♥ ベアリーチェの自室 2
ベアリーチェ
「〈 皇 〉が戻って来ないと≪ ティトドムヒ大陸 ≫はどうなるんだ? 」
セフィ:セフィロート
「 今より酷くなります 」
ベアリーチェ
「 酷くなるって??
どんな感じに酷くなるんだ? 」
セフィ:セフィロート
「 他の大陸の事を言えば、〈 時空の歪み 〉から様々な怪物が現れますね。
〈 時空の歪み 〉の悪影響を受けて、動物が狂暴化したり、突然変異をしたり、化け物や怪獣に変化して、人間の手に負えなくなります。
地面から噴き出す魔素も〈 時空の歪み 〉の悪影響を受けていると思えば良いです。
後、厄介なのは〈 コアゲート 〉の存在です。
〈 コアゲート 〉は星の核が出現させているので、謂わば星の意思です。
〈 皇 〉が大陸に立ち、真の〈 皇 〉とならなければ、〈 時空の歪み 〉も〈 コアゲート 〉も消えませんし、脅威も去りません 」
ベアリーチェ
「 …………やっぱりおっかない世界なんだな…。
地球とは違うんだなぁ…。
地球にはさ〈 皇 〉なんて居なかったし、魔法だって無かったし、魔物も怪物も居なかったもんな。
本当にオレは異世界に転生したんだな…… 」
平和な世界── って言ったら語弊がありそうだけど、魔物や怪物が存在しないんだから、地球は平和だったんだろうな ──から一変、物騒極まりない世界へ転生しちゃったわけだけど……オレは出来るなら、平穏に暮らしながら生きたいなぁ…。
セフィが居てくれるなら、オレはきっと平穏な暮らしを満喫出来るんじゃないかな?
ふへへ(////)
夕食まで時間があるし、クルチェ,クレル,パムに手紙を書こう!
手紙を書き終えたら、刺繍の続きだ。
お兄様の分も作らないといけないから、モタモタしてられないな!
無理しない程度に張り切って作るぞ!
ベアリーチェ
「 セフィ──、クルチェ,クレル,パムに手紙を書くよ 」
セフィ:セフィロート
「 下書き用の便箋を出しましょう 」
ベアリーチェ
「 有り難な。
ライエルが来た事を書こうと思うんだ。
ライエルが帰らないとクルチェ達と会えないな〜〜。
クルチェ達と早く会って、遊びたいよ! 」
セフィ:セフィロート
「 明後日以降になりますね。
会える日まで時間はありますし、刺繍を完成させてしまいましょう 」
ベアリーチェ
「 そだな!
よ〜し、気合い入れて、ハッスルしてみるか! 」
セフィ:セフィロート
「 ふふふ。
ドルシーが聞いたら気絶しますね 」
ベアリーチェ
「 それを言うなって。
いっその事、ライエルにも素で話せたら楽なんだけどなぁ…。
相手が王子殿下じゃ無理かな〜……。
悪い奴じゃなければ、友達になれそうなんだけどな… 」
セフィ:セフィロート
「 性別を越えた友人関係は、どちらかが恋愛感情を抱いてしまえば成立しませんし、難しいでしょうね。
既にライエルはベリィに対して好意を抱いてしまっていますよ。
ベリィを諦めさせるなら、ライエルには失恋してもらう事になります 」
ベアリーチェ
「 失恋かぁ…。
してもらおう。
思いっきり失恋させてやろうぜ!!
男とお手て繋いで仲良く楽しいデートなんて、オレはしたくないんだからな!!
ライエルには全力で失恋してもらう!! 」
セフィ:セフィロート
「 ベリィも相当な鬼ですね 」
ベアリーチェ
「 オレが将来、安泰した暮らしをする為にはだ、多少の犠牲が出るのは止むを得ないんだよ。
大体なぁ、オレに目を付けて、 “ 婚約しよう! ” って考えたライエルが悪いんだ。
オレは微塵も悪くないぞ!
降り掛かる火の粉を払うなんて、誰もがする事なんだからさ。
うん、オレは悪くないよ。
オレがするのは、正当防衛だからな、セーフなんだ! 」
セフィ:セフィロート
「 そう言う事にしときましょう。
ワタシはベリィの願いが叶うように手伝います 」
ベアリーチェ
「 セフィと妖精さん達が居てくれたら億人力だな!
頼りにしてるよ! 」
紅茶を飲み終えたオレは、手紙を書く為に椅子に腰を下ろして机に向かった。
練習用の便箋に書いた文章を赤ペン先生に確認しながら訂正をしてもらった後、清書をして書き上げた手紙を封筒に入れてた。
送り先を間違えないように転送陣に封筒を置いて、クルチェ,クレル,パムへ手紙を転送させた。
ベアリーチェ
「 ──よっし!
手紙は終わったな。
次は刺繍だ。
オレの誕生花の刺繍とクルチェの誕生花の刺繍は済んでるから、今日はクレルの誕生花を 刺繍しよう。
クレルは3月生まれだから──── 」
チクチクチクチク──、オレは刺繍を続けた。
根を詰め過ぎないように時々セフィが淹れてくれる紅茶を飲みながら、スイーツを摘まみながら刺繍を縫い続けた。
今はクレルへ渡す用のハンカチに刺繍をしていて、メインになるから大きく刺繍をしている最中だ。
これが終わったら、パムの誕生花を刺繍する予定でいる。
誕生花の下には、仲良し4人組のフルネームを刺繍している。
名前は瞳の色と同じ糸を使って刺繍してるんだ。
ハンカチも刺繍糸もセフィが用意してくれている。
セフィに見守護られてるから安心して作れる。
失敗した時には直ぐにセフィが助けてくれるからだ。
ベアリーチェ
「 ──よし!
クレルの誕生花、縫い終わり〜〜!
後は、クレルの瞳と同じ色の刺繍糸を使って、名前を刺繍するだけだな 」
セフィ:セフィロート
「 ベリィ、名前用の刺繍糸と針です 」
ベアリーチェ
「 有り難な、セフィ 」
針に通してある刺繍糸をセフィから手渡しで受け取ったオレは、クレルの本名を刺繍する作業に取り掛かった。
ベアリーチェ
「 ──4枚目の刺繍も終わったぁ〜〜〜!
クレルの刺繍、制覇だぁ〜〜〜!!
次はパムの刺繍だな 」
セフィ:セフィロート
「 ベリィ、お疲れ様です。
一休みしましょう 」
ベアリーチェ
「 そうだな。
ん〜〜〜〜っ! 」
オレは両腕と両脚をピーンと伸ばして、大きく背伸びをした。
はぁ〜〜〜〜、刺繍って達成感あるなぁ〜〜。
オレ、滅茶苦茶お嬢様してるじゃんな!
セフィ:セフィロート
「 ベリィ、紅茶です。
果物ジャムを紅茶で溶かしました 」
ベアリーチェ
「 有り難な 」




