⭕ 【 ベアリーチェの誕生日パーティー 】 パーティー会場 4 / 女子トーク炸裂
幼い頃から大人の身勝手で婚約させられるなんて、マジで鬼畜社会だな。
オレは大人の身勝手で婚約させられるなんて、ガチマジで御免被りたい。
ベアリーチェ
「 クルチェ,クレル,パムにも婚約者は居ますの〜〜? 」
従姉:クルチェール
「 オレは未だ居ないよ。
オレは婚約なんてしないんだ!
なんてったって、オレは “ 王子様 ” になりたいからな!
その為にオレは、剣術や体術を習ってるんだよ 」
ベアリーチェ
「 ……王子様…ですの〜〜? 」
はぁぁぁぁあああああん??
オレっ娘ってだけじゃなくて、王子様になりたいのかよ?!
この世界って、魔法の力とかで性転換とか出来るのか??
ベアリーチェ
「 この世──、国には王子様は居ませんの〜〜? 」
従姉:クルチェール
「 居るよ。
バルハロン国王には、セレイナーレ王妃との間に子供が8人居るんだ。
王子が5人で王女が3人だったかな?
オレが目指してるのは、国を統治する王子じゃなくて、女の子の味方って言うか──。
守られてばっかりの無力で弱くて足手まといになる貴族令嬢じゃなくて、ちゃんと自分の身を守れて、悪い奴等からか弱い女の子を守れるような戦える貴族令嬢って言うか──。
簡単に言えば、身近に居るクレルとパムを守れる王子様を目指してるんだ(////)」
ベアリーチェ
「 クルチェの目的は素敵ですわ〜〜。
ワタクシもいざと言う時に自分を守れるようになりたいですわ〜〜。
体術の才も武術の才も無いワタクシにも護身術は習えるのかしら〜〜? 」
従姉:クルチェール
「 え゛っ…?!
ベリィは戦えなくても周りが全力で守ってくれるって!
護身術なんて習う必要ないよ!
あちこち怪我して傷だらけになっちゃうんだぞ!!
ベリィは野蛮な事したら駄目だ!! 」
おぃおぃおぃ……野蛮って何だよ??
護身術は身を守る為の体術の筈なんですけど!!
この世界の護身術って、前世の護身術と違うのかよ??
何も起きないに限るけどさ、何か起きた時には、自分自身を守る手立てぐらいは持っていたいよな。
ベアリーチェ
「 体術は野蛮…ですの〜〜?
武術を習っているクルチェも野蛮ですの〜〜 」
従姉:クルチェール
「 うぅ……そういうわけじゃないけど……。
ク、クレルぅ〜〜〜 」
従姉:クレリエンヌ
「 クルチェちゃんたら〜。
困った時に半泣きしながらワタクシに助けを求めるクルチェちゃん…。
可愛いですわ〜♥ 」
従姉:クルチェール
「 一々身悶えなくていいからっ!!(////)」
従姉:クレリエンヌ
「 ベリィちゃん、護身術を習う前にしなければいけない事がありますわ〜。
先ずは基礎体力を付ける事から始めないといけませんわ〜 」
基礎体力か……最もだな。
体力がなければ、始まらないもんな。
ベアリーチェ
「 基礎体力ですの〜〜?
どうしたら基礎体力を付けれますの〜〜? 」
従姉:クレリエンヌ
「 それはですわね〜 」
従姉:クルチェール
「 ──もう!
そんな話はいいんだよ!
今は婚約者の話をしてたんだろ!
話を戻すからな!
クレルは婚約居るのか? 」
従姉:クレリエンヌ
「 ワタクシにも居ませんわ〜。
ワタクシはソニランのお嫁さんになりますの〜(////)」
従姉:クルチェール
「 ソニランのお嫁さん?
未だ諦めてないのかよ…。
クレルはノーダム家のビトーと仲が良いだろ。
ノーダム家から婚約の話が来るんじゃないのか? 」
従姉:クレリエンヌ
「 それはありませんわね〜。
ビトーさんはスーティちゃんが好きですもの〜。
スーティちゃんと婚約する為に頑張ってると思いますわ〜 」
従姉:クルチェール
「 へぇ?
ビトーって、スーティが好きだったんだ?
──で、肝心のスーティは誰が好きなんだ? 」
従姉:クレリエンヌ
「 スーティちゃんが好きなのはビトーさんお兄様──コリッテン様ですわね〜 」
従姉:クルチェール
「 うっわぁ……。
歳が離れ過ぎてるじゃんか。
コリッテン様ってさ、確か来年20歳になるんだろ?
一回りも違うじゃんかよ。
それにコリッテン様はニード・ソルィン様の従妹──アイリーン・ザナハーロ様が好きなんだろ。
片想いらしいけど? 」
従姉:クレリエンヌ
「 コリッテン様がアイリーン様を好いている事はスーティちゃんも存じてますわね〜。
アイリーン様はヨシア・ベラヒオ様をお慕いしてますわ〜。
肝心のヨシア様は病弱な妹──ノエシャリス様に御執心で…恋愛どころではありませんわね〜 」
従姉:クルチェール
「 うわぁ……。
何て言ったらいいんだか…。
そう言えば、ヨシア様には弟も居たよな?
確か………… 」
再従妹:パムミメーラ
「 ……ハイド… 」
従姉:クルチェール
「 あぁ〜〜〜そうそう!
ハイドだ!
確かハイドはパムの事が好きなんだよな!
パムも隅におけないな☆ 」
再従妹:パムミメーラ
「 ……アンダーバム兄様とカラクェット兄様が許さない… 」
従姉:クレリエンヌ
「 そう言えば〜、アンダーバム様とカラクェット様は超絶過保護なシスコンさんでしたわね〜。
ハニース様の婚約も断ってるみたいですし〜 」
従姉:クルチェール
「 アンダーバム様もカラクェット様も変態さんなのに何故か貴族令嬢にモテモテなんだよな〜。
ヨシア様もだけど 」
従姉:クレリエンヌ
「 コリッテン様と弟のリッテンダ様も貴族令嬢からモテモテですわね〜。
男前のハンサム揃いですものね〜 」
再従妹:パムミメーラ
「 ……ベリィの婚約者は誰…? 」
ベアリーチェ
「 ワタクシですの〜〜?
未だ居ないと思いますわ〜~。
お父様,お母様からも聞いてませんもの〜〜 」
従姉:クルチェール
「 そっか…。
まぁ、そうだよな。
産まれた時から婚約者を決められる──なんて事は、早々ないもんな。
今時の王子様だって年頃になってから婚約者を決めたりしてるもんな 」
ベアリーチェ
「 そうですの〜〜? 」
──って言うか、クルチェとクレルって、貴族社会の恋バナに詳しいんだな。
楽しそうに恋バナに花を咲かせるって事はだ、クルチェも其処等辺は、ちゃんと女の子なんだな〜〜。
オレは素直に安心したよ。
恋バナに興味の無い貴族令嬢が居るとは思えないしなぁ…。
いや、オレは例外だよ。
オレは貴族令嬢みたいに恋バナに対して、興味なんて然程ないからさ。
心が男だからかな??
セフィ
『 ──ワタシのベリィ。
そろそろドルシーの所へ戻る時間です。
最後のお色直しが待ってます 』
ベアリーチェ
「( うおっと!
もうそんな時間なのか?
早いな… )」
◎ 変更しました。
武術は ─→ 体術は