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女教師は急いで出発する。

「そういえば、鉱物の生成と坑道の生成はできそうか?」


「土龍も戻りましたし、可能です。火龍もおりますので、

 ダンジョン化をすれば、火の魔石を生成できます。

 ダンジョン化の副産物で坑道もできます。」


「どれくらいで完成する?」


「一月ほどですか。」


「ふーむ。」


鍛冶の神の回答を聞き、信幸は考える。

ここまで、やったのなら、最後まで見届け、

フェアリーサークルを設置して、ここに戻れるようにした方がよいのではと。

そうすれば、何らかのマジックアイテムを

六花たちが作成してくれるのではないか。


だが火なら、今の紅葉のスペックならいけるか?

博打になるか?


「あっ。そういえば次は火の精霊か。」


「うん?そうだが?」


「前に、戦って追い詰めたわ。」


「おい。今それを言うか。なら、急いでいくぞ。

今なら、力が逆転しているだろう。」


その信幸のセリフに紅葉は首をかしげる。


「秋ちゃん。鎧。」


「ああ。そうか。そうだね。」


「もう。」


宮城の言葉でようやく理解をして、ぽんと手をうつ。


「ここには戻れるような。魔法陣を設置しておく。

 王城にも設置し、引継ぎをしてすぐ行くぞ。」


「信幸さん。ここからだと、あの馬車だと、急げば4日ほどでつけるかと。」


「それは道での算出か、それとも距離か。」


「え~と。距離です。道だとおよそ・・・、8日か7日です。」


富士がコピーした地図を見ながら答える。


「紅葉と式神で無理をすれば、4日か。」


信幸は腕を組んで考える。


「ならこれを連れて行け。」


土龍がそういって小さい光を信幸に渡す。


「これは・・・。」


それを見た信幸は腕輪から金属製の恐竜のフィギュアを取り出す。

すると光はそのフィギュアに入り込む。


『ふ~。これはいいものだ。』


しばらくするとフィギュアがしゃべりだした。


「すごいな。もうしゃべれるのか。」


それを見た火龍が感嘆する。


「我も驚いている。」


「魔素を馴染ませたが、意志が宿らなかったものを使ったからな。」


土龍の驚きの声に信幸は答える。


「なら、我も送ろう。」


そういって火龍が出した赤い光を今度は西洋のドラゴンを取り出し入れる。


『これはよい。』


「土龍は大野、火龍は大月がもってくれ。」


「「はい!」」


「属性ですか?」


富士が不服そうに聞く。


「そうだ。今後は各属性龍から分け御霊をもらったら、

 富士、日野にもお願いをする。」


「秋ちゃんと信幸さん、先輩たちは?」


日野が聞く。


「こいつらは・・・。属性が複雑だから、また考えるよ。

 俺らは。紅葉。見せてやれ。」


そういうと、紅葉が火の鳥を信幸が2匹の犬を呼び出す。


「えっ。弱そう。」


「そうでもないぞ。小僧ども。神獣だな。」


「火龍。正解。」


「俺のは狛犬の変異タイプ。紅葉のは八咫烏の変異種だな。」


「ほへ~。見た目からは分からない。」


「そうだな。」


「さて、行くぞ。また、来る。最後に聞くが、火山の守護者は?」


「火龍、水龍。主が薬神だ。」


「わかった急ぎ向かうとしよう。」


ー---------------------------------


「レイ!アン!」


「「ここに、姫様。」」


「各代表者を会議室に。」


「「承りました。」」


駆け足で城門の前まで戻り、レイとアンに代表を集めるように指示をだす。

そして、その足で王都の入り口まで急ぐ。


「お前らは先に行け。」


着くと同時に信幸は生徒に向きそう言う。


「信幸さんと秋ちゃんは?」


「明日には合流する。」


生徒は顔を見合わせてから、

再度信幸の方を見て頷く。

それを見た信幸と紅葉は生徒を連れたって、

王都の外に向かい、馬車と馬をつなぎ、

生徒を促し、乗車させる。


「道は分かるな。」


「距離のほうですよね。」


「そうだ。」


「大丈夫です。」


富士が自身をもって頷く。


「なら良し。」


「お願いね。」


紅葉は2頭をなでながらいう。


「では行きます。」


宮城が馭者をして、走らせた。

それを見送り、二人は会議室へと急いだ。

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