⭕ 【 ベアリーチェの誕生日パーティー 】 パーティー会場 2 / 出逢いは突然やって来る
専属侍女:ドルシー
「{ お嬢様、どうされました? }」
ベアリーチェ
「{ ドルシー……。
知らない人が沢山居て……怖いですわ〜〜 }」
専属侍女:ドルシー
「{ お嬢様……。
大丈夫ですよ。
パーティーに御出席されて居られる方々は、シュケルハン侯爵家の一族ばかりです。
お嬢様の御親戚ばかりですよ }」
ベアリーチェ
「{ そうですの〜〜? }」
専属侍女:ドルシー
「{ さぁ、お嬢様、旦那様と奥様の元へ行きましょう }」
ベアリーチェ
「 そうですわね〜〜 」
ドルシーはオレと手を繋いだまま、オレの歩幅に合わせて、ゆっくりと歩いてくれる。
オレの存在に気付いた肥えたブタヌキ共が鼻の下を伸ばして、デロンデロンの下品な顔をしながら、オレに注目している。
ウェェェェ……気持ち悪りぃ〜〜〜〜!!
だけど、そんなのを顔に出すわけにもいかないから、オレは如何にも嬉しそうに微笑んで笑顔を振り撒く。
大サービスだぞ、10歳の少女に頬を染めて欲情してやがる下品なクッソ厭らしいブタヌキ共め!!
専属侍女:ドルシー
「 旦那様,奥様、ベアリーチェお嬢様です 」
旦那様
「 おぉ、ベアリーチェ!
漸くか。
──これはまた…見違えたな。
普段も可愛いが、今宵は普段以上に可愛いぞ!
なぁ、レナフォード 」
奥様:レナフォード
「 本当ね、ディアスト。
ベアリーチェ、とても可愛いわ。
ドルシー、私達の可愛いベアリーチェを何時も有り難う 」
専属侍女:ドルシー
「 奥様……有り難う御座います(////)
旦那様,奥様、今夜はお色直しもあります 」
奥様:レナフォード
「 まぁ!
お色直し?
それは楽しみだわ(////)」
旦那様:ディアスト
「 お色直しか。
今宵のドレスが決めれなかったのかな? 」
ベアリーチェ
「 素敵なドレスばかり用意されるのですもの〜〜。
1着に決めるのは難しかったですわ〜〜 」
旦那様:ディアスト
「 はっはっはっ、そうか!
私もベアリーチェのお色直しを楽しみにしているよ 」
ベアリーチェ
「 お父様,お母様、有り難う御座いますわ〜〜 」
旦那様:ディアスト
「 ──では、シュケルハン侯爵家の可愛い天使を皆に紹介するとしよう 」
奥様:レナフォード
「 そうですわね。
ベアリーチェ、行きましょう 」
ベアリーチェ
「 はい…ですわ〜〜 」
オレはドルシーから手を離すと、ドルシーへ「 行ってきます 」と軽く手を振った。
そんなオレに対してドルシーは笑顔を向けてくれる。
ドルシーは誇らし気に胸を張って、オレを見送ってくれた。
お父様,お母様の間に入ったオレは、ゆっくりと階段を下りる。
此処で躓いて転んだりしたら、オレはシュケルハン侯爵家の笑い者になり兼ねない。
慎重に歩かないとだ!
オレは何とか無事に階段を下りきる事が出来た。
…………ふぅ…。
お父様からの紹介が終わった後は、穢らわしいブタヌキ共と挨拶をして、一言二言の言葉を交わさないといけない。
オレにとっては、罸ゲームの時間だ。
耐えろ、オレ!
耐えきるんだ、オレ!!
セフィと妖精さんが確保してくれる御馳走とデザートがオレを待ってくれているからな!!
オレはオレの戦場へ足を踏み出した。
ベアリーチェ
「 ──初めまして、ですわ〜〜。
ワタクシはベアリーチェ・シュケルハンですわ〜〜 」
貴族令嬢
「 ……初めまして…。
……ワタシはパムミメーラ・アンベート…。
アンベート家の次女… 」
ベアリーチェ
「 そうですの〜〜。
ワタクシは7女ですわ〜〜。
今は末子ですわ〜〜 」
貴族令嬢:パムミメーラ
「 ……今は…? 」
ベアリーチェ
「 お母様が身籠ってますの〜〜。
ワタシクに弟妹が出来るかも知れませんわ〜〜 」
貴族令嬢:パムミメーラ
「 ……そう… 」
…………この貴族令嬢は他の貴族令嬢と違って、グイグイ来ないんだな。
妙に淡々としてるって言うか…。
まぁ、オレとしては嫌いじゃないよ。
ベアリーチェ
「 パムミメーラ様はワタクシとは再従姉妹ですのね〜〜。
お話が出来て嬉しいですわ〜〜 」
再従姉妹:パムミメーラ
「 ……ワタシも…嬉しい…(////)」
ベアリーチェ
「 パムミメーラ様とは歳も近いですわね〜〜。
ワタクシの事は “ ベリィ ” と呼んでほしいですわ〜〜 」
再従姉妹:パムミメーラ
「 ……ワタシの事は “ パム ” でいい…。
……敬称は要らない… 」
ベアリーチェ
「 分かりましたわ〜〜。
パムとワタクシは今からお友達ですわね~~ 」
再従姉妹:パムミメーラ
「 ……お友達…(////)
……宜しく…ベリィ…(////)」
ベアリーチェ
「 お友達が出来て嬉しいですわ〜〜(////)」
おぉぉぉおっ!!
貴族令嬢で再従姉妹の友達ゲットだぜ!!
パムミメーラ──パム。
大人しめだけど、可愛いな(////)
距離を感じるからキャッキャッウフフは難しいかも知れないけど、初めての友達が出来て嬉しい!!
やったぜ☆
?
「 パム〜〜〜。
何処に行ったんだよ〜〜~ 」
?
「 パムちゃん、何処ですの〜? 」
ベアリーチェ
「 パムを呼んでますわね〜〜。
お友達ですの〜〜? 」
再従姉妹:パムミメーラ
「 ……再従姉のクルチェールとクレリエンヌ… 」
ベアリーチェ
「 パムの再従姉ですの〜〜?
もしかしてワタクシの従姉妹でもありますの〜〜? 」
再従姉妹:パムミメーラ
「 ……多分…。
……クルチェ……クレル…、ワタシは此処… 」
貴族令嬢:クルチェール
「 パム〜〜〜。
勝手に居なくなるなよな!
捜しただろ。
全くもう! 」
貴族令嬢:クレリエンヌ
「 クルチェちゃんったら〜。
パムちゃん、クルチェちゃんってばね~、パムちゃんが居なくなって泣いちゃいましたのよ〜 」
貴族令嬢:クルチェール
「 ちょっ…クレル、言うなよ!(////)」
貴族令嬢:クレリエンヌ
「 御免なさいね~、クルチェちゃん♥ 」
再従姉妹:パムミメーラ
「 ……クルチェ,クレル…友達が出来た…。
……ベリィ…(////)」
貴族令嬢:クルチェール
「 友達ぃ? 」
ベアリーチェ
「 初めまして、ですわ〜〜。
ベアリーチェ・シュケルハンですわ〜~ 」
従姉妹の貴族令嬢か。
どっちも可愛いじゃないか(////)
◎ 訂正しました。
クルチェール,クレリエンヌとパムミメーラの関係
従姉妹 ─→ 再従姉妹