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この世界の真実

「で、世界の半分の神を助けたわけだが。」


芸能神から事情を聴こうとしたところで、

セレスが現れ、神々と龍を集めて、鍛冶神の間で話すというので、

紅葉たちは、転移魔法陣を描いて、各神と龍を鍛冶神の間に集めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「集まってくれてありがとう。」


セレスは周囲を見回し、集まった者に漏れがないことを確認をして、

挨拶をした。


「そして、感謝を。異界の神々よ。

 私の不始末と世界の危機を救っていただき、

 御礼申し上げます。」


セレスは紅葉達に感謝を述べる。

その発言にバッと、紅葉達を見る神々と龍達。


「セレス様!神々とはどういうことですか!?

 彼らは異界から呼ばれた英雄ではないのですか!?」


芸能の女神が慌てて問いただす。

初対面でえばった態度をとり、威圧を受けて、反省したふりをした相手が

自分より格上かもしれないとしり、慌てる。

他の神々もセレスの発言に怪訝な顔をする。


「彼女たちは、いえ、紅葉様と六花様、信幸様と、あの方は、

 異界を管理、監視する神の分け御霊なのです。

 彼の方たちの世界の子らを無理やりこちらに連れてきたために、

 こちらの世界にいらっしゃり、この世界の実情に憂い、

 手を差し伸べて頂いたのです。

 本来であれば、滅び行く運命だったです。

 私が不甲斐ないばかりに、この世界のものとあなた方にも

苦しい思いをさせました。」


そう言って、セレスは龍と神々に謝る。


「セレス様は悪くありません。欲深き、彼の者が悪いのです。

 あのものが欲にまみれ、邪気をまき散らさなければ、

 このようなことになるはずはなかったのです。

 まして、異界の方々の力を借りることも、

 精霊達が暴走することもなかった。」


薬神がセレスの謝罪に恐縮し、こうなった理由をいう。


それを見ていた流治が目をつぶり、何かをつぶやき始めた。

しばらくすると、六花と信幸、紅葉が体を強張らせ、

流治を振り返る。


流治は目を開けて、小さく首を縦に振る。

3人は目を細めて、ため息をつく。


「武神が堕ちたの?」


代表して六花が問う。

この世界の者たちが驚いた顔で六花を振り返る。


「調べたのですか?」


問われた4人はうなずく。


「そうですね。それだけの力がお有りですよね。どうして、堕ちたのかも?」


「多神の一部を取り込む邪法。馴染まなければ、徐々に狂ってしまう。」


「そうです。そして、今の精霊はその狂った武神の一部を幾つか保有して、

 利用しています。

 武神は概念を回収し、現在は再誕の途中です。

 ですが、」


「残った武神の一部が概念を回しているっか。」


「そうです。歪んだ概念が生物に歪んだ力を望むように意識にすり込んでいます。

 精霊はその影響を色濃く受けて、あんなことに。」


その話に沈黙が堕ちる。


「ま、やることは変わらないでしょ。あいつらの根城に乗り込んで、倒して、

 落ちた武神の一部をすべて破壊。それで万事解決。でしょ?」


そう紅葉が言って、暗い雰囲気をぶった切る。


「私は前に進むことしか知らないからさ。失敗したら、その時に考える。

 悩むのは面倒だしね。考えるのもっと面倒だから。」


そう言って、ニヤリと紅葉は笑った。

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