♥ 馬車の中 2
セフィ:セフィロート
「 昼食は馬車の中でも食べれるようにサンドイッチを作って来ました。
お腹が空いたら教えてください 」
ベアリーチェ
「 うん、分かったよ。
なぁ、セフィ。
領地を出たらさ、魔物や怪物の出現率は上がったりするのか? 」
セフィ:セフィロート
「 多少は上がりますね。
出現する怪物の強さも場所に依っては上がりますし 」
ベアリーチェ
「 そうなのか? 」
セフィ:セフィロート
「 領地外に出現する怪物に関しては、冒険者が退治してくれてます。
地面から噴き出している魔素に関しても、巡回している〈 セレネイ 〉が魔素の濃度を弱めてくれています。
余程の事がない限りは大丈夫です 」
ベアリーチェ
「 余程の事って……。
気になる事、言うな〜〜 」
セフィ:セフィロート
「 シュケルハン領地の関所が見えて来ましたよ 」
ベアリーチェ
「 ──あれが領地の関所?
随分と立派な関所なんだな 」
セフィ:セフィロート
「 あの関所は寮も兼ねてますからね。
騎士隊の20名が関所に滞在してます。
関所を出入りする為に必要なのは領地通行手形です 」
ベアリーチェ
「 領地通行手形?
セフィが持ってるのか? 」
セフィ:セフィロート
「 はい。
ベリィとワタシと馭者の分です。
領地通行手形には、シュケルハン領の紋章が入ってます。
これはシュケルハン領地の領民である事を証明してくれる物です。
この通行手形を無くしてしまうと再発行される迄、関所を通る事が出来ません 」
ベアリーチェ
「 そうなんだ?
でもさ、セフィが持っていてくれるから、通行手形が無くなる心配はないよな? 」
セフィ:セフィロート
「 ありませんね。
安心してください。
ワタシは検問をしている騎士に通行手形を見せて来ます。
ベリィは馬車の中で待っていてください 」
ベアリーチェ
「 うん、分かったよ 」
馬車が停まった。
セフィが馬車のドアを開けると、検問をしてくれている騎士に通行手形を見せいる。
騎士はセフィが見せている通行手形を確認したら、関所の門を開けてくれた。
セフィが馬車に乗り込むと、停まってた馬車が走り出した。
馬車が関所の門を出て、シュケルハン領の領地を出た。
領地を出るのは初めてだ。
領地の中を回った事もないけどな。
領地の外かぁ、ドキドキするなぁ〜〜〜(////)