✒ 子供部屋 1 / 待ちに待った長期滞在 2
──*──*──*── 子供部屋
子供部屋のドアをノックして入ると、ライエルが既にソファーに座って待っていてくれた。
ベアリーチェ
「 お待たせしてしまいましたわ〜〜 」
婚約者:ライエムント
「 リーチェ、気にしないで。
その……可愛いね(////)
とても似合っているよ(////)」
ベアリーチェ
「 有り難う御座いますわ〜〜。
全部、セフィがしてくれましたの〜〜 」
婚約者:ライエムント
「 セフィロートが??
驚いたな…。
セフィロートはセンスが良いんだね… 」
セフィ:セフィロート
「 紅茶を淹れさせていただきます 」
ベアリーチェ
「 ナルギフ様にも飲んでいただきたいですわ〜〜 」
護衛騎士:ナルギフ
「 ──い、いえ…私は護衛なので御遠慮させていただきます 」
婚約者:ライエムント
「 良いじゃないか。
僕が許可するから一緒にセフィロートの紅茶をいただこう。
ほら、僕の隣に座って 」
ライエルは笑顔で空いている右側をポンポンと軽く叩くと、護衛騎士へ座るように促す。
護衛騎士は困ったような顔をして戸惑っている。
ベアリーチェ
「 ナルギフ様〜〜、どうぞ座ってくださいませ〜〜 」
オレも笑顔で促すと護衛騎士は観念したのが「 失礼致します 」と頭を下げてから、ライエルの右隣に腰を下ろした。
セフィが淹れてくれた紅茶を飲みながら、明日の午後に到着する予定のクルチェ,クレル,パムの事を話題に出して話す。
ライエルとクルチェ,クレル,パムは今回が初めての顔合わせとなる。
ライエルには是非ともクルチェ,クレル,パムと仲良くなってほしいと思う。
出来れば誰かと好き合ってほしいもんだ。
ライエルとクルチェなら、ダンスと剣術で共通の話題があるから、仲良くなり易いと思っている。
一応、ライエルとの文通で前以てクルチェ,クレル,パムの事は伝えてある。
此処でオレ推しのクルチェをプッシュしまくってアピールしとかないとな。
オレの頑張りどころでもある。
何としてもライエルにはクルチェに興味を持ってもらわないと困るんだよ!!
オレの従姉のクルチェ,クレルとオレの再従妹のパムに対して、ライエルは興味を持ってくれてるみたいだ。
5人で散歩をしたり、ピクニックをしたり、クレープを食べたり、お茶会を開いたり、授業を受けたり、ダンスをしたり、工作をしたり、色んな事をしたい。
クルチェがバルデロンド王立学院へ入学してしまう前に何としでも楽しい思い出を沢山作っておきたいんだ。
その1年後にはライエルとクレルがバルデロンド王立学院へ入学してしまう。
ライエルは≪ 王都 ≫が落ち着いたら、エンディミン邸を出て、王家へ帰らないといけない。
5人で楽しい思い出を作れる時間は限られているんだ。
ライエルもそれを自覚しているのだろう。
クルチェ,クレル,パムと会える明日を待ち遠しく思ってくれているみたいだ。
夕食の時間まで、ライエルとの話は弾んで楽しい時間を過ごす事が出来た。
子供部屋を出て、食堂へ移動して、夕食を済ませた後もオレとライエルは子供部屋で過ごした。
実は今日の為にテーブルゲームを幾つか用意をして来ているんだ。
トランプ,ジェンガ,オセロ,豚とびの4種類を用意している。
チェスはオレがルールを分からないから今回はパスした。
色んな遊び方が出来るトランプは定番だよな。
豚とびは樽に剣を突き刺して、樽から豚を飛ばした方が勝ちって言う簡単なゲームだ。
オセロは黒と白をひっくり返して多い方が勝ちの簡単だけど奥の深いゲームだ。
ジェンガには色んな種類があって、一般的な木製のジェンガと賽子を振って出た色のブロックを抜いて、上に積んでいく遊ぶカラフルジェンガもある。
グー,チョキ,パーが描かれた賽子を振って、出たマークと同じブロックを抜いて上に積み上げて遊ぶジャンケンタワーなんてのもある。
3種類のジェンガを用意すると嵩張るから、カラフルジェンガにジャンケンマークが描かれていて、2種類の賽子が付属しているジェンガを用意した。
今はセフィが用意してくれたお菓子を賭けて、ライエル,ナルギフ,オレの3人で豚とびで遊んでいる。
豚を飛ばした人が価値なのに中々豚が飛んでくれない。
1番お菓子をゲットしているのは、意外にもナルギフだったりする。
ナルギフはゲットしたお菓子を騎士仲間へ持ち帰る気満々で頑張っている。
ライエルはと言うとゲットしているお菓子は3個しかない。
オレがゲットしているお菓子は5個だ。
そして、今、樽に剣を刺そうとしているのはナルギフで、剣を刺す場所が2ヵ所残っている。
これで豚が飛ばなかったら、ライエルが最後のお菓子をゲットする事が出来るんだけど────。
残念ながら、ナルギフが豚を飛ばせたからナルギフの勝ちが決定した。
最後のお菓子はナルギフの手に渡ってしまった。
ライエルは年相応に残念がっていて悔しそうだ。
セフィ:セフィロート
「 では──、次はジェンガで遊びましょう。
新しいお菓子を用意しました。
ジェンガを倒した人が敗けです。
倒した人は手元にあるお菓子を3名に1つずつ渡します。
先にお菓子を無くした人の負けになります 」
ベアリーチェ
「 お菓子は1人10個ずつですわね〜〜。
次は負けませんわ〜〜 」
婚約者:ライエムント
「 僕も負ける気はないよ 」