女教師改善を要求す
「う~ん。」
秋が目をこすって起き上がる。
そこは生徒に事前に聞いていた通り、
王都の中のようである。
「これが新式、か。」
自分の体を確かめるように動かしてみる。
そして最後に、少しだけ、炎を纏わせて、手を動かしてみる。
「うん。ぎこちなさがない。一拍置く感じも一気に広がる感じもない。」
そこまで試したところで、昨日のやり取りを思い浮かべた。
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朝食を食べながら、昨日の報告をする。
「流。例のアバターなんだけど、途中から途切れて使えなくなったんだけど。」
「そんなはずはないだろう。あれでも、前に今川が榊と作った依代を元に
設計してるんだぜ。」
「あー。あれなー。あの後、変質して、精霊の卵みたいになっちまってな。」
「何それ。何してんの。」
「私は知らないわよ。」
「六花に診てもらっているが、どうも精霊のエネルギーを吸収した際に器の方が
変質したみみたいでな。」
「後で詳細を六花に聞いて、夕方までにはどうにかするよ。
とすると、材質も変えるかな。
あと、そうだあのシステムを本格的に入れてみようかな。
あれのシステムの概要を把握したし、同じような変身システムを・・・。
フフフ。」
「何でもいいけど、ちゃんとしたの作ってよ。」
「秋姉様だいじょぶですよ。何かあれば、六花やエル、
異母様がお止めになりますよ。」
「美幸ちゃんは甘いな~。こいつだよ。最近趣味に走りすぎてる感があるもの。」
紅葉は少し心配をしながら、流治を見つめた。
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「なるほど。土の精霊の力を秋姉の暴食が吸い取って、
勢い余って暴食ごと秋姉が弾き出されたって訳か。」
<そうみたい。秋姉の最大出力で灰になりかけで、
エネルギー不足状態から急激にエネルギーを吸収したとき、
破損していた関係で結びつきが弱かったのも関係あるみたい。>
「やっぱ材質を秋姉に合わせるしかないか。」
<あてはあるの?>
「ヤクがシリコンを使う前に土人形で一度作っている。
あれなら、強度も属性も問題がないだろう。
あれに、ちょっと手を加えてそっちに送るよ。」
<お願いね。でも、遊びすぎないでよ。>
「もちろんだよ~。」
<心配だ。>
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「ヤク、エンデ。今いいか?」
<いいぜ。>
<ワシもひと段落着いたとこじゃ。>
「紅葉の依代だが本人が使えなくなったらしい。」
<マジか。あれ、ここの研究者たちの集大成だぜ。>
<かー!うまくできたんだがな。やはり、依代では、
管理者レベルの本気は受け止めれないか。>
「まあ。想定はしていたし、あれは俺ら用ではないのは周知の事実だろう?」
<まあ、な。>
<しかしどうするのじゃ。>
「ヤクが作った。土人形があるだろう。あれを改修する。」
<あー。それなら、秋なら適応できるか。>
<なるほどの。で、普通に改修するのではあるまい?>
「そう。そこ。最近見始めた。特撮に面白いのがあってね・・・。」




