♥ ベアリーチェの自室 1
──*──*──*── シュケルハン侯爵領
──*──*──*── シュケルハン侯爵邸
──*──*──*── ベアリーチェの自室
オレは漸く我が家の自室に帰って来た。
靴を脱ぎ捨てて、愛しのベッドにダイブするぅ!!
んん〜〜〜〜(////)
ただいまぁ〜〜〜、オレのベッドぉぉぉおおお!!
セフィにドアの鍵を掛けてもらったから、好きなだけグゥ〜〜タラ出来るぅ〜〜〜(////)
────シュケルハン侯爵領へ入った後、馬車はエンディミン邸へ向かった。
何でエンディミン邸へ寄ったのかと言うと、ライエルに会う為だ。
セフィはお祖父様と話があったらしくて、長期滞在の話でもしたのかも知れない。
久し振りに会ったけど、ライエルは元気そうだった。
ライエルに贈った2種類のポプリとミルクジャムの御礼を嬉しそうに言われた。
剣術の稽古で疲れているライエルに対して、オレは甘くて美味しいクレープを食べさせてあげた。
王族のライエルもクレープは初めてみたいで、物珍しそうに見てたっけ。
クレープの盛り付けは、特別大サービスでオレがしてあげた。
色んな果物と生クリームをトッピングして、楽しかったなぁ。
偶には、ああいうのも良いよな。
今度は皆と一緒にクレープをトッピングし合って食べたいな!!
ライエルは剣の稽古ばかりしているわけじゃなくて、王子殿下としての勉学もちゃんとしているみたいだった。
どうせ王位継承権を放棄する事になるんだから、別に王子殿下としての勉強なんてしなくて良いと思うんだけどなぁ。
…………いや、お祖父様の養子になっても貴族令息だから、勉強は必要なのか…。
お祖父様の実家の爵位は “ 男爵だった ” って事をセフィから教えてもらった事がある。
お祖父様はエンディミン男爵家の7男で、15歳を迎えて成人したお祖父様は実家を出ると≪ 王都 ≫へ向かって、王国騎士団に入団して騎士団の一員として働く事になった。
お祖父様は王国騎士団で騎士として大活躍して、大出世して、助けた〈 セレネイ 〉だったお祖母様と結婚して、一時的にエンディミン男爵領にある実家へ帰省した時に、当時エンディミン男爵領の領主になって間もない甥から、侯爵に大出世したお祖父様に「 実家を継いで欲しい 」って話が飛び出して、色々な事があって……結局お祖父様は断れなくて、実家を継ぐ事になって──、エンディミン男爵領はエンディミン侯爵領に変わったんだよな。
エンディミン侯爵領の領主になったのはお祖父様だったけど、領地のやりくりをして回すのはお祖父様を領主にした甥や兄家族達だったから、お祖父様は剣術道場みたいなのを作って、子供達を集めて剣術を教えていたらしい。
末娘のお母様がお父様と結婚して、シュケルハン侯爵領へ嫁ぐ時には、護衛騎士として同行したらしい。
それっきりお祖父様はエンディミン侯爵領にある実家へは帰ってなくて、シュケルハン侯爵領の中に第2のエンディミン邸を建てて、其処でシュケルハン侯爵領を衛る屈強な騎士隊を育てている。
両親を亡くしていたエンディミン男爵領の領主だったお祖父様の甥は、お祖父様へ正式な手続きをして家督を譲ると、ステイン・エンディミンをエンディミン男爵領地の領主にした。
ステイン・エンディミンが領主になった後、甥は正式な手続きでお祖父様の養子になって、エンディミン侯爵領の領主の息子になった。
お祖父様は領主になってから数年後、養子になった甥に家督を譲って領主を引退した。
早い引退だったけど、元々領主になるつもりのなかったお祖父様は、エンディミン侯爵領を衛る騎士隊を育てる事に専念したかったみたいだ。
お母様が嫁ぐ迄ずっとエンディミン領地の為に騎士隊育成と子供達への剣術稽古を続けたみたいだ。
未々現役だったお祖父様の指導を受けて鍛えられていたわけだから、エンディミン侯爵領を衛る騎士隊は篦棒に強いって噂だ。
シュケルハン侯爵領を衛ってくれてる騎士隊も強いけど、シュケルハン侯爵領へ来たのは騎士を完全に引退した後だから、ピーク時のお祖父様に鍛えあげられたエンディミン侯爵領の騎士隊の強さには未々及ばないらしい。
王国騎士団と並ぶぐらいだから、御世辞抜きでシュケルハン侯爵領の騎士隊も十分に強いと思うんだけど、上には上が居るって事なんだろうな…。
セフィとお祖父様の話が終わったから、ライエルとも「 バイバイ 」して馬車に乗り込んでシュケルハン侯爵邸へ帰って来た。
疲れたから夕食は食堂じゃなくて自室で食べる事にして、今は夕食待ちをしている。
専属侍女頭と5人の専属侍女達には申し訳ないけど、今日だけはオレの部屋への立ち入りに関して、セフィ以外を全面的禁止にさせてもらっている。
疲れてるから、ダラダラぁ〜〜グデグデぇ〜〜しながら、寛ぎたいんだよぉぉぉおおおおお!!!!
ドルシーや専属侍女達に室内をウロチョロされたら、寛げないし、気も休まらないよ……。
オレがベッドの上で枕を抱きしめてゴロゴロしてる間に、セフィが湯浴みの準備をしてくれた。
夕食が来る迄の空時間を利用して、先に入浴を済ませた。
入浴を済ませると、テーブルの上に夕食の料理が並べられている。
どうやらオレが入浴している間に侍女が夕食を運んで来てくれたみたいだ。
マチルフォント公爵邸は公爵家だったから、ハンバーグ,トンカツ,エビフライ,チカンカツ,クレープとかをやらかせたけど、侯爵家の家では出来ないんだよなぁ……。
手に入る食材,調味料,香辛料なんかが、マチルフォント邸よりも少ないんだ。
≪ 王都 ≫から離れた辺境な場所が領地って事も関係あるんだろうけどさ……。




