表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強勇者の夫~陰であなたを支えます。  作者: ヨルノ チアサ
トーレムグレイグ
10/349

LV9 公認

 店も落ち着き、フミヤは休憩をもらったフミヤはヴィオラ達と一緒にテーブルにつく。フミヤとイルイルはライガを間に挟み、互いに睨み合っていた。


 イルイルはテーブルの下でフミヤのすねをゲシゲシ蹴り、対するフミヤは落ちているパン屑をイルイルに飛ばしている。


「おまえなー!」

「何よーー!」


 ゴン‼ 

 

 ライガは両脇の二人の頭を軽く小突いた。そして、ライガは爪を研ぎながら殺気を放つ。


「おまえら刺すぞ」


「すいません」

「うっ……」


 委縮しながらも、二人はまだ睨み合っている。


「なんかうるせーな! ここはガキの遊び場か?」


 ここにきてありきたりな展開。


 ガラの悪そうな男3人がこちらに向かって歩いて来る。


 *定番のならず者が現れた。


 フミヤは席を立ち、男達に深く頭を下げながら詫びる。

「うるさくて申し訳ありませんでした」


「すいませんじゃねーー」

 

 ガンッ


 男の一人が大きく振りかぶり、フミヤの下げた頭の上から強く殴りつける。


「気を付けますので……本当にすいません」

 フミヤは頭を深く下げているせいか上から殴られた事に気付いていない。


 勇者ヴィオラと毎日生活を共にしていたフミヤは、常に生死の境を彷徨うほどのダメージを負う事でレベルアップしていた。そのため防御力も著しく向上しており、ならず者の攻撃が虫が止まった程度のものにしか感じなかったのである。


「ふざけんなーー」


 *男3人はフミヤを袋叩きにしている。


 *ミス! フミヤダメージを受けていない。


(そうか。ヴィオラが強化魔法をかけてくれてるのか)


 *フミヤは勘違いをしている。


 *ヴィオラは目がハートになりうっとりしている。


「お前達いい加減にしろ」


 *フミヤの攻撃。


 どーん!


 ヴィオラの力を借りていると勘違いしているフミヤは男達を一蹴。見事に3人もの猛者を倒してしまったのだ。


「少しはやるじゃない」

 イルイルのフミヤに対する見方が少し変わった気がする。


「フミヤーーー!」

 ヴィオラは立ち上がり、フミヤへ抱き着いた。


 皆、フミヤに嫉妬しながらも公認の温かい拍手を送った。


 メキメキメキ……


 フミヤの中で何かが砕け散る音が周囲を凍り付かす。


 *フミヤは泡を吹いている。


 *ヴィオラは気付いていない。


 *フミヤはさらに泡を吹いている。


 *ヴィオラはさらにきつくフミヤを抱きしめる。


 *フミヤの魂は天に召されようとしている。


 横で見るライガが一言ヴィオラに告げる。


「おい、死ぬぞ」


「えっ? ……フミヤーーーーーー!」


「あいつはあいつで大変なんだな」

 フミヤとヴィオラを見て客達はそう思った。


 後にフミヤはファリスが唱えた『聖なる光』でフミヤを治癒しましたとさ。



あとでライガがヴィオラを引き離し ファリスが聖なる光でフミヤを治癒しましたとさ。


聖なる光 聖女ファリスの回復魔法(あらゆるケガを治癒できる。ただし、

     死に人と欠損部分は修復不可)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ