✒ 食堂 5
セフィ:セフィロート
「 大丈夫です。
{ ジークリンデ達は妖精に守らせてます。
攻撃を受けてもダメージを受けません }」
ベアリーチェ
「{ 有り難な、セフィ }」
マージョリナが魔力の塊を放ったけど、6つの魔力の塊は消え去った。
消え去った──って言うか、呑み込まれて消えたように見えた。
確かにジークリンデ様達に届く前に魔力の塊は消えたから、誰も怪我をしていない。
良かった〜〜〜。
魔女:マージョリナ
「 ──っ、また?!
妖精が邪魔したのねぇ!! 」
魔女:マジョリータ
「 お前…いい加減におしよ。
そんなに飛天族が欲しいなら、サバトが済んでからにおし!
天上界に行って来な 」
魔女:マージョリナ
「 態々天上界に行かなくても、此処に居るのよぉ! 」
魔女:マジョリータ
「 マージョリナ……。
アタシの──母さんの言う事が聞けないのかい? 」
魔女:マージョリナ
「 お母様…… 」
魔女:マジョリータ
「 杖を仕舞いな。
アタシ等は襲いに来たんじゃないんだよ。
マチルフォント家は、マージョリーの身内なんだ。
愛娘の身内を襲う気かい? 」
魔女:マージョリナ
「 ………………どうしてそんな事を言うのよぉ…。
お母様……おかしいわよぉ 」
魔女:マジョリータ
「 馬鹿だねぇ、お前は!
{ 此処には確かに妖精が居るよ。
それは間違いないんだ。
だけどねぇ、さっきより妖精の数が増えたんだよ。
お前の魔法を無効化する程の妖精がこの部屋には居るんだ。
妖精を呼び出した奴がこの中に居るのさ }」
魔女:マージョリナ
「{ ……妖精を呼び出せる奴が居るの?!
それって誰なの?! }」
魔女:マジョリータ
「{ 分からないねぇ…。
魔女のアタシ等に分からないようにしてるのさ。
相手はかなりの上手だよ }」
魔女:マージョリナ
「{ お母様にも分からないのぉ? }
( お母様よりも上手って事ぉ?
………………気に入らないわぁ… )」
?
「 全く…急に何しに来たってんだい?
お祖母様,お母様! 」
食堂の開け放たれた両扉から入って来たのは、全然露出してない女の人だ。
だけど…「 お祖母様,お母様 」って言った。
──って事はだ、この人がマージョリー・ダルファシクなんだ…。
やっぱ…胸でけぇ……。
魔女って皆デカ乳なのかな??
動く度に上下に揺れるおぱぱいが3つもあるぅ〜〜〜。
眼福ぅ〜〜〜(////)
魔女:マジョリータ
「 マージョリー!
やっと来たね。
遠くから態々訪ねて来たんだから、待たせるんじゃないよ!
──それにしてもまた随分と地味な格好してるねぇ。
誰かの葬儀中かい? 」
魔女:マージョリー
「 これは普段着だよ!!
たく、一体何の用なんだい?
≪ 魔界 ≫から来る程の事でもあるのかい? 」
魔女:マジョリータ
「 サバトが開かれるんだよ。
今回のサバトには魔女の末裔も出席する事になってるんだ。
強制だから、断れないよ。
アンタには娘が居たよねぇ 」
魔女:マージョリー
「 サバトか…。
あぁ、3人居るけど娘達もサバトに出席させろって事だね? 」
魔女:マジョリータ
「 その通りだよ。
招待状は既に送ってあるから、今夜には届くだろう 」
魔女:マージョリー
「 それを伝える為に態々来たのかい? 」
魔女:マジョリータ
「 アタシはサバトの集会場と此方側を繋げるゲートを作る為に来たんだよ 」
魔女:マージョリー
「 成る程…、お祖母様は大役を任されたわけだね。
──でぇ、お母様は何をしに来たんだい? 」
魔女:マージョリナ
「 ワタシは観光よ♥
魔女の末裔達を誘導する為もあるけどぉ 」
魔女:マージョリー
「 あぁ…そうかい…。
それで、魔法をブッ放してたのは──、お母様かい? 」
魔女:マージョリナ
「 良く分かったわねぇ。
そぉよぉん、ワタシよ♥ 」
魔女:マージョリー
「 …………頼むから、此処では呉々も馬鹿な真似だけはしないどくれよ 」
魔女:マージョリナ
「 いやぁねぇ?
馬鹿な真似って何よぉ〜〜 」
魔女:
「{ 妖精王の居る前で魔法をブッ放つような事だよ!! }」
魔女:マジョリータ
「{ 妖精王だって?!
此処に居るってのかい?
冗談はベッドの中で言いな! }」
魔女:マージョリー
「{ 冗談なもんかい。
アタシは正気だよ!
誰かは分からないが、確かにマチルフォント邸の中に妖精王が居る事は間違いないんだ。
アタシは直接会ったし、話もした。
嘘じゃないよ。
御丁寧に手紙までアタシに寄越したんだからね! }」
魔女:マジョリータ
「{ 手紙だって?
妖精王が魔女のお前に手紙を出した?!
信じられないねぇ… }」
魔女:マージョリー
「{ 信じられないなら、見せてやるよ。
アタシの部屋に来な。
手紙を見せてやるよ }
──お母様、折角来たんだ、アタシの部屋へ招待するよ。
来てくれるだろう? 」
魔女:マージョリナ
「 ………… 仕方無いわねぇ…。
いいわ……行けばいいんでしょう?
ねぇ、マージョリー、貴女ならあの中の誰が飛天族なのか知ってるんじゃないのぉ?
教えてぇん♥
死体が欲しいのよぉ~~~ 」
魔女:マージョリー
「 お断りだよ!
何が飛天族だい。
そんな奴らは、とっくの昔に滅んじまってるよ!
アタシが最後に見た飛天族は同族同士で戦争して自滅して全滅したんだよ。
生き残りなんて人っ子1人居やしないのさ!
夢みたいな事を言ってないで、アタシの部屋に来とくれよ! 」
魔女:マージョリナ
「 全滅なんてしてないわよぉ…。
ワタシには分かってるんだからぁん 」
魔女:マジョリータ
「 マージョリナ、サバトが済んだら天上界に行って来な。
天上界が滅んでたら、飛天族は諦めな!
──行くよ! 」
魔女:マージョリナ
「 待ってよぉ〜お母様ぁ〜〜〜 」
3人で何やら話し合った後、マジョリータとマージョリナはマージョリーの後を追って食堂を出て行った。
どうやら難は去ってくれたみたいだ。
やれやれだな……。
マージョリーがあんなにも飛天族の事を否定するなんて思いもしなかった。
何か理由でもあるのかな?