♥ 子供部屋
──*──*──*── 子供部屋
夕食の時間になって、マチルフォント領で働いている侍女が呼びに来てくれた。
侍女に案内されたのは食堂じゃなくて、なんと子供部屋だった。
子供部屋のドアの前にはクルチェの護衛騎士が立っている。
子供部屋のドアをノックした侍女に促されて入ると、テーブルには2人分の夕食が用意されていた。
1人用のソファーにはクルチェが座っていて、向い合わせになっている1人用のソファーが空いているから、彼処がオレの座る場所なんだろう。
給仕する侍女が2名居る。
従姉:クルチェール
「 ベリィ、食堂じゃなくて御免な。
食堂は大人達が使ってるから、子供は自分の部屋で食べるように言われてるんだ。
オレはベリィと食べたいから子供部屋に料理を運んでもらったんだ 」
ベアリーチェ
「 クルチェと一緒に食べれますのね〜〜。
ワタクシも嬉しいですわ〜〜(////)」
オレは空いてる1人用のソファーに腰を下ろして座った。
クルチェと一緒に胸の前で両手の指を組んで、〈 大陸神ティトドムヒ 〉へ食前の祈りを捧げた。
テーブルセッティングは侍女がしたのかな?
セフィのテーブルセッティングには敵わないけど、上手だと思う。
飾られている花も可愛いし。
ベアリーチェ
「 素敵なテーブルセッティングですわね〜〜。
侍女さんがされましたの〜〜? 」
従姉:クルチェール
「 そうだよ。
此処に居るメリアン,ブリアン,メイプルがしてくれたんだ。
ベリィに喜んでほしくて、子供部屋もお洒落にしてくれたんだ 」
ベアリーチェ
「 嬉しいですわ〜〜。
メリアンさん,ブリアンさん,メイプルさん、ワタクシの為に有り難う御座いますわ〜〜 」
オレが嬉しそうに御礼を言うと、3人の侍女も嬉しそうに笑い返してくれた。
オレの給仕はセフィがしてくれる。
心無しか侍女達の顔が赤いように見えるのは気の所為じゃないだろう。
セフィロートの美貌にメロメ〜〜〜ロんになっちゃってるんだな。
クルチェと他愛ないお喋りをしながら料理を食べる。
本当は、お喋りしながら食事をするなんて貴族令嬢として如何なものかと思うけど、此処は子供部屋だから大人達からネチネチと小言を言われたり、ガミガミと怒られたり、雷が落ちたりしない。
クルチェの会話は楽しくて弾む弾む。
女子トークって楽しいなぁ(////)
料理を食べ終えると、紅茶が出される。
お喋りしているとデザートがテーブルの上に出された。
あぁっ、これは──アイスクリームもどき!
アイスクリームに似てるけど、アイスクリームに似て非なるモノ!
本物のアイスクリームが食べたい……。
オレじゃない日本人の転生者ぁ〜〜〜の誰かぁ〜〜〜、≪ ティトドムヒ大陸 ≫に冷たくて美味しいアイスクリームとソフトクリームを流行らせてくれよぉ〜〜〜!!
作り方を知ってれば、オレが作ったのになぁ……。
オレはアイスクリームもどきを食べながら、懐かしいアイスクリームとソフトクリームに思いを馳せた。
ベアリーチェ
「 美味しいですわ〜〜(////)
これは何て名前のデザートですの〜〜? 」
従姉:クルチェール
「 アイスクリンだよ。
今、貴族の夫人達の間で流行ってるスイーツらしいよ。
お祖母様にお願いして取り寄せてもらったんだ 」
ベアリーチェ
「 態々取り寄せてくれましたの〜〜?
嬉しいですわ〜〜♥ 」
従姉:クルチェール
「 本当か?
取り寄せてもらった甲斐があるよ! 」
アイスクリンって、モロに昔のアイスクリームの名前じゃんかよ!
居るよ、居るよ!
≪ ティトドムヒ大陸 ≫の何処かに日本人の転生者が居るんじゃないのか??
未だアイスクリームを作れないから、アイスクリームもどきのアイスクリンを売り出してるんじゃないかな??
近い内にアイスクリンじゃなくて、アイスクリームを食べれる日が来るかも知れない!
名前も知らない転生者の人、信じてるよ!!
アイスクリンを食べながら、クルチェと女子トークの花を咲かせる。
そうそう、クルチェにシーリングワックスの話をしたら、明日一緒に作る事になった。
それから、食後の運動としてクルチェとダンスを踊る事になった。
クルチェは男性パートも練習していて、どっちも踊れるらしい。
基本的にクルチェは身体を動かす事が好きらしいから、ダンスも得意なんだとか。
クルチェとなら楽しいダンスを踊れるかも知れない。
男と手を握ってダンスを踊るわけじゃないから、大丈夫だ!
そうだ!
クルチェの為に用意した刺繍のハンカチを渡さないとだ!
なんか、クルチェと話してると男友達と話してるような気がするなぁ。
女の子なのに男っぽい女の子って、いいかも(////)
オレも素でクルチェと話したいなぁ……。
しないけどな!!
デザートを食べ終わって、紅茶を飲んで一休みしたらクルチェとオレは、後片付けを3名の侍女に任せて子供部屋を出た。
──*──*──*── 廊下
子供部屋を出ると、ドアの前に立っている護衛騎士が立っている。
従姉:クルチェール
「 ソニラン、ベリィとセフィロートをダンスレッスン室へ案内してくれ 」
護衛騎士:ソニラン
「 畏まりました、お嬢様 」
クルチェからオレとセフィをダンスレッスン室へ案内するように頼まれた護衛騎士はクルチェに頭を下げる。
従姉:クルチェール
「 ベリィ、オレは着替えて来るから先に行って。
自由に使ってくれていいからな 」
ベアリーチェ
「 有り難う御座いますわ〜〜 」
クルチェは着替えてからダンスレッスン室へ来るらしいけど、別に着替える必要なんてないんじゃないのか?
ドレスだと踊り難いとか??
護衛騎士:ソニラン
「 それではベアリーチェ様、セフィロート殿、ダンスレッスン室へ御案内させていただきます 」
ベアリーチェ
「 お願いしますわ〜〜 」
オレとセフィは護衛騎士の案内で、ダンスレッスン室へ向かった。




