♥ 子供部屋 2
でも、オレも知りたいかも!
一体何処の誰なんだろう?
セフィ:セフィロート
「 レナフォード奥様のお父様──、ベリィお嬢様のお祖父様です 」
婚約者:ライエムント
「 な…にを……??
リーチェの祖父……?? 」
ベアリーチェ
「 ………………。
セフィ…本当ですの〜〜? 」
聞いてませんけど!!
オレ、知りませんけど!!
どゆことだよ!?
セフィ:セフィロート
「 事実です 」
ベアリーチェ
「 セフィ……何かの間違いではなくて〜〜?
お母様の旧姓が違いますわ〜〜。
エンディミンではなくて、ポワムセンですわ〜〜 」
セフィ:セフィロート
「 ベリィお嬢様、ポワムセンは母方の旧姓です。
父方の姓がエンディミンです。
奥様は幼少の頃から母方の姓を使われていました。
母方の姓を名乗らなければならぬ程の並々ならぬ事情がおありだったのでしょう。
奥様にお尋ねになれば分かります。
包み隠さず、事情を話してくださると思います 」
ベアリーチェ
「 ………………今は…心に留めておきますわ〜〜 」
はぁぁぁぁぁあん??
剣神じゃなくて、鬼剣神だと?!
お母様の親父が…………殺人剣の師範代だと?!
そう言えば、お母様の口から “ 殺人剣術 ” なんて物騒な言葉を聞いたっけな……。
オレの中にも、そんなヤバいじぃさんのDNAが入ってんのかよ??
同じ血が流れてんのかよ……。
こっわ!!
お母様の親父…こっわ!!
セフィ:セフィロート
「 現在のステイン・エンディミン様は、シュケルハン領を衛る騎士達を鍛えて育てておられます。
元気に御健在です。
双剣術ステイン流なる剣術は教えていないようです 」
護衛騎士:ナルギフ
「 …………確かに世間は狭いようだな。
王子殿下、ナイロート殿にお教えすれば喜ばれるのではないですか? 」
婚約者:ライエムント
「 そうだね…。
こんな身近に繋がりがあるなんて──、凄いよね。
リーチェと僕は出逢うべくして出逢ったみたいだね(////)」
ベアリーチェ
「 素敵…ですわね〜〜 」
おぃーーーーーー!!
一致ょ前に頬を染めて照れるなよ!!
セフィめぇ〜〜〜〜余計な事、言ったな〜〜〜!!
後でお仕置きしちゃるからな!!
セフィ:セフィロート
「 折角ですし、明日にでもステイン様へ会いに行きましょう 」
婚約者:ライエムント
「 明日?!
急だね… 」
セフィ:セフィロート
「 今後の為にも、頼りになる後ろ楯は必要です。
ベリィお嬢様も同行すれば、ステイン様は必ず王子殿下ともお会いしてくださいます。
明日を逃せば “ 何時か ” は当分訪れないでしょう 」
婚約者:ライエムント
「 ………………。
とても有り難い提案だと思う。
部屋に戻ってナイロートと相談しても良いだろうか? 」
セフィ:セフィロート
「 勿論です。
3人で良く良く話し合って決めてください 」
ベアリーチェ
「 …………セフィ、ライエル様には後ろ楯が必要になる時が来ますの〜〜? 」
セフィ:セフィロート
「 ベリィお嬢様、 “ 備えあれば憂いなし ” です。
ライエムント王子殿下は幸運な御方です。
ベリィお嬢様と御婚約をされた事で、ライエムント王子殿下の未来が良い方向へ変わりつつあります 」
婚約者:ライエムント
「 …………そう…だろうか? 」
セフィ:セフィロート
「 はい。
ベリィお嬢様は、お友達が少ないので何時までもベリィお嬢様と仲良くしてください。
呉々もベリィお嬢様を裏切る事のないようにお願い致します 」
婚約者:ライエムント
「 …………リーチェは僕の婚約者だ。
僕はリーチェを裏切ったりはしない。
安心してほしい 」
セフィ:セフィロート
「 今は──、王子殿下の言葉を信じるとしましょう。
ワタシのベリィお嬢様と敵対する者は例え皇族であろうと容赦はしません 」
ベアリーチェ
「 セフィ……、ライエル様に対して失礼ではありませんの〜〜。
ライエル様はワタクシを大事にしてくださいますわ〜〜 」
セフィ:セフィロート
「 ベリィお嬢様がライエムント王子殿下を信じるられるなら、ワタシはベリィお嬢様の思いを尊重致します 」
ベアリーチェ
「 セフィ、有り難うですわ〜〜 」
婚約者:ライエムント
「 貴殿はリーチェを大切に思っているんだね 」
セフィ:セフィロート
「 ワタシはベリィお嬢様の兄代わりであり、保護者代わりであり、護衛も兼ねています。
ベリィお嬢様を守護るのが専属執事であるワタシの役目です 」
婚約者:ライエムント
「 そうなんだ…。
貴殿はリーチェに対して過保護なんだね 」
セフィ:セフィロート
「 そうですね。
タシィルドレテク様の大切なお友達ですから── 」
婚約者:ライエムント
「 タシィルドレテク…?
誰だい、それは? 」
ベアリーチェ
「 ワタクシのお誕生日パーティーに出席してくれた遠縁の親戚ですわ〜〜。
一緒にダンスを踊りましたの〜〜 」
婚約者:ライエムント
「 一緒にダンスを…。
そう、なんだね… 」
ベアリーチェ
「 タシィはダンスが上手でしたわ〜〜。
タシィとなら何曲でも踊れましたの〜〜。
楽しかったですわ〜〜(////)」
婚約者:ライエムント
「 へぇ…。
タシィルドレテク…ね。
是非ともダンスの上手な彼に僕も会ってみたいな 」
ベアリーチェ
「 ライエル様、タシィに会う事は叶いませんわ〜〜 」
婚約者:ライエムント
「 どうして会えないんだい? 」
ベアリーチェ
「 タシィは≪ バルハロン王国 ≫には居ませんの〜〜 」
婚約者:ライエムント
「 王国に居ない?
それはどうして? 」
ベアリーチェ
「 タシィは……≪ ヤブカニズダ帝国 ≫へ養子に出されてしまいましたの〜〜。
2度と会えませんわ〜〜 」
婚約者:ライエムント
「 ≪ ヤブカニズダ帝国 ≫だって?!
どうして≪ ヤブカニズダ帝国 ≫へ養子に出されたの?
≪ ヤブカニズダ帝国 ≫と言えば、≪ キュリオス大公国 ≫と戦── 」
護衛騎士:ナルギフ
「 王子殿下!
シュケルハン侯爵令嬢の前です!
≪ ヤブカニズダ帝国 ≫の事は── 」
婚約者:ライエムント
「 …………そ、そうだね…。
リーチェ、済まない…。
リーチェへの配慮を欠いてしまった…。
許してほしい… 」
ベアリーチェ
「 ライエル様…。
謝罪は相手の許しを乞う為にするものではありませんわ〜〜 」