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❗✒ 侯爵令嬢は悪役令嬢になって、王子殿下に「 婚約を破棄する 」と言わせた~~~い!!  作者: 雪*苺
二十三日目【 王子殿下がやって来る 】 シュケルハン侯爵領 シュケルハン侯爵邸
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♥ 応接室 2


 ──って言うか…そもそも、ステイン・エンディミンなんて知らないしな!


 “ 殺人剣 ” なんて言う物騒な言葉が、お母様(レナフォード)の口から出てるなんて思いもしなかったよ…。


 殺人剣……人を殺す剣術って事だよな?


 コッワ!!


 ま、まぁ…剣なんてもんは凶器だからな。


 人が人を殺す為に作られたような武器だもんなぁ…。


 だけど、護身剣ってのは気になるかも…。


 身を守る為の剣術かぁ…。


 お母様(レナフォード)がマスターしている護身剣を見てみたいなぁ。


 お願いしたら見せてくれるかな??


 それにしたって…魔物が出るなんて、とんでもない世界じゃないかよ。


 人間が受ける脅威ってのは、精霊や妖精からのとば(天変地異)( / )ちり(自然災害)だけじゃなかったんだな。


 ──あ…でも、無下に命を奪い過ぎると悪徳が加算されて、一定値を超えると魔物化するって、セフィが言ってたよな…。


 もしかして、元人間だった魔物に襲われたりするって事なのかな??


ベアリーチェ

「 お父様〜〜、人間を襲う魔物は魔物化した元人間ですの〜〜? 」


お父様:ディアスト

「 ベアリーチェ!

  でそんなことを知ったんだ?! 」


ベアリーチェ

「 セフィが歴史の勉強の中で教えてくれましたわ〜〜 」


お父様:ディアスト

「 歴史の勉強中に…。

  そうか…。

  それなら致し方無いな… 」


 ──致し方無いんかい!


お父様:ディアスト

「 …………魔物にも種類があってな。

  魔物について詳しい事が知りたいならセフィロートに教えてもらいなさい。

  人間より亜人類の方が魔物には詳しいからな 」


ベアリーチェ

「 分かりましたわ〜〜 」


 そうなのか?


 人間はあんまり魔物に対して詳しくないんだ…。


 なんか、以外だなぁ…。


お父様:ディアスト

「 確かに出現する魔物の中には元人間だった魔物も入っている。

  元からの魔物は、魔素が噴き出ている場所から生まれる。

  “ 生まれる ” と言うのは語弊になるかな。

  濃い魔素が地面から噴き出している場所は、魔物が生息している≪ 魔界 ≫と呼ばれる世界と繋がるらしい。

  ≪ 魔界 ≫に生息する魔物が魔素を道として地上に出て来るそうだ。

  その為、とおり道となる地面から噴き出している魔素を弱める為に〈 セレネイ 〉がる 」


ベアリーチェ

「 セレネイ…ですの〜〜? 」


お父様:ディアスト

「 あぁ。

  〈 セレネイ 〉がマーナを使い、濃い魔素を薄い魔素へ弱めると≪ 魔界 ≫に生息していた魔物を騎士達でも倒す事が出来るようになる 」


ベアリーチェ

「 〈 セレネイ 〉は伝承に出てる聖女様みたいですわ〜〜 」


お母様:レナフォード

「 〈 セレネイ 〉は聖女様のように魔素の浄化は出来ないのよ 」


ベアリーチェ

「 浄化…ですの〜〜? 」


お母様:レナフォード

「 そうよ。

  〈 セレネイ 〉はマーナを使って、魔素を薄めて弱める事しか出来ないの。

  地面から噴き出る魔素を消す事は出来ないわ。

  聖女様はマーナを使って、魔素を浄化する事が出来るの。

  魔素が噴き出している地面を浄化すると、魔素が消えて、地面の割れ目も綺麗に消えてしまうのよ。

  ≪ 魔界 ≫で生息していた魔物なら浄化する事が出来るの 」


ベアリーチェ

「 元人間の魔物の浄化は出来ませんの〜〜? 」


お父様:ディアスト

「 魔物化した元人間は浄化する事は出来ないそうだ 」


ベアリーチェ

「 倒せませんの〜〜? 」


お父様:ディアスト

「 いや、魔物化した元人間は倒せる。

  魔素を薄めて弱める必要もない 」


ベアリーチェ

「 王子殿下が道中に魔物に襲われたとしても、魔物化した元人間なら倒せますのね〜〜。

  安心しましたわ〜〜。

  護衛騎士の中には〈 セレネイ 〉もますの〜〜? 」


お母様:レナフォード

「 勿論、ますよ。

  魔物を弱らせる事が出来るのは〈 セレネイ 〉だけですからね。

  王族には多くの〈 セレネイ 〉がるから、王子殿下が出掛ける時には必ず同行される事になっているの 」


お父様:ディアスト

「 地面から噴き出る魔素は定期的に〈 セレネイ 〉が薄めて弱めているから、≪ 魔界 ≫と繋がる心配はない。

  ≪ 魔界 ≫に生息している魔物が出現する事はそう(そう)ない。

  魔物よりも怪物モンスターの出現が心配だな 」


ベアリーチェ

怪物モンスターですの〜〜?

  危険が一杯ですのね〜〜 」


お母様:レナフォード

「 王子殿下が訪問してくださるのは、ベアリーチェの身を案じてくださっているからなの。

  シュケルハンには〈 セレネイ 〉がないから、王族へ派遣の申請をしないといけないから、大変なのよ 」


ベアリーチェ

「 どうしてシュケルハンには〈 セレネイ 〉がませんの〜〜 」


お父様:ディアスト

「 公爵,大公の爵位にならないと〈 セレネイ 〉を領地へ迎える事は出来ない決まりだからな。

  こればかりは仕方無いんだ 」


ベアリーチェ

「 お父様〜〜、どうしたら侯爵から公爵へ上がれますの〜〜? 」


お父様:ディアスト

「 うん?

  爵位を上げる方法か?

  手柄を上げて忠誠心を示す事だな 」


ベアリーチェ

「 手柄と忠誠心…ですの〜〜? 」


お父様:ディアスト

「 私には無理だが、ツァイベルが手柄を上げ、王国へ忠誠心を示せば、爵位を上げて戴く事が出来るだろう。

  ベアリーチェは爵位を上げてほしいのか? 」


ベアリーチェ

「 シュケルハン領に〈 セレネイ 〉を迎える事が出来れば、王族へ〈 セレネイ 〉の派遣を申請しなくてくなるのでしょう〜〜 」


お父様:ディアスト

「 ハッハッハッハッ!

  そうだな。

  ベアリーチェはまだ(まだ)子供だな!

  安心したよ 」


ベアリーチェ

「 安心ですの〜〜? 」


お母様:レナフォード

「 ふふふ(////)

  爵位を上げるかどうかは、次期領主になるツァイベルに任せましょうね 」


ベアリーチェ

「 そうですわね〜〜。

  早くツァイベルお兄様にお会いしたいですわ〜〜 」


お母様:レナフォード

「 バルデロンド王立学院を卒業したあとは、1年間の留学をする事が決まっているから当分会えないわね 」


ベアリーチェ

「 留学…ですの〜〜?

  ツァイベルお兄様は凄いですわ〜〜 」


お母様:レナフォード

「 隣国の≪ アグトウェル王国 ≫へ留学するのよ。

  交換留学生に選ばれる程、ツァイベルは優秀で有能なのよ。

  他にもなんめいか留学するそうよ 」


ベアリーチェ

「 ツァイベルお兄様から≪ アグトウェル王国 ≫の話を聞きたいですわ〜〜 」


お父様:ディアスト

「 学院を卒業したら一旦実家へ帰ってる予定だ。

  留学する為の準備をする必要があるからな。

  交換留学は卒業してからよく(よく)づきから始まる。

  ツァイベルと話せる時間もあるだろう 」


ベアリーチェ

「 嬉しいですわ〜〜。

  待ちどおしいですわ〜〜 」

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