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心機一転

「こんにちはジャークスさん。」


「これはこれはモミジさん。本日はどのようなご用件で。」


「土地の話と担当者が増えたからその紹介。あと、今後の予定についてね。」


「はー。良くわかりませんが、一つ一つ聞いていきましょうかな。

 まず、そうですな担当者とはそちらの方ですかな。」


そういって、紅葉の横にいた六花を指す。


「そういうこと。この娘は六花。私の妹で20歳よ。」


紹介された、六花は軽く会釈をする。


「お若く見えますな。はて、妹ですか?

失礼ですが、モミジさんはおいくつでしたかな。」


「23よ。あまり女性に歳を聞くものではないわよ。」


「いや失礼しました。てっきり、モミジさんは18歳前後かと。

まぁ、年齢の件は別にして、担当者とは?」


「ああ、それは今後の私の予定の話にもつながるんだけど、

 生徒を連れて、しばらくいろいろな土地を見て回ろうと思ってね。」


「それで、担当者ですか?連絡要員兼我が国のサポート要員

というところですか?」


「そう。今後も王都内の公爵家別邸を使わせてくれるなら、

今手伝っている仕事や私への連絡要員として、

今後は六花に対応をしてもらうわ。」


「それは願ってもいない提案ですな。

生徒さんより、実務に適した方や講師をご紹介いただけるのですか?」


「ええ、その辺も問題はないわ。

ただ、レイ、勇は申し訳ないけど私と一緒に行くから、

別の要員を用意させてもらうわ。」


「それは残念ですが、仕方がないですね。レイさんは執事長でしたか?

イサムさんは近侍でしたものね。」


「まぁね。サラは当分は置いていくから、

それなりの練度は期待できると思うわ。」


「いえ、サラさんもお連れください。

 戦術も戦略も、だいぶ知識と資料、教材がたまってきましたから、

 サラさんに抜けていただいても、大丈夫ですよ。」


「そう・・・。なら、お言葉に甘えて、サラも連れていくことにするわ。

 私からは以上だけど。何か確認しておきたいことはある?」


「娯楽品として、あの「チェス」、「リバーシ」、「将棋」、「囲碁」を

 国が主導で販売をしたいのですが?」


「六花?」


「それは構いません。ただ、そこは提案料として、売り上げの中から、

 幾分か支払ってください。」


「それは構いません。売上がわかってから、

 そのあたりを決めるでよろしいですか?」


「それで構いません。」


「あと、人員の件ですが・・・。」


「これは今まで、通り無償でサポートをするわ。

 ただ、戦時や緊急の場合の収集時は、終息後、話合ということで。」


「子供と違い、大人を手配してくれるのにですか?」


「心苦しいなら、昼食代程度支払ってもらえる。」


「そうですな。そのあたりが落としどころですかな。あとは、今回の旅の目的は、

 例の四精教ですかな。まったく、セレス教という国教がありながら、

 他宗教を信じ、それに、大罪を行わせる宗教なのに。」


「でも、宗教の自由は認めているのでしょう。

 私が調べた限り、龍を信奉する者や、

 鍛冶や芸術等を司る神を信仰しているもの、

 土地神を信じる人もいたわ。」


「別にそれらは良いのです。百年も前に召喚された方が教えてくれたのですが、

 主神たるセレスが、自分では世界を見守り切れないため、

 その土地土地の神を生み、また、さまざまな技能に恩恵を与える技能神達や

 最低限のルールを守らせるために龍神、

 ダンジョンや戦争を管理するために戦神を最後に生み出したとのこと。

 なので、突き詰めればセレス様を崇拝することになるのです。

 それが、ここ数十年の間に生まれた四精教は、

 自らが信じる4つの精霊が世界を生み管理しているというのです。

 まったく、ふざけておりますよ。」


そういって、一気にしゃべるとジャークスは苦笑をした。


それを聞いた六花と紅葉は顔を見合わせ。頷きあった。


「ねぇ。ということはあなたは発祥の場所を知っているの?」


にやっと笑って、ジャークスは口を開いた。


「諜報部を使って前に調べたことがあります。ここより東に位置する雅兎国です。

 最初に召喚された人の中の精霊使いが邪神討伐後起こした国とか。

 その後、何人もの召喚者がその国を調べるために赴きましたが、

 言いにくいのですが、帰ってきません。黒とはわかっているのですが・・・。」


「それは無理ね。だから、最近は召喚を行っていなかったのね。」


「そうです。これ以上力を増すのなら、しないほうが良いということで、

 静観の構えでした。」


「なるほど、ね。」


紅葉と六花はとりあえず、屋敷にいるセレスへと

いろいろと確認することができたと、溜息をついた。

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