選んだようだ、

契約を結んだ時の記憶はないが、

具現化にまで進んだ俺の夢はこいつのおかげで抑えられたらしい。


近年の特異な夢の発生率は右肩上がりで最近は毎夜人の夢に入ってる気がする。

特異な夢を見ていると思われる人間は一つの病院に送られる、

表向きには近年急成長した大きな総合病院だが、

そこの院長は国と連携しており特異な夢の解決に尽力している。


特異な夢を見ていると思われる人間はまずこの病院に運ばる、

そこで栄養、水分を体に送りながら病室で患者として俺らの仕事を待つ、

時折、緊急性の高い患者が来ると院長から報告書が送られ、

そもそも特異な夢を見ている時点で緊急性は高いが、

その中でも人を巻き込んでいたり、

夢の具現化への兆候が見られるものは早急な対処が求められる。


先ほど先輩からの呼び出しがかかった、恐らく今夜の仕事の振り分けだろう、

憂鬱な気持ちを抱えつつ俺は先輩の寮へと足早に向かった。

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